幼馴染

いじめの原因とは

　杏菜は蓮翔に恋をしていた。それは分かっていた。私達がカップルと噂されるようになってからよく睨まれたり囲いを作るようになりどんどん追い詰めようとした。
　【昼休み】
「やっと休みだ…お昼どうしよう」
紗英にとってのお昼は唯一の安全な時間だった。教室には居られないけど屋上でお弁当を食べるのが日課になってきていた。
(ガチャッ)
扉を開けるとそこには蓮翔が1人でお弁当を食べていた。
「なんでお前がいるんだよ。」
そう言って蓮翔はめんどくさそうな顔をした。
「ごめん…ねえ、少し話したい。」
「何？俺は話したくないんだけどな」
そう言って突き飛ばすような一言を言って屋上から居なくなろうとした。
「長年いた私よりも杏菜を信じるの？」
訴える様な声で紗英は大声で言った。
「…だったらなんだよ。お前があーいうことをしたから今になってんだろ。少しは反省しろよ」
(私じゃない。教科書なんて取ってない。)
6年生の時の数々の杏菜への嫌がらせは全て紗英の行いと噂になっていた。
「逆に私がやった証拠なんてあった…？」
「…」
「放課後でもなんでも良いから少しだけ話させて。誤解を解かせて、お願い…!!」
チャイムが鳴り昼休みも終わる頃だった。
「分かったよ…帰ったらそっちの部屋に行く」
そう言って蓮翔は屋上から居なくなった。
(良かった。話を聞いてもらえる)
しかし、放課後に紗英が自分の部屋に戻ることは無かった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈続く┈┈┈┈┈┈┈┈┈