【完結】生贄にされた第九皇子、邪神に見込まれて最強の使徒になる。

アキ・スマイリー

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第8話 夜の見回りと顔合わせ。

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 すっかり日の落ちたランカスト村の周囲を、駐在騎士と冒険者が松明を持って見回る。冒険者は僕達の他に三十人程。五人一組のパーティーが六組で、いずれもCランクが中心のパーティーにDランクの新人が一人、と言った構成だった。

 騎士も冒険者も男性のみで、女性は僕だけ。そんな事もあって、僕はめちゃくちゃ持て囃された。

 見回りは夜通し行い、明け方に解散。結局、ゴブリンは一匹も現れなかった。

 その後、軽く打ち合わせ。ジョアンさんのパーティーは昼ごろ集合し、昼食を食べてからゴブリンの巣の捜索に乗り出すらしい。

 僕はパーティーのみんなとすっかり打ち解け、今やタメ口で話せるようにまでなっていた。

「長時間よく頑張ったな。これを毎日続ける。ちゃんと寝ないと体が持たないからな。じゃあ、おやすみ」

「うん、おやすみジョアン」

「あなたに、マリーガン様の加護がありますように。またよろしくお願いします、リオン」

「うん。またよろしくね、ファルマ」

「やれやれ、年寄りに徹夜はこたえるな。ではな、リオン殿。風呂屋でしっかり汗を流すのだぞ。ワガハイは朝風呂の常連よ。ちゃんと覗きに行ってやるからな」

「あはは、元気だなぁセロは。確かに汗かいちゃったし、そうするよ。でも恥ずかしいから、覗いちゃダメだよ」

「へっ、助平ジジイめ。俺はそんな事しねぇじゃら安心しろよリオン。それからな、次集まる時には巣の情報を掴んでおく。もう少しで分かりそうなんでな。早く奴らを皆殺しにしてぇぜ」

「そうだねカート。ボクも何か手がかりがないか、集まる前にちょっと調べてみるよ。おやすみ」

 みんなと別れ、風呂屋へ。入り口でセロに出会ったが、流石に女風呂まではついて来なかった。だけど湯船に浸かっている時に視線を感じ、壁に目のような模様を見つけたのでお湯で洗い流しておいた。きっとセロの仕業だろう。

 まったく、そんなおっぱいが見たいなら直接言ってくれればいいのに。僕は中身が男だから別にいいけど、他の女の人のおっぱいを見るのは失礼だ。後で文句を言おう。

 その後、宿屋に部屋を借りる。僕は無一文だが、ジョアンが少しお金を貸してくれたのだ。彼は本当に親切だ。

 ちなみに今回のゴブリン討伐依頼。ゴブリンの巣捜索や、夜の見回りは無報酬。ゴブリンを一匹仕留める毎に報酬が支払われる。そして巣ごと全滅に追い込めば依頼達成となり、特別報酬が出るらしい。

 宿屋の部屋でくつろいでいると、ベルが話しかけて来た。
 
「あのジョアンと言う青年、どうやらお前の事が好きだな。抱きたいと思っているようだぞ。どうする? 気持ちに応えてやるのか?」

「抱きたい? ボクの事を抱きしめたいの? ああ、おっぱいが当たって気持ち良そうだもんね。ちょっと気持ちわかる。まぁ、抱きしめられるくらい別にいいけど。ボクもジョアンの事好きだし」

「いや、そう言う意味では......ところでリオン、お前、性教育は受けているか?」

「性教育? ああ、精子と卵子がって奴? 一応仕組みは習ったけど、どうすればそうなるのかまでは知らないよ」

「そうか......ではこれ以上何も言うまい。いずれわかる時が来る。話題を変えよう」

 それから僕はしばらくベルとおしゃべりをしたが、ベッドに横になると、あっという間に眠りに落ちていった。

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