おいしい毒の食べ方。

惰眠

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カレー

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 僕は、彼女の笑顔につられるように彼女の前の席に座る。

「お仕事、大変ですか?」

「そうでもないよ。」

「無理は、しないでくださいね?」

「ありがとう。」

 彼女のその気配りが、僕の頑張りに繋がっていると思う。
 もう、若者ではいられない体ではあるが、彼女のお陰で無茶をできているような気がする。
 最後のひと踏ん張りに力が入る、そのような感じだ。

「午前中は何をしたの?」

「お洗濯を済ませて、軽く掃除をしてたら…何か届いたの。忘れていました。」

 彼女は、何かを思い出し、奥から長方形の箱を持ってきた。
 少し重そうだ。

 箱には割れ物注意の張り紙がしてある。

「開けてみるね。」

「お願い。」

 彼女は、鋏を持ち箱についていた包装を解く。

 箱を開けると、そこには三本のワインが入っていた。

 恐らく彼女の両親からだろう。

 彼女の実家は少し裕福な部類に入る。
 彼女の実家からは、たまに、おいしいお菓子やワインなんかが届くため、夫婦そろって感謝している。

「ごめんなさい。お母さんからのチャット確認してなかったみたい。」

「お義母さんからは、なんて?」

「ワイン、送っときます。よかったら二人で飲んでみてください。だって。」

「お義母さんらしい文章だね。」

「ですね。」

 彼女は、微笑む。
 とてもきれいな笑顔だ。

「感謝伝えといてくれる?」

「は~い。」

 彼女が、チャットを送って数秒してすぐに返信が返ってくる。

「みてみて?」

 彼女が自身のスマホのチャットを見せてくる。

 そこには、彼女の感謝の文章の後にお義母さんから一つスタンプが返ってきていた。

「面白いスタンプだね。」

 思わず、僕は笑う。
 彼女もつられるように笑ってくれる。

「ですね。」

 送られてきたスタンプは、ブサ可愛い猫が了解と一言、言ってるものだった。
 かわいさもあるが面白さというものも兼ね備えたそれに、笑いが込み上げて来た。

 彼女のお義母さんは、文章が固い方だ。
 だが、それを分かっていてか、たまに面白いスタンプを送ってくれる。

 僕たちの間では、たまにそれを見るのが楽しみになっている。

「あけます?」

 三本並んだワインから右の一本を手に取り、彼女が僕に聞く。

「お風呂に入ってからにしようか。」

「ですね。」

 僕たちは、それぞれ順番に風呂に浸かることにした。

 僕は、今日一日、仕事のためにパソコンに向き続けいた。
 そのため、いつ寝てしまうかわからないので、先に入ることは正解だと思った。

 僕は、さっぱりした面持ちで冷蔵庫からおつまみになりそうなものを探し出し、簡単な料理を作る。

 彼女が風呂から上がるまでの少しの時間で、簡単に数品を作って待つ。

 彼女が風呂から上がってきた。

 いよいよ、待ちに待ったワインの時間だ。
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