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4章 三国鼎立
駄々をこねる
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李杏が魏延の貞操を奪おうとしたちょうどその時、扉をノックして、李杏の側近である9人が入ってくる。李杏と魏延の光景を見て、各々が反応を示す。
狸老「これは、姫様。すみませぬ」
狐娘「お楽しみの邪魔をしてしまいましたわね」
鯨胡「魏延、お主も中々やるのぅ」
猿鴎「魏延、見直したぞ。姫様のことを受け入れてくれる気になったか?」
兎臥「魏延、姫様を泣かしたら承知しないんだから」
牙狼「マジかよ」
羊潜「まぁ、立派ですわよ魏延」
牛齕「なんか男として負けた気が」
鶏欒「同感だよ牛齕にぃ」
李杏「もう、魏延ちゃんと遊んでたのに何よ。何かあったの?ここでのことは狸老ちゃんと狐娘ちゃんに任せるって言ってるじゃん。2人とも私のお爺様から仕えてる最古参なんだからさ」
魏延「助かったのか?」
狸老「至急の案件が」
李杏「外でのこと?劉備が何か言ってきた?こっちが魏延との婚姻を認めたら戦しないって言ってるじゃん。何か問題あったの?」
狐娘「姫様、劉備殿からは姫様と魏延の婚姻を認めるにあたって、姫様が魏延の元に嫁ぐことを条件に出してきました」
李杏「嫌よ!魏延には槃家を継いでもらうんだから。却下」
狸老「その他に魏延の解放を求めています」
李杏「えっ?アイツら馬鹿なの?あんなに散々に打ちのめしてあげたのに、まだ懲りてないの?もっと徹底的にしないといけなかったのかな?難しいな人付き合いは。私は魏延さえ居てくれたら劉備なんてどうでも良いし、手を出さないって言ってるのにな。何で、わかんないんだろう。了解。もう一回思い知らせるために私の力が必要って事だよね」
鯨胡「それは違いますぞ姫様。奴らは先の戦いでこちらの正確な地図を作成した模様」
李杏「地図がどうかした?そんなのあっても何の意味もないもん。先手必勝、荊州全部を奪って、劉備の方から『もう許してくださーい。魏延との婚姻も許しますからー』って泣くまでやれば良いもん」
猿鴎「そのようなことをすれば、今よりももっと平地の民の怒りを買うことになりましょうぞ」
李杏「それがどうかした?平地の民が先に私たちのことを蔑んだ目で見てきたのよ。今更、平地の民がどんだけ死のうが私には関係ない」
兎臥「でも姫様ー。流石に今度は、相手が悪いかもって話なんだよー。確か駄龍・画鋲だっけ?」
牙狼「しっかりしてくれよ兎臥。伏龍もしくは臥竜な」
李杏「誰よそいつ?知らないもーん」
羊潜「天下の大賢人と称されている人で、狸老爺様や狐娘姐様よりもその知謀は上かと」
李杏「ふーん。知恵なんかで何ができるっての?ちゃっちゃっと突撃して殺しちゃえば良いんだよ。そしたら安心でしょ」
牛齕「ですが姫様。これ以上、劉備と揉めることは良しとしないのでは?」
李杏「こっちはそのつもりだったよ。でも喧嘩売ってきたのは向こうだよね。魏延を返せだの。婿入りじゃなくて嫁ぐこととか。挙げ句の果ては地図。脅しってことじゃん。だったら、私も容赦する必要ないよね。せっかくさ生き字引が必要だと思って、4人生かしておいてあげたのにさ。全く響いてないんだもん」
鶏欒「それでこそ姫様だぜ。全く同感だ」
狸老「鶏欒、焚き付けてどうするのじゃ」
鶏欒「俺としたことがつい」
