28 / 29
ナストとヴァルア
3話【ナストとヴァルア】
しおりを挟む
「ヴァルア様……僕、自慰ができました……」
「ナスト。一人でよく頑張ったね。俺のためにありがとう」
「はい……っ、これからも頑張るので……、また、見てください」
「うん。たくさん見せて」
ヴァルア様は僕の手を取り、膨らんだズボンに触れさせた。
「君の自慰を見て、こんなに興奮してしまった」
そしてズボンを下げ、ペニスを肛門に当てる。
「今度は俺と気持ちよくなってくれるかい?」
「僕はずっと、そうしたかったんですよ」
ヴァルア様はごまかすように笑い、僕と繋がった。
「あぁぁぁっ……」
「んっ……、はっ……ナスト……」
自慰でも快感を得られたが、やはりヴァルア様とセックスをするのが一番快感を得られる行為だ。体内でヴァルア様を感じる度、僕の口から嬌声が漏れる。射精したばかりのペニスも反り返り、ヴァルア様の動きに合わせて揺れていた。
「ナスト……っ」
「……?」
腰を振りながら、ヴァルア様が僕の手を僕のペニスに触れさせた。
「俺とセックスしながら自慰をしているところを見せて」
「っ……」
ヴァルア様は余程僕の自慰を気に入ったようだ。
彼の期待に応えるため、僕は自分のペニスを再び握った。
「あっ、あぁっ! あぁぁっ、んっ、んぁっ……あぁぁっ……」
一人だけで自慰をするよりもずっと気持ちいい。肛門とペニスからくる悦びに、僕はあっという間に溺れてしまった。
そんな僕の姿を見ているヴァルア様も、さらに興奮が増したようだった。
「この光景、たまらないね……」
「ヴァルア様……っ!! あっ、あぁっ、こ、これっ、気持ちいいっ……!」
「そう。俺も……とんでもなく気持ちいいよ……っ、ふっ……ん……っ」
「手っ、止まんなっ……あっ、きもちっ……あっ、あぁっ、だめ……っ、これぇ……っ、あぁっ!!」
また自分の手で射精した。飛び出た精液がヴァルア様の腹にかかった。
それと同時に、ヴァルア様も僕の中に熱いものを注ぎ込んだ。
「あ、ぁ……あぁぁ……」
「はっ……はっ……」
僕とヴァルア様はぐったりとベッドに沈み込み、しばらく長いキスをした。
「ナスト……いつもだけど、今日は一段と……最高だった」
「僕も……気持ち良かったです……」
「これで明日から自慰ができるね」
「ヴァルア様に見てもらっていないところで、ちゃんとできるでしょか……」
「できてもらわないと困るよ」
「が、がんばります……」
「もし難しかったら、今日のことを思い出すといいよ」
「そうですね。それなら一人でもできそうです」
でも、と僕は付け足した。
「できたらもっと頻繁に帰ってきてほしいです」
「うっ……。そうだね。そうすべきだ」
そこで僕は名案を閃いた。
「むしろ僕が教会監視団体に行けばいいのでは? そしたらヴァルア様と離れなくて済みます」
「やめてくれ!! 断固反対する」
「そうだ。そうしよう。僕も教会監視団体で働きます。ずっと興味があったんですよ。僕も人の役に立てる仕事がしたい」
「だめだよ。俺が許さない」
「そうと決まれば準備をしましょう。アリス、アリス」
僕の呼びかけに、アリスがすぐさま現れた。
「はい」
「荷造りをしてくれる? 僕の服を全て鞄に詰め込んで」
「かしこまりました」
「いや、ちょ……」
勝手に進んでいく事柄にヴァルア様は付いていけないようだったが、すでに僕はやる気で満ち溢れていた。
「よし。僕も明日から、悪さをする教会の闇を暴くぞー」
「ダメだよ? 絶対にダメだよ?」
ヴァルア様は頑なに反対していたが、僕を止めさせるには至らなかった。それは僕が聞く耳を一切持たなかったからだ。
僕は翌日から、全く乗り気ではない(むしろずっと反対している)ヴァルア様についていき、教会監視団体の拠点に転がり込んだ。拠点は大公家の城よりもずっと狭くて古びていたが、ヴァルア様がいない広い寝室よりも、ヴァルア様のいる狭い小部屋の方がずっと居心地がよかった。
