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3章 群雄割拠
第一次徐州の戦い(急)
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陶謙から大将軍を任された曹豹は戦場を見つめながらそこら中から放っている死臭の臭いに吐き気を催していた。
曹豹「ヒィーーーーーーーー。徐州はこれまで平穏であったのに。何故、このようなことに。ウップ」
許耽「曹豹様、お気持ちはわかりますがすぐそこまで曹操軍が迫っております。迎え撃たねば」
曹豹「曹操とはここまでする男なのか。人の心を持ち合わせておらぬのか」
許耽「肉親を失った事で冷静な判断ができないのでありましょう」
曹豹「それでもこれは罪なき民まで殺してまわっておるのだぞ。女は兵士たちに連れて行かれ、男は殺される。こんなことがあって良いのか」
許耽「それが戦争というものでございましょう。落とした領土の女は戦利品。男は奴隷、もしくは見せしめのために殺されるのです。貴方様が負ければそれはこの奥地でも行われるのです。逃げることは許されません。それが陶謙様の治める徐州にて大将軍である曹豹様のお役目でございます」
曹豹「すまぬ許耽よ。飲み込まれていたようだ。曹操軍を迎撃する」
許耽の言葉で覚悟を決めた曹豹は、曹操軍相手に奮戦し、一進一退の攻防となるのである。幾度も刃を交えた陶謙軍の兵たちの練度も戦場で磨かれ、簡単にはやられない状態のレベルとなっていた。それでも多勢に無勢、徐々に押し込まれ徐州にある城のうち5つが落ちてしまい。略奪・暴行・虐殺が行われてしまった。そんな中、やっとあの男たちが陶謙のいる本拠下邳城へと到着したのであった。
田楷「陶謙殿の救援要請に応えて、参った。公孫瓚軍の将軍を務めている田楷である」
陶謙「これは公孫瓚殿の軍の方まで、救援かたじけない。このような姿で申し訳ありませぬ。ゴホゴホ」
田楷「気にする必要はない。曹操軍など押し返して見せるゆえ。御老体はそこで待っているが良い。ハッハッハ」
田楷は挨拶もそこそこに徐州城を出て、前線へと向かっていった。
陶謙「あの無礼な男では曹操に敵わんでしょうな。ゴホゴホ」
陶謙の姿は痩せ細っていて、余命いくばくもない状態という感じに垣間見えた。
劉備「陶謙殿、話は聞きました。民を虐殺され心労がたたったのでしょう。お休みしていてください。必ずや曹操軍は我々が追い返して見せますので」
陶謙「劉備殿、かたじけない」
劉備は陶謙の身体を気遣い、話もそこそこに曹操軍の迎撃に向かう。そのための軍議を開いていた。
劉備「曹操殿と交渉するとしても逆上している今の段階で使者を送っても殺されるであろう。一度曹操軍を叩く必要がある」
沮授「敵の先鋒は曹仁ですか。一筋縄では行きませぬな」
田豊「だが曹仁を敗走させねば交渉に応じぬでしょう」
義賢「(曹仁は守りに長けた名将というイメージが強いが本来は違う。曹仁は、周瑜や関羽を死に至らしめた。曹操軍の最強は曹仁だと言っても差し支えないだろう。その名将を引かせるのは骨が折れる。知謀もあり武勇もある。間違いなく最強クラスの名将だ。だが彼にも弱点がある。そう兵の損失を誰よりも嫌うのだ。そこを突くのが良いだろう)曹仁を敗走させるなら曹仁の主力の兵を狙うのが良いでしょう」
張飛「何言ってんだ。義賢、曹仁を狙って討ち取るのが良いに決まってら」
関羽「うむ。翼徳の申す通りぞ」
義賢「無理でしょう。張飛殿や関羽殿であっても曹仁を討つのは困難を極めます。それほどに彼の兵は精強なのです。油断しては足元を掬われかねません」
