幼馴染

朝

　幼馴染。それは仲の悪い風で良いと思っていた。現実はきっとそう上手くいかないのだろう。
　[ピピピ..]とアラームが鳴って彼女は目を覚ました。
「今日も、学校行かなくちゃいけないんだ。」
彼女の名前は、小泉紗英。中学1年生の女の子。彼女は学校でのいじめに悩んでいた。
「起きなさい。朝ごはんできてるわよ。」
「うん。わかった。」
起こしに来た母は呆れた顔で部屋に入ってきた。
　【学校】
　またいつものように無視や陰口を言われ続ける日々に耐えていた紗英は唯一の楽しみがあった。
「おはよー。寒くね？俺カイロ忘れたんだけど」
そう言って元気に入ってきたのは松谷蓮翔。いじめの主犯であり紗英の幼馴染である。
「(無視しなきゃ…)」
「あれ、ブスまた学校来てんの？笑ウケる笑」 
そう言って蓮翔は毎朝必ず突っかかってきてる。
「(こんなはずじゃなかったのに…なんでだりう。、)」
　紗英と蓮翔は元はとても仲が良く周りからもカップルなんじゃないかと噂されるぐらいにお似合いぐらいだった。しかし、それを壊した人間がいた。
「蓮翔おはよっ♡♡」
蓮翔にくっついて挨拶をしてきた女子、宮野杏菜。彼女の手によって蓮翔と紗英の仲がいとも簡単に断ち切られた。
　それは1年前の小学6年生の時だった。
紗英は元々あまり目立たない性格で基本大人しい子であり杏菜は逆に目立つ子であった。
蓮翔は学年で1番モテるぐらいで学年1モテる女の杏菜でさえ蓮翔はいつも紗英と一緒にいた。杏菜はそれを気に入ってはおらず仲を引き裂く決断をしていたのだ。
「きゃー!!私の教科書がない!!」
杏菜はそう叫んで泣き崩れた。そしてこう言った。「そういえばさっき小泉さん私の机で何してたの？」その誤解から孤立し、いじめが始まった。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈続く┈┈┈┈┈┈┈┈┈