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魔王討伐と臆病な勇者編。
第43話 魔王がもう少しで完全体になるらしいです。
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フェイトがフェイに懐柔されてから、数日が過ぎた。魔法省の大臣は代替わりし、表向きには、平和が訪れていた。
もちろん、憲兵達が解決出来る程度には事件は起こっている。だが彼らの活躍により、平和は維持されているのだ。
「なんか最近暇だね......平和なのは良い事なんだけど」
フェイは退屈そうに、ため息をつく。
「まぁな。少なくとも能対課に回ってくるような事件は起きていない。良い事さ」
「うん......まぁね」
シェイプシフターの手がかりも、アーティーを最後に掴めてはいない。
「よーし、じゃあ気晴らしにデートでもするか、フェイ! ミント! シャルティア!」
「えっ、デート!? 行く行く!」
「やったぁ!」
「楽しみね!」
「おい、仕事中だぞ!」
自分だけ仲間ハズレなリゼが四人を叱責する。
「すいません、課長。あくまでも仕事終わりの予定で、今からデートって訳じゃ......」
「そんな事はわかっている。はしゃぎすぎるな、と言う事だ」
リゼはため息をつき、事務作業に戻る。
「あのさ、リゼ姉」
フェイがリゼのフォローをしようと口を開いた瞬間、ポンッと音がしてフェイトが現れた。
「うわ、びっくりした!」
フェイを筆頭に全員が驚く中、フェイトは「あれー?」と言う。
「音もなく出てきたらびっくりするから、次からは音出して瞬間移動しなさいってフェイお姉ちゃんが言うから音出して来たのに。結局びっくりするんじゃないか」
フェイトは「ぷぅ」とほっぺたを膨らます。
「あはは、ごめんごめん。じゃあ次は、音と一緒に煙も出してみて」
「うん、わかった」
フェイトはニッコリ笑う。
「ところで、今日はどうしたの?」
「うん、あのね。五十年毎に魔王が蘇るって事は、みんなも知ってると思うんだけど」
魔王、と聞いて全員が頷く。
「今回も魔王は蘇った。そしてそれに合わせて、勇者も産まれ、成長した。みんなも知っての通り、今期の勇者も既に仲間と共に旅立った。だけど、魔王討伐には期限がある。蘇ってから三十日以内に討伐して封印しないと、奴は無敵の存在【完全体】となり二度と封印出来なくなる。で、ここからが問題なんだけど」
フェイトは一旦、そこで言葉を区切った。
「期限はあと三日しかないのに、まだ討伐が完了していないんだ。魔王の手下が強すぎるとかで」
「えええーッ!」
全員が叫ぶ。フェイトは咄嗟に耳を塞ぐ。
「ちょっとみんな、声が大きすぎ! 鼓膜が破れるかと思ったよ!」
フェイトは耳から手をはずしつつ、苦言を呈する。
「いや、だってさ、それってめちゃくちゃヤバイじゃん! フェイト最強の魔法使いでしょ!? 魔王を討伐して、封印出来ないの?」
フェイが最もな疑問を口にし、他の四人も同意する。
「残念ながらそれは出来ないよ。魔王を封印する為の石版を読み、そして使用出来るのは勇者の血を引く者のみ。討伐だけなら僕でも出来ると思うけど、僕の力は本来罪人に向けられるもの。みだりに乱用してはいけないんだ。だからこうして、協力を求めて来たんじゃないか」
「協力って......誰が?」
フェイの問いに、お互い目線を交わす能対課の面々。
「あはは、そんなのフェイお姉ちゃんに決まってるじゃないか! だってお姉ちゃんは......モゴモゴ」
フェイトが何か言いかけたが、フェイが彼の口を塞ぐ。
「オッケーオッケーフェイト! つまり、洞察力がずば抜けている私に、勇者達へのアドバイスやフォローをして欲しいと、そう言う訳だね!」
「うん、そうなんだ!」
フェイトは呼吸を荒くしつつ、取り繕ったような笑顔を浮かべた。
「だからみんなごめん! ちょっとフェイお姉ちゃんを借りるよ! 三日以内に返すから! まぁどちらにしても、三日すぎちゃったら世界は魔王に滅ぼされちゃうけどね!」
「あはは、確かに!」
爆笑するフェイトとフェイ。だが他の四人は、とても同じ気持ちにはなれなかった。
「それじゃ、早速行こうフェイお姉ちゃん!」
「え、もう!? 準備とかは?」
「時間がないんだ! 行くよ!」
フェイトがフェイの手を握った瞬間、二人はポンッと煙を出して消えた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
読んで頂きありがとうございます! もしよろしければ、一言でもいいので感想お願いします!作者が喜び、モチベーションアップにつながります!よろしくお願いします!
