嘘つきな私が貴方に贈らなかった言葉

海林檎

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弟の思い

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 葬儀の参列に姉の学校の生徒達は来ていなかった。

 姉の思惑通りになった葬式に両親は何とも言えない顔をしていた。


「····あぁ、来たんですか?」


 姉の元婚約者が葬儀にきた。
 来なくても良かったのに恐らく隣にいる新しい婚約者に促されてきたのだろう。


 姉が学校を去る前に姉が彼女にだけ手紙を送っていた。

 彼女にだけは真実を伝えていたのだと思う。

 そして彼女にだけその秘密を共有したかったのだろう。

 自分の計画に巻き込んでしまったのだからと言う姉の贖罪。



 別に俺は最後まで墓場に持って行った方が良かったと思うのに····


 せめて誰かに自分の事を知って欲しかったのだろう。




「来ちゃダメですよ」




 姉は歓迎しませんから。








 婚約破棄を伝えられた日。
 姉は肩の荷がおりた様な顔をして承諾した事がずっと引っかかっていたらしい。

 そしてその次の日には姉は学校を退学した。


 始めは噂が広まる事の恐れて自主退学をしたのだろうと誰しもがそう話していた。


 しかし、全てが終わった三週間後に姉の訃報が届いた。




 自殺ではなく病死と知った時の元婚約者は戦慄したらしい。






今の婚約者が今日家に駆け付けて「実は···」と、手紙を見せて全ての真実を知ったようだ。



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