【完結】【R18BL】極上オメガ、いろいろあるけどなんだかんだで毎日楽しく過ごしてます

ちゃっぷす

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ピーターとの週末

はじめてのラブホ

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残念ながら、精液まみれのスーツを着てる僕を乗せてくれるタクシーはなかった。複数の精液の匂いと僕のΩ臭を嗅いで、「すみませんが別のタクシーで…」とドアを閉められる。3回連続で断られて心が折れた僕とピーターは、近くにあったラブホで一泊することにした。

「はあ。踏んだり蹴ったりだよ」

「すまぁぁん…」

「もう、気にしないで!ピーターが助けに来てくれたから中に出されずに済んだし」

「うぅぅ…」

「それよりさ、せっかくラブホ来たんだし楽しまない?僕ちょっと興味あったんだよね」

実は僕はラブホに行ったことがない。エドガーに出会うまではずっと僕かスルトの部屋(か大学)でいちゃいちゃしてたし、エドガーと出会ってからはずっとタワマンで致してたから。一緒に住んでるからそういうところ行く必要もないしね。

「ああ、そうだな…」

「ピーターは来たことあるんでしょ?」

「う…」

「ねえ、この際教えてよ」

僕はニヤニヤしながらピーターを小突いた。ピーターは顔を真っ赤にしながらボソボソと話す。

「…あるよ」

「何回くらい?」

「分からない…。数えてない」

「10回くらい?」

「それ以上は行ってるかな…」

「えー!すごー!」

「すごくない。行ったってどうせ最後までできなかったから」

「あー…」

「だから泊まったことないんだ。気まずくてささっと帰ってたから」

「あーー……」

「……」

「……」

気まずい沈黙が流れた。も、申し訳ない…。それ、僕のせいだし…。僕のせいでピーター、不能になっちゃってたし…。僕は雰囲気を変えたくて明るい声を出した。

「で、でも、今日は最後までできるよっ」

「えっ?」

「え?」

「……」

「……」

「し…していいのか…?」

「え?なんで?」

「いや…なんか…タワマン以外…というかエドガー様とスルト様の見えないところでするのは…その…悪いことをしている気になる…」

「ええ。どこでしたって一緒でしょ…」

ちなみに僕とピーターの部屋にはカメラが取り付けられてて、僕たちがセックスしてる動画をスルトとエドガーがオカズにしてるのを僕たちは知ってる。二人は僕たちの情事を「子犬の戯れ」と呼んでいる。なんだそれ。

ピーターはカメラがないところでするのはルール違反なんじゃないかと気にしてるようだった。

「あのさ、ピーター…」

「ん?」

「僕のわがままで悪いんだけどさ…。その…」

「?」

「僕、おっさんのちんこの感触まだ残ってるんだよね…」

「あ…」

「できたら上書きしてほしいんだけど…」

「……」

「だめ、かな…」

ピーターはぶんぶんと首を振った。よかった…。レイプ慣れしてるとはいえ、このまま一日を終えるのはちょっとつらい。っていうかレイプ慣れってなに。そんなことに慣れさせないで。

「俺で良ければ…消させて欲しい」

「うん…ありがとう」

ピーターがちゅ、とキスをした。それだけでおへそのあたりがヒュンとする。おっさんらに何されたって、なんの感情も湧き起らなかったのに。僕がちろっと舌を出すと、ピーターの舌が包んでくれた。長いキスをしているとどんどん体が熱くなってくる。僕を抱きしめるピーターの腕にも力が入り、僕のおへそにかたくなったものが当たった。

「ん…っ。ピーター…」

「ん?」

「先、お風呂入りたい…。体、おっさんの精液と唾液まみれなんだ、僕…」

「そうだな。早くきれいにしよう」

「うん」

「風呂溜めてくる。入浴剤入れる?」

「入れる!!泡風呂!!」

「えー」

「ラブホって言えば泡風呂でしょ!?」

「分かった。ちょっと待っててくれ」

「うん」

待ってる間、僕は暇つぶしにテレビを付けた。大音量でAVが流れちゃって慌てて消した。知らない人のセックス見たってなにも興奮しないし…。
次に食事のメニューをペラペラめくった。ラブホってこんなにおいしそうな料理あるの?うわー。おなかすいたなあ。なにか食べたい。僕は浴室にいるピーターに呼びかけた。

「ピーター!」

「なんだケイゴー」

「ごはん頼んでいいー?」

「ああ、頼もう。俺の分も頼んでくれるか?」

「分かった!なんでもいいー?」

「和食系があったらそれがいいー」

「はーい!」

和食系…和食系…あんまりないな…。あ、あった。ちなみに僕はパスタ。

タブレットで注文すると、しばらくして物音がした。ピーターが慣れた様子で入り口に行き、料理を持ってくる。

「ケイゴ…?」

「なに?」

「パスタは…ケイゴのだよな」

「うん」

「もしかして俺の食事って…」

「おかゆ」

「どうしてだケイゴ…」

「和食それしかなかった」

「俺は病人か?」

「だって和食がいいって言ったから…」

「ああ…うん…そうだな。うん、ありがとう…」

「た、足りなかったらまた注文したらいいよ」

「そうだな、うん」

結局ピーターは追加でからあげとかポテトとかたくさん頼んでた。おなかすいてたんだな。ちなみに僕はデザートにパフェを頼んだ。けっこうおいしかった。
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