【完結】【R18BL】清らかになるために司祭様に犯されています

ちゃっぷす

文字の大きさ
20 / 47

20話

しおりを挟む
 その日は職務に身が入らなかった。まだ薬が残っているのか、思わぬ時に体に熱がこもり、疼いてしまう。無意識にペニスを欲していることに気付き、カッと顔が赤らむこともあった。

 いつから僕はこんな淫乱になってしまったんだ。本当に薬のせいだけなのか?
 思えば最近は、司祭様に犯されている間、ずっとヴァルア様との情事を思い出して欲情している。さらに言えば、それ以前だって、司祭様に犯されることを悦びだと思っていたじゃないか。
 僕は元から、心の奥底では穢れを清めるためでなく、犯される快感を得るために司祭様を求めていたのではないか?

 もしそうだったのであれば、なんと汚らわしいことだろう。
 最近はあまり感じなくなっていた穢れが、ふつふつと肌に浮き出てきたような感覚がした。

 あの薬は通常二時間程度しか効果がないらしいのに、僕は八時間近く正気を失っていた。それはやはり、僕が穢れているからなのではないだろうか。むしろあの姿が本来の僕の姿なのかもしれない。
 そう考えるとゾッとした。

 約束の時間になり物置部屋に行くと、少し元気のなさそうな顔でヴァルア様が出迎えた。

「君に謝らないといけないことがある」

 ヴァルア様は、僕を抱きしめてそう言った。

「はい。どうしましたか」
「さすがに叱られちゃってね。外野が仕事をしろとうるさいんだ、これが」
「あ、お仕事されてたんですね」
「一応ね。俺なんていてもいなくても一緒だろうに、困ってしまうよ」
「はあ。それで、どうして僕に謝るんですか?」
「ここに来るのが、週に一度くらいになりそうなんだ」

 頭を殴られたような感覚がした。自分が思っているより動揺してしまったのか、言葉が出ない。

「だから、すまない」
「はい……」
「怒ったかな」
「いいえ。胸が痛くなっただけです」
「……ごめん」

 怒っていないと言っているのに、どうしてこの人は何度も謝るんだろうか。
 ヴァルア様とあまり会えなくなると知ってから、胸のざわつきが収まらない。薬の名残か、それとも感情の誤作動か、僕の穢れがむくむくと育ち、落ち着かない。

「あの」

 僕がジャケットを引っ張ると、ヴァルア様は優しい声で「ん?」と返事をした。

「僕があなたとセックスをしたいと言ったら、あなたは僕のことを嫌いますか?」

 ヴァルア様の息を呑む音が聞こえた。

「僕の穢れを蔑みますか?」

 答える代わりに、ヴァルア様は僕を強く抱きしめた。息ができない。

「ナスト。ずっと言いたかったことがある」
「はい」
「君は穢れてなんかいない」
「っ……」
「ひとつも穢れてなんかいないよ。性欲も穢れなんかじゃない。ただの生理現象だ。みんな持っている。俺だって持っているんだよ」

 ヴァルア様が僕の両頬に手を添えた。なぜか少し瞳が濡れている。彼は目じりを下げ、かすれた声で言った。

「俺は君のように素直な物言いができなくてね。ただ言えなかっただけだ」
「えっと……?」
「俺だってずっと君としたかったんだよ」

 彼の言葉を聞いた途端、安堵と欲情が同時に沸き起こった。自分が高揚しているのが分かる。

「男娼扱いされていると思われたくなくてね。言い出すのが怖かったというのも言い訳のひとつだ」
「ごたくはいいので、早くセックスしませんか? つまり、あなたも僕としたいんでしょう?」
「あ、ああ……。そうだよ、うん。君はなんというか……なかなか雰囲気を作らせてくれないね」

 ぶつくさとぼやきながら、ヴァルア様が僕に触れた。首筋を指で撫でられただけで全身がざわついた。
 遠慮がちなキスをされる。何度か唇を離したあと、そっと舌が差し込まれた。時間の進みが遅くなったかのように思えるほど、ゆっくりと舌を絡め合う。
 じわじわと押し寄せる尿意に似た快感に耐えきれず、僕はまたヴァルア様を突き放した。