すぐに僕は、ヴァルア様が反対していた理由を知ることになる。僕に欲情した教会監視団体の人たちに部屋に連れ込まれては犯され、視察に行った教会の中で上位の聖職者に目を付けられては犯され、街中を歩いていれば路地裏に連れ込まれ知らないおじさんたちに犯され……と、その後僕は何度も嫌な目に遭うことになった。
それでも僕は、その後一人で城に戻ることはなかった。
ヴァルア様と一緒にいたいから。ただそれだけの理由で。
(そのせいで最近ヴァルア様の髪に白髪が混ざるようになったけど)
【『ナストとヴァルア』 end】
【番外編『ナストくんの淫らな非日常』 end】
「ナスト。一人でよく頑張ったね。俺のためにありがとう」
「はい……っ、これからも頑張るので……、また、見てください」
「うん。たくさん見せて」
ヴァルア様は僕の手を取り、膨らんだズボンに触れさせた。
「君の自慰を見て、こんなに興奮してしまった」
そしてズボンを下げ、ペニスを肛門に当てる。
「今度は俺と気持ちよくなってくれるかい?」
「僕はずっと、そうしたかったんですよ」
ヴァルア様はごまかすように笑い、僕と繋がった。
「あぁぁぁっ……」
「んっ……、はっ……ナスト……」
自慰でも快感を得られたが、やはりヴァルア様とセックスをするのが一番快感を得られる行為だ。体内でヴァルア様を感じる度、僕の口から嬌声が漏れる。射精したばかりのペニスも反り返り、ヴァルア様の動きに合わせて揺れていた。
「ナスト……っ」
「……?」
腰を振りながら、ヴァルア様が僕の手を僕のペニスに触れさせた。
「俺とセックスしながら自慰をしているところを見せて」
「っ……」
ヴァルア様は余程僕の自慰を気に入ったようだ。
彼の期待に応えるため、僕は自分のペニスを再び握った。
「あっ、あぁっ! あぁぁっ、んっ、んぁっ……あぁぁっ……」
一人だけで自慰をするよりもずっと気持ちいい。肛門とペニスからくる悦びに、僕はあっという間に溺れてしまった。
そんな僕の姿を見ているヴァルア様も、さらに興奮が増したようだった。
「この光景、たまらないね……」
「ヴァルア様……っ!! あっ、あぁっ、こ、これっ、気持ちいいっ……!」
「そう。俺も……とんでもなく気持ちいいよ……っ、ふっ……ん……っ」
「手っ、止まんなっ……あっ、きもちっ……あっ、あぁっ、だめ……っ、これぇ……っ、あぁっ!!」
また自分の手で射精した。飛び出た精液がヴァルア様の腹にかかった。
それと同時に、ヴァルア様も僕の中に熱いものを注ぎ込んだ。
「あ、ぁ……あぁぁ……」
「はっ……はっ……」
僕とヴァルア様はぐったりとベッドに沈み込み、しばらく長いキスをした。
「ナスト……いつもだけど、今日は一段と……最高だった」
「僕も……気持ち良かったです……」
「これで明日から自慰ができるね」
「ヴァルア様に見てもらっていないところで、ちゃんとできるでしょか……」
「できてもらわないと困るよ」
「が、がんばります……」
「もし難しかったら、今日のことを思い出すといいよ」
「そうですね。それなら一人でもできそうです」
でも、と僕は付け足した。
「できたらもっと頻繁に帰ってきてほしいです」
「うっ……。そうだね。そうすべきだ」
そこで僕は名案を閃いた。
「むしろ僕が教会監視団体に行けばいいのでは? そしたらヴァルア様と離れなくて済みます」
「やめてくれ!! 断固反対する」
「そうだ。そうしよう。僕も教会監視団体で働きます。ずっと興味があったんですよ。僕も人の役に立てる仕事がしたい」
「だめだよ。俺が許さない」
「そうと決まれば準備をしましょう。アリス、アリス」
僕の呼びかけに、アリスがすぐさま現れた。
「はい」
「荷造りをしてくれる? 僕の服を全て鞄に詰め込んで」
「かしこまりました」
「いや、ちょ……」
勝手に進んでいく事柄にヴァルア様は付いていけないようだったが、すでに僕はやる気で満ち溢れていた。
「よし。僕も明日から、悪さをする教会の闇を暴くぞー」
「ダメだよ? 絶対にダメだよ?」