張飛と関羽はまだ納得のいかない顔をしている。
張郃「ではこの張儁乂にお任せを」
田豫「確かにどんなに強い奴でも1人じゃ戦はできない。兵を削るのは上策だろう」
麴義「張郃殿、すまないがその任務俺と潘鳳に任せちゃくれねぇか」
張郃「これは珍しい。ですがその覚悟の目、良いでしょうお譲りしましょう」
潘鳳「かたじけねぇ」
義賢「曹仁が敗走した後は簡雍殿、使者をお願いできますか?」
簡雍「やれやれ、命懸けの使者か。まぁなんとかしようかねぇ」
こうして、流れを決め戦場へと向かう。曹仁はようやく曹豹と許耽を追い詰めたどころか田楷の軍を散々に追い散らしていた。そこに劉備義勇軍が来襲したのである。
曹仁「次から次へと鬱陶しいものだ」
麴義「お前が曹仁だな。相手してもらおうか。我が名は劉備義勇軍の麴義」
曹仁「劉備義勇軍だと!?面白い相手になってやる」
麴義は得意な戦法で曹仁軍を誘い込もうとするがそれに乗る気配はない。
曹仁「みえみえの罠に釣られる某ではないぞ」
だがこれも麴義の作戦通りであった。こうすることで潘鳳の動きを曹仁から隠したのである。潘鳳はその隙に回り込み、曹仁軍に挟撃を喰らわせたのである。
曹仁「何!?一体どこから。まさか、成程な。考えたものだ広く展開して待ちの姿勢を作ったのは、このものたちの動きを某に気取らせぬためか。ハハハ。この曹子孝、不覚を取ったわ。(兵の損失は最小限に留めねばならぬ。やむおえぬな)者共一点突破して包囲を抜けるぞ。付いてこい」
曹仁の兵「オオオオオオ」
曹仁が失った兵は200余、対する劉備義勇軍が失った兵は500余であった。だが当初の目的通り、曹仁の敗走を成し遂げることはできた。曹仁に深読みさせて挟撃を隠すという奇策であった。曹仁の敗走は曹操の元にも伝えられ、そして曹操は劉備義勇軍の使者である簡雍と一次停戦の交渉を行うこととなる。
曹豹「ヒィーーーーーーーー。徐州はこれまで平穏であったのに。何故、このようなことに。ウップ」
許耽「曹豹様、お気持ちはわかりますがすぐそこまで曹操軍が迫っております。迎え撃たねば」
曹豹「曹操とはここまでする男なのか。人の心を持ち合わせておらぬのか」
許耽「肉親を失った事で冷静な判断ができないのでありましょう」
曹豹「それでもこれは罪なき民まで殺してまわっておるのだぞ。女は兵士たちに連れて行かれ、男は殺される。こんなことがあって良いのか」
許耽「それが戦争というものでございましょう。落とした領土の女は戦利品。男は奴隷、もしくは見せしめのために殺されるのです。貴方様が負ければそれはこの奥地でも行われるのです。逃げることは許されません。それが陶謙様の治める徐州にて大将軍である曹豹様のお役目でございます」
曹豹「すまぬ許耽よ。飲み込まれていたようだ。曹操軍を迎撃する」
許耽の言葉で覚悟を決めた曹豹は、曹操軍相手に奮戦し、一進一退の攻防となるのである。幾度も刃を交えた陶謙軍の兵たちの練度も戦場で磨かれ、簡単にはやられない状態のレベルとなっていた。それでも多勢に無勢、徐々に押し込まれ徐州にある城のうち5つが落ちてしまい。略奪・暴行・虐殺が行われてしまった。そんな中、やっとあの男たちが陶謙のいる本拠下邳城へと到着したのであった。
田楷「陶謙殿の救援要請に応えて、参った。公孫瓚軍の将軍を務めている田楷である」
陶謙「これは公孫瓚殿の軍の方まで、救援かたじけない。このような姿で申し訳ありませぬ。ゴホゴホ」
田楷「気にする必要はない。曹操軍など押し返して見せるゆえ。御老体はそこで待っているが良い。ハッハッハ」