「うぅっ、やっぱり止めてくださいっ」
「またか……」
「ペニスの挙動が異常ですっ。あなたとのキスは体がおかしくなるから好きじゃありません……!」

 不快感を示しても、ヴァルア様は嬉しそうにニヤニヤするだけだった。彼はその顔つきのまま祭服のボタンに手を伸ばす。

 外されたボタンの隙間から、反り返ったペニスがあらわれる。ヴァルア様はペニスの先を指で弄び、そのせいで濡れた指を満足げに見つめた。

「ペニスリングは外してもいいかな?」
「構わないですが、その下品な呼び方はどうも好きになれません」
「俺はむしろ〝金の輪〟なんてすました名称の方が気に食わないね。ただのペニスリングなのに」

 金の輪が外される。そこまでペニスが膨張していなかったので、苦労せずとも抜けた。
 ヴァルア様は以前のように、僕をテーブルの上に座らせた。そして足を開かせ、まじまじと股間を眺める。

「ふむ。やはり君は射精管理をしない方がいいよ。こちらの方が慎ましやかで愛らしい」
「んっ!?」

 ペニスに得たことのない感覚が走る。何をしているのか覗き込むと、ヴァルア様が僕のペニスに舌を這わせていた。

「ヴァルア様!? 何をしているんですか!? 僕のペニスなんてそんな、そんな卑しいものを舐めるなんて!! 穢れてしまいます!!」
「まだそんなことを言っているのか。ペニスに穢れも清めもあるわけないだろう」
「やっ……、これは本当なんです……っ、僕のペニスは醜くて、穢れていて――」
「むしろこんなに端正な形をした美しいペニスは見たことがないね」
「あぁぁぁっ……!?」

 ヴァルア様は、僕のペニスを口に含んだかと思えば、根元まで一息に呑み込んだ。
 手で触れられるよりも柔らかくて、温かい。キスをしているときと同じ快感……いやそれ以上に強い快感に、またたく間にペニスが膨張する。
 ペニスの根元から頭まで、ヴァルア様の舌がすぅっと通る。ぞわぞわとした感覚に体が反り返った。

「あっ……あぁぁ……っ」
「何が不能気味だ。こんなに敏感な体他に知らないぞ、俺は」

 ペニスの頭を口内で弄ばれながら、根元を握られ、刺激される。頭がおかしくなりそうなほどの快感に、僕はまたあの薬を打たれたのではないかと一瞬疑った。

「ヴァルア様っ……! 口を離してください……!! 射精してしまいそうです……!!」
「そう」

 ヴァルア様は適当な返事をしたものの、一向にペニスから口を離そうとしない。むしろ先ほどより深く咥え込み、さらなる快感を僕に与えた。

「あっ、あぁっ! あぁぁっ、ヴァルア様っ……! もうダメですっ、やだっ、出るっ、~~……っ、っ、」
「っ……」

 最後の一滴が射精されるまで、ヴァルア様は僕のペニスを口に含んでいた。
 顔を上げたヴァルア様は、のどぼとけを揺らしたあと、ぺろりと舌で唇を舐めた。

「精液を呑んだのは初めてだが、悪くないね」
「~~……っ」

 罪悪感に耐えられず泣いてしまった僕を、ヴァルア様は苦笑いしつつも慰めた。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、 癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!? トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。 彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!? 
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて―― 運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない! 恋愛感情もまだわからない! 
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。 個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!? 
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする 愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ! 月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新) 基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました

よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、 前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。 獣人が支配する貴族社会。 魔力こそが価値とされ、 「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、 レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。 そんな彼を拾ったのは、 辺境を治める獣人公爵アルト。 寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。 溺愛され、守られ、育てられる日々。 だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。 学院での出会い。 貴族社会に潜む差別と陰謀。 そして「番」という、深く重い絆。 レオンは学び、考え、 自分にしかできない魔法理論を武器に、 少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。 獣人と人族。 価値観も、立場も、すべてが違う二人が、 それでも選び合い、家族になるまでの物語。 溺愛×成長×異世界BL。 読後に残るのは、 「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

処理中です...