李杏「何で、鶏欒以外みんな弱腰なの?まさか、あんな奴らに負けると考えてるの?嫌よ。私は絶対に嫌。ここから離れないから。向こうがそれを踏み躙ってくるならこっちは踏み返すだけよ」
魏延「全く。揃いも揃って、こんな世間知らずのじゃじゃ馬女1人説得できねぇのか!」
狸老「返す言葉もない」
李杏「そんなじゃじゃ馬だなんて、褒めないでよ~。エヘヘ」
魏延「李杏、お前は槃李杏と呼ばれることを嫌うぐらいなのに俺を婿入りさせたいのか?お前、本当は俺たちだけに伝わる槃瓠様のことを信じてるんじゃねぇのか?」
李杏「そっそっそっそんなわけないじゃん。1人だと忌み嫌う名前でも魏延となら良いかなってそれだけだもん」
魏延「成程、俺にもお前と同じ苦しみを与えたいわけだ。随分な復讐だな」
李杏「復讐だなんて、そんなことないもん」
魏延「だったら何だ?何も言わずにここを去った俺を連れ戻して、この仕打ちの先がお前との結婚だと。俺は断じてごめんだ。どうして、お前のように自分のことしか考えず他人に押し付けるだけのやつと結婚なぞしなければならんのだ」
李杏「魏延が喜ぶと思って勉強したのに、何でそんな言い方するのよ。私はただ魏延に側に居て欲しいだけなのに」
魏延「ようやく本音が聞けたな。だったらお前が俺の元に嫁いでも問題ないではないか。俺の側に居られることに変わりはないだろう?」
李杏「へっ?どういうこと?」
魏延「俺がここを去ったのは、身分違いの恋を自覚したからだ。俺は、お前がずっと俺に復讐をしているのだと思っていた。だが違った。お前からやっと本音を聞けて俺もようやく決心できた。槃李杏、俺と共に平地で暮らさないか?お前がやったことは大きい。桂陽の民からも零陵の民からも蔑まれるだろう。だが、俺も一緒に蔑まれてやる。お前は平地で暮らして、償わなければならない。自分がいかに世間知らずで自分勝手だったか。その結果、どういう間違いを起こしたのか。じっくりとな。でも、俺も一緒に悩んで考えてやる。どうだ?」
この提案に李杏は悩んで答えを出す。
狸老「これは、姫様。すみませぬ」
狐娘「お楽しみの邪魔をしてしまいましたわね」
鯨胡「魏延、お主も中々やるのぅ」
猿鴎「魏延、見直したぞ。姫様のことを受け入れてくれる気になったか?」
兎臥「魏延、姫様を泣かしたら承知しないんだから」
牙狼「マジかよ」
羊潜「まぁ、立派ですわよ魏延」
牛齕「なんか男として負けた気が」
鶏欒「同感だよ牛齕にぃ」
李杏「もう、魏延ちゃんと遊んでたのに何よ。何かあったの?ここでのことは狸老ちゃんと狐娘ちゃんに任せるって言ってるじゃん。2人とも私のお爺様から仕えてる最古参なんだからさ」
魏延「助かったのか?」
狸老「至急の案件が」
李杏「外でのこと?劉備が何か言ってきた?こっちが魏延との婚姻を認めたら戦しないって言ってるじゃん。何か問題あったの?」
狐娘「姫様、劉備殿からは姫様と魏延の婚姻を認めるにあたって、姫様が魏延の元に嫁ぐことを条件に出してきました」
李杏「嫌よ!魏延には槃家を継いでもらうんだから。却下」
狸老「その他に魏延の解放を求めています」
李杏「えっ?アイツら馬鹿なの?あんなに散々に打ちのめしてあげたのに、まだ懲りてないの?もっと徹底的にしないといけなかったのかな?難しいな人付き合いは。私は魏延さえ居てくれたら劉備なんてどうでも良いし、手を出さないって言ってるのにな。何で、わかんないんだろう。了解。もう一回思い知らせるために私の力が必要って事だよね」
鯨胡「それは違いますぞ姫様。奴らは先の戦いでこちらの正確な地図を作成した模様」
