いじめられっ子の僕が可愛い人外娘と行く冒険旅〜但し人外娘へと変える方法が独特で〜

揚惇命

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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう

雲行きが怪しい

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 たまたま偶然にも裏通りの競りに参加したフグオは、見事マヤが150000Gで落札したのだが。
「じゃあ、フグオ清算宜しくね」
「へっ?清算、僕なの?」
「だってフグオのために競り落としたのよ。だってマリンが」
「あのスモールサイズキャットは女だったのだ。そのことをマヤにこっそりと伝えたのだ」
「てっきり、もふもふしたくて参加してたのかと」
「それも当然。私は犬も猫も大好きだから!」
「そこは否定しないのね。まぁ、150000Gならマリンたちのお陰ですぐに稼げちゃうから出しますけども」
 僕は、金を払いに向かう。
「競り落としたのは、お嬢さんだったはずですがどちら様ですか?」
「その人の連れの者です」
「成程、金づるを抱えているとはあのお嬢さんも見かけによらずやりますなぁ。イヒヒ」
 ニヤケ顔を浮かべながらそんなことを言う先程の競りで司会をしていた男。
「それにしてもこんな低俗な魔物に150000Gもの値がつくとはねぇ。貴方方とは、良き付き合いをしたいものですよ。ヒヒッ。散々追いかけ回して、疲れさせて、死なない程度に痛めつけて捕えた甲斐があったというものですよ。ヒヒヒッ」
 コイツ、想像以上にクソだ。殺してやりたくなる。
「これで良いか?」
「確かにいただきましたよ。それにしてもあのサングラスの男から依頼を受けて、どうせなら競りに出そうと思って正解でしたねぇ。ヒヒッ。あのサングラスの男は運がなかったということで。ヒヒヒッ。あのお嬢さんにまたのご利用をお待ちしていますとお伝えくださいませ。ヒヒッ」
「伝えておこう。では、こちらも確かにいただきました」
 フグオは、司会をしていた男からスモールサイズフォーキャットが入った鍵のかかったただ持てるサイズの檻籠を受け取り、外に出るとサングラスの男に呼び止められる。
「兄さん、あの嬢ちゃんの連れなのか?」
「あぁ、アンタは確か競りに参加していたサングラスの男!」
「サングラスの男じゃねぇ!俺の名はグラサンだ!」
「そのまんまじゃねぇか!」
「違うって言ってんだろう!サングラスの男じゃねぇ!グラサンだってな。ってそんなことはどうでもいい。一生の頼みだ。そのスモールサイズフォーキャットを俺に譲ってくれないか?勿論、タダでとは言わない。その魔物をボスの元に連れていかねぇと俺の首がヤバいんだよ」
「だいぶ、切羽詰まってるところ悪いんだが。僕にも譲れない理由がある。よかったらそちらの理由を話してくれないか?交渉を持ち掛けるなら当たり前では?」
「仕方ねぇか。うちの馬鹿が取引先に渡すブツを運んでたんだけどよ。そいつに食われたらしい」
「何故、この子だと?スモールサイズフォーキャットという魔物はたくさんいるだろう?この子とは限らないだろう?」
「うちの馬鹿が見てたんだよ。食ったそいつがあの男に捕まったところをよ」
 何かおかしい?先程、あの司会者の男は、サングラスの男にスモールサイズフォーキャットを捕まえてくれと頼まれた的なことを口走っていた。どういうことだ?そのあたりのことを聞いてみるか?
「さっき、あの司会者の男から、この子を受け取る時に、サングラスの男に捕まえるよう依頼されたと聞いて捕まえた的なことを聞いたがお前のことではないのか?」
「だから俺の名前はグラサンだって言ってんだろ!いや、待てよ。サングラスの男?まさか、奴が俺のシノギを横取りしようとしたってことか」
「ブツブツと言ってるところなんだがどうなんだ?」
「俺では断じてない。恐らく俺の組。ゴホン。俺の職場と敵対関係にある職場のやつだ。俺のフリをして居たのだろう。で、どうなんだ。理由は話したぞ。譲ってくれるのか?」
「ちなみに君にこのスモールサイズフォーキャットを譲ったとして、どうするつもりですか?」
「そんなの勿論、掻っ捌いて、中からブツを取り出すに決まっているだろう。所詮、魔物だ。何を躊躇う必要がある」
「そうか。それなら断る。僕は魔物使いなんだ。魔物が殺されることがわかっていて、譲るわけにはいかない。だが、君の理由も理解できる。ブツだけならどうなるかも知れない。それがどんなものか教えてくれないか?」
「それは無理な相談だ。譲らないと言うのなら奪うしかあるまい」
「待て、君はブツが無事ならそれで良いんだろう?」
「まぁ、そうだな」
「僕はスモールサイズフォーキャットが無事ならそれで良い。利害関係は一致していると思うが」
「確かにな。しかし、ブツのことを明かすわけには行かないのだ」
「それなら君が僕のやることに看過しないと言うのならその秘密を知るのは僕とスモールサイズフォーキャットと君だけだ。それなら構わないか?」
「何を言っている?まるで魔物が口を聞けるかのような言い方だな。だが、面白い。それならお互い秘密を共有するということで、一応体裁は保てるか。良いだろう」
「ありがとう」
 僕は檻籠を開けて、スモールサイズフォーキャットを抱こうとして、指を思いっきり噛まれる。
「ぐっ。警戒してるんだね。怖くないよ。僕は味方だよ。ほら、何もしないから傷を見せて」
 暫くスモールサイズフォーキャットと一進一退の攻防を繰り広げた後、ようやく気を許してくれて、噛まれたところをペロペロと舐めてくれた。
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