もちろん、憲兵達が解決出来る程度には事件は起こっている。だが彼らの活躍により、平和は維持されているのだ。
「なんか最近暇だね......平和なのは良い事なんだけど」
フェイは退屈そうに、ため息をつく。
「まぁな。少なくとも能対課に回ってくるような事件は起きていない。良い事さ」
「うん......まぁね」
シェイプシフターの手がかりも、アーティーを最後に掴めてはいない。
「よーし、じゃあ気晴らしにデートでもするか、フェイ! ミント! シャルティア!」
「えっ、デート!? 行く行く!」
「やったぁ!」
「楽しみね!」
「おい、仕事中だぞ!」
自分だけ仲間ハズレなリゼが四人を叱責する。
「すいません、課長。あくまでも仕事終わりの予定で、今からデートって訳じゃ......」
「そんな事はわかっている。はしゃぎすぎるな、と言う事だ」
リゼはため息をつき、事務作業に戻る。
「あのさ、リゼ姉」
フェイがリゼのフォローをしようと口を開いた瞬間、ポンッと音がしてフェイトが現れた。
「うわ、びっくりした!」
フェイを筆頭に全員が驚く中、フェイトは「あれー?」と言う。
「音もなく出てきたらびっくりするから、次からは音出して瞬間移動しなさいってフェイお姉ちゃんが言うから音出して来たのに。結局びっくりするんじゃないか」
フェイトは「ぷぅ」とほっぺたを膨らます。
「あはは、ごめんごめん。じゃあ次は、音と一緒に煙も出してみて」
「うん、わかった」
フェイトはニッコリ笑う。
「ところで、今日はどうしたの?」
「うん、あのね。五十年毎に魔王が蘇るって事は、みんなも知ってると思うんだけど」
魔王、と聞いて全員が頷く。
「今回も魔王は蘇った。そしてそれに合わせて、勇者も産まれ、成長した。みんなも知っての通り、今期の勇者も既に仲間と共に旅立った。だけど、魔王討伐には期限がある。蘇ってから三十日以内に討伐して封印しないと、奴は無敵の存在【完全体】となり二度と封印出来なくなる。で、ここからが問題なんだけど」
フェイトは一旦、そこで言葉を区切った。
「期限はあと三日しかないのに、まだ討伐が完了していないんだ。魔王の手下が強すぎるとかで」
「えええーッ!」
全員が叫ぶ。フェイトは咄嗟に耳を塞ぐ。
「ちょっとみんな、声が大きすぎ! 鼓膜が破れるかと思ったよ!」
フェイトは耳から手をはずしつつ、苦言を呈する。
「いや、だってさ、それってめちゃくちゃヤバイじゃん! フェイト最強の魔法使いでしょ!? 魔王を討伐して、封印出来ないの?」
フェイが最もな疑問を口にし、他の四人も同意する。
「残念ながらそれは出来ないよ。魔王を封印する為の石版を読み、そして使用出来るのは勇者の血を引く者のみ。討伐だけなら僕でも出来ると思うけど、僕の力は本来罪人に向けられるもの。みだりに乱用してはいけないんだ。だからこうして、協力を求めて来たんじゃないか」
「協力って......誰が?」
フェイの問いに、お互い目線を交わす能対課の面々。
「あはは、そんなのフェイお姉ちゃんに決まってるじゃないか! だってお姉ちゃんは......モゴモゴ」
フェイトが何か言いかけたが、フェイが彼の口を塞ぐ。
「オッケーオッケーフェイト! つまり、洞察力がずば抜けている私に、勇者達へのアドバイスやフォローをして欲しいと、そう言う訳だね!」
「うん、そうなんだ!」
フェイトは呼吸を荒くしつつ、取り繕ったような笑顔を浮かべた。
「だからみんなごめん! ちょっとフェイお姉ちゃんを借りるよ! 三日以内に返すから! まぁどちらにしても、三日すぎちゃったら世界は魔王に滅ぼされちゃうけどね!」
「あはは、確かに!」
爆笑するフェイトとフェイ。だが他の四人は、とても同じ気持ちにはなれなかった。
「それじゃ、早速行こうフェイお姉ちゃん!」
「え、もう!? 準備とかは?」
「時間がないんだ! 行くよ!」
フェイトがフェイの手を握った瞬間、二人はポンッと煙を出して消えた。
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