李杏「地図がどうかした?そんなのあっても何の意味もないもん。先手必勝、荊州全部を奪って、劉備の方から『もう許してくださーい。魏延との婚姻も許しますからー』って泣くまでやれば良いもん」
猿鴎「そのようなことをすれば、今よりももっと平地の民の怒りを買うことになりましょうぞ」
李杏「それがどうかした?平地の民が先に私たちのことを蔑んだ目で見てきたのよ。今更、平地の民がどんだけ死のうが私には関係ない」
兎臥「でも姫様ー。流石に今度は、相手が悪いかもって話なんだよー。確か駄龍・画鋲だっけ?」
牙狼「しっかりしてくれよ兎臥。伏龍もしくは臥竜な」
李杏「誰よそいつ?知らないもーん」
羊潜「天下の大賢人と称されている人で、狸老爺様や狐娘姐様よりもその知謀は上かと」
李杏「ふーん。知恵なんかで何ができるっての?ちゃっちゃっと突撃して殺しちゃえば良いんだよ。そしたら安心でしょ」
牛齕「ですが姫様。これ以上、劉備と揉めることは良しとしないのでは?」
李杏「こっちはそのつもりだったよ。でも喧嘩売ってきたのは向こうだよね。魏延を返せだの。婿入りじゃなくて嫁ぐこととか。挙げ句の果ては地図。脅しってことじゃん。だったら、私も容赦する必要ないよね。せっかくさ生き字引が必要だと思って、4人生かしておいてあげたのにさ。全く響いてないんだもん」
鶏欒「それでこそ姫様だぜ。全く同感だ」
狸老「鶏欒、焚き付けてどうするのじゃ」
鶏欒「俺としたことがつい」
李杏「何で、鶏欒以外みんな弱腰なの?まさか、あんな奴らに負けると考えてるの?嫌よ。私は絶対に嫌。ここから離れないから。向こうがそれを踏み躙ってくるならこっちは踏み返すだけよ」
魏延「全く。揃いも揃って、こんな世間知らずのじゃじゃ馬女1人説得できねぇのか!」
狸老「返す言葉もない」
李杏「そんなじゃじゃ馬だなんて、褒めないでよ~。エヘヘ」
魏延「李杏、お前は槃李杏と呼ばれることを嫌うぐらいなのに俺を婿入りさせたいのか?お前、本当は俺たちだけに伝わる槃瓠様のことを信じてるんじゃねぇのか?」
李杏「そっそっそっそんなわけないじゃん。1人だと忌み嫌う名前でも魏延となら良いかなってそれだけだもん」
魏延「成程、俺にもお前と同じ苦しみを与えたいわけだ。随分な復讐だな」
李杏「復讐だなんて、そんなことないもん」
魏延「だったら何だ?何も言わずにここを去った俺を連れ戻して、この仕打ちの先がお前との結婚だと。俺は断じてごめんだ。どうして、お前のように自分のことしか考えず他人に押し付けるだけのやつと結婚なぞしなければならんのだ」
李杏「魏延が喜ぶと思って勉強したのに、何でそんな言い方するのよ。私はただ魏延に側に居て欲しいだけなのに」
魏延「ようやく本音が聞けたな。だったらお前が俺の元に嫁いでも問題ないではないか。俺の側に居られることに変わりはないだろう?」
李杏「へっ?どういうこと?」
魏延「俺がここを去ったのは、身分違いの恋を自覚したからだ。俺は、お前がずっと俺に復讐をしているのだと思っていた。だが違った。お前からやっと本音を聞けて俺もようやく決心できた。槃李杏、俺と共に平地で暮らさないか?お前がやったことは大きい。桂陽の民からも零陵の民からも蔑まれるだろう。だが、俺も一緒に蔑まれてやる。お前は平地で暮らして、償わなければならない。自分がいかに世間知らずで自分勝手だったか。その結果、どういう間違いを起こしたのか。じっくりとな。でも、俺も一緒に悩んで考えてやる。どうだ?」
この提案に李杏は悩んで答えを出す。
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