菊の花は闇夜に狂い咲く

柚麟

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侍女

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侍女side

星家の姫は獣人の奴隷をどうするだろう?酷い扱いをしないだろうか?
いや、大丈夫だろう。彼女からは優しさの匂いがした。
柃菊に獣人を押し付けた女は獣人に対する心配を顔に出さず歩く。

身分の高い人には道の端に避け、頭を下げる。
星家の姫を陥れるために獣人を託したのではない、実は私の母方祖母は獣人だ。
運がいいのか、悪いのかいやきっといいのだろう、私にはほとんど獣人の特徴は現れなかった。
少し犬歯が長く鋭いのと嗅覚が人より少し発達しているだけ。祖母にあったことは無いが犬の獣人らしい。母に聞いた。母は犬の尾がある、いつもは隠しているがいつバレるか分からない。
だから、私が今のうちに働けるだけ働いてお金を稼がなければ、家族は生活できなくなる。
幸いこの国と獣人の国の貨幣は同じなので、あちらで暮らすのも大丈夫。

獣人の国は獣人同士の絆を大切にするだから外から来た人間や他の部族を嫌うものも多いと聞く。私には獣人の特徴はあまりないし、生まれもこの国だ。あちらの国で受け入れてもらうのは少し難しいだろう。
だから、あちらの国で暮らすのはもうちょっと考えた方がいいかもしれない。


きっと、きっと、どうにかなるさ。子供の頃に死んでしまった父の口癖、顔もほとんど思い出せないけど、これだけは覚えてる。
なんどかこの言葉に背中を押して貰った。
そうだ、きっとどうにかなるはずだ。
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