田楷は挨拶もそこそこに徐州城を出て、前線へと向かっていった。
陶謙「あの無礼な男では曹操に敵わんでしょうな。ゴホゴホ」
陶謙の姿は痩せ細っていて、余命いくばくもない状態という感じに垣間見えた。
劉備「陶謙殿、話は聞きました。民を虐殺され心労がたたったのでしょう。お休みしていてください。必ずや曹操軍は我々が追い返して見せますので」
陶謙「劉備殿、かたじけない」
劉備は陶謙の身体を気遣い、話もそこそこに曹操軍の迎撃に向かう。そのための軍議を開いていた。
劉備「曹操殿と交渉するとしても逆上している今の段階で使者を送っても殺されるであろう。一度曹操軍を叩く必要がある」
沮授「敵の先鋒は曹仁ですか。一筋縄では行きませぬな」
田豊「だが曹仁を敗走させねば交渉に応じぬでしょう」
義賢「(曹仁は守りに長けた名将というイメージが強いが本来は違う。曹仁は、周瑜や関羽を死に至らしめた。曹操軍の最強は曹仁だと言っても差し支えないだろう。その名将を引かせるのは骨が折れる。知謀もあり武勇もある。間違いなく最強クラスの名将だ。だが彼にも弱点がある。そう兵の損失を誰よりも嫌うのだ。そこを突くのが良いだろう)曹仁を敗走させるなら曹仁の主力の兵を狙うのが良いでしょう」
張飛「何言ってんだ。義賢、曹仁を狙って討ち取るのが良いに決まってら」
関羽「うむ。翼徳の申す通りぞ」
義賢「無理でしょう。張飛殿や関羽殿であっても曹仁を討つのは困難を極めます。それほどに彼の兵は精強なのです。油断しては足元を掬われかねません」
張飛と関羽はまだ納得のいかない顔をしている。
張郃「ではこの張儁乂にお任せを」
田豫「確かにどんなに強い奴でも1人じゃ戦はできない。兵を削るのは上策だろう」
麴義「張郃殿、すまないがその任務俺と潘鳳に任せちゃくれねぇか」
張郃「これは珍しい。ですがその覚悟の目、良いでしょうお譲りしましょう」
潘鳳「かたじけねぇ」
義賢「曹仁が敗走した後は簡雍殿、使者をお願いできますか?」
簡雍「やれやれ、命懸けの使者か。まぁなんとかしようかねぇ」
こうして、流れを決め戦場へと向かう。曹仁はようやく曹豹と許耽を追い詰めたどころか田楷の軍を散々に追い散らしていた。そこに劉備義勇軍が来襲したのである。
曹仁「次から次へと鬱陶しいものだ」
麴義「お前が曹仁だな。相手してもらおうか。我が名は劉備義勇軍の麴義」
曹仁「劉備義勇軍だと!?面白い相手になってやる」
麴義は得意な戦法で曹仁軍を誘い込もうとするがそれに乗る気配はない。
曹仁「みえみえの罠に釣られる某ではないぞ」
だがこれも麴義の作戦通りであった。こうすることで潘鳳の動きを曹仁から隠したのである。潘鳳はその隙に回り込み、曹仁軍に挟撃を喰らわせたのである。
曹仁「何!?一体どこから。まさか、成程な。考えたものだ広く展開して待ちの姿勢を作ったのは、このものたちの動きを某に気取らせぬためか。ハハハ。この曹子孝、不覚を取ったわ。(兵の損失は最小限に留めねばならぬ。やむおえぬな)者共一点突破して包囲を抜けるぞ。付いてこい」
曹仁の兵「オオオオオオ」
曹仁が失った兵は200余、対する劉備義勇軍が失った兵は500余であった。だが当初の目的通り、曹仁の敗走を成し遂げることはできた。曹仁に深読みさせて挟撃を隠すという奇策であった。曹仁の敗走は曹操の元にも伝えられ、そして曹操は劉備義勇軍の使者である簡雍と一次停戦の交渉を行うこととなる。
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