ヴァルア様は頑なに反対していたが、僕を止めさせるには至らなかった。それは僕が聞く耳を一切持たなかったからだ。
僕は翌日から、全く乗り気ではない(むしろずっと反対している)ヴァルア様についていき、教会監視団体の拠点に転がり込んだ。拠点は大公家の城よりもずっと狭くて古びていたが、ヴァルア様がいない広い寝室よりも、ヴァルア様のいる狭い小部屋の方がずっと居心地がよかった。
すぐに僕は、ヴァルア様が反対していた理由を知ることになる。僕に欲情した教会監視団体の人たちに部屋に連れ込まれては犯され、視察に行った教会の中で上位の聖職者に目を付けられては犯され、街中を歩いていれば路地裏に連れ込まれ知らないおじさんたちに犯され……と、その後僕は何度も嫌な目に遭うことになった。
それでも僕は、その後一人で城に戻ることはなかった。
ヴァルア様と一緒にいたいから。ただそれだけの理由で。
(そのせいで最近ヴァルア様の髪に白髪が混ざるようになったけど)
【『ナストとヴァルア』 end】
【番外編『ナストくんの淫らな非日常』 end】
36
あなたにおすすめの小説
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
俺がこんなにモテるのはおかしいだろ!? 〜魔法と弟を愛でたいだけなのに、なぜそんなに執着してくるんだ!!!〜
小屋瀬
BL
「兄さんは僕に守られてればいい。ずっと、僕の側にいたらいい。」
魔法高等学校入学式。自覚ありのブラコン、レイ−クレシスは、今日入学してくる大好きな弟との再会に心を踊らせていた。“これからは毎日弟を愛でながら、大好きな魔法制作に明け暮れる日々を過ごせる”そう思っていたレイに待ち受けていたのは、波乱万丈な毎日で―――
義弟からの激しい束縛、王子からの謎の執着、親友からの重い愛⋯俺はただ、普通に過ごしたいだけなのにーーー!!!
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学で逃げ出して後悔したのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
ざこてん〜初期雑魚モンスターに転生した俺は、勇者にテイムしてもらう〜
キノア9g
BL
「俺の血を啜るとは……それほど俺を愛しているのか?」
(いえ、ただの生存戦略です!!)
【元社畜の雑魚モンスター(うさぎ)】×【勘違い独占欲勇者】
生き残るために媚びを売ったら、最強の勇者に溺愛されました。
ブラック企業で過労死した俺が転生したのは、RPGの最弱モンスター『ダーク・ラビット(黒うさぎ)』だった。
のんびり草を食んでいたある日、目の前に現れたのはゲーム最強の勇者・アレクセイ。
「経験値」として狩られる!と焦った俺は、生き残るために咄嗟の機転で彼と『従魔契約』を結ぶことに成功する。
「殺さないでくれ!」という一心で、傷口を舐めて契約しただけなのに……。
「魔物の分際で、俺にこれほど情熱的な求愛をするとは」
なぜか勇者様、俺のことを「自分に惚れ込んでいる健気な相棒」だと盛大に勘違い!?
勘違いされたまま、勇者の膝の上で可愛がられる日々。
捨てられないために必死で「有能なペット」を演じていたら、勇者の魔力を受けすぎて、なんと人間の姿に進化してしまい――!?
「もう使い魔の枠には収まらない。俺のすべてはお前のものだ」
ま、待ってください勇者様、愛が重すぎます!
元社畜の生存本能が生んだ、すれ違いと溺愛の異世界BLファンタジー!
【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった
cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。
一途なシオンと、皇帝のお話。
※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる