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4章 三国鼎立
劉璋の野望
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斬られた劉瑁から致死量の血が吹き出す。
呉莧「そんな。劉瑁様。劉瑁様。嫌ーーーーーーー」
劉焉「瑁、嘘であろう。返事をせんか!全て、ワシのワシの身から出た鯖というのか。あっあぁ。嫌じゃ。目の前で息子が死ぬなど嫌じゃ。嫌じゃ。嫌じゃ。おぉ、範・誕・瑁、迎えにきてくれたのか。ワシも共に逝こうぞ」
劉焉はそういうと気絶した。
呉莧「殺してやる。殺してやる。劉璋」
劉璋「殺してやるか。クククハーッハッハッハッ義姉上はまだ御自分の立場を理解していないと見える。この状況でよくもそんな口が聞けるものだ。前々から、お前のことを凌辱してやりたいと思っていた」
呉莧「このケダモノ!貴様にやられるぐらいならこうしてやる。あがっ」
高沛「危ない危ない劉璋様、この女舌噛んで死のうとしてましたぜ」
楊懐「そんな危ないことする女にはこうだ」
呉莧「ひゃふほふへふふ(こんなことをしてタダで済むと思っているの?お兄様が黙っていない!)」
冷苞「何言ってるか全然わかんねぇよ。馬鹿女。お前はこれからこの益州を統べる王である劉璋様の下女となるんだ。由緒正しき家柄だろうが関係ねぇんだよ」
呉莧「ひょんな(そんな、こいつらの顔には見覚えがある。どいつもこいつも成都で悪名高き賊ども。そして、貴方程の男がどうしてコイツらに手を貸しているの王累)」
王累「その顔は不思議で仕方ないという顔ですなぁ。そうでしょうな。共感したのですよ劉璋様の描く行く末に。とでも申しておきましょうか」
呉莧「ひょのおひょこにゃい(その男に大義などない。いつの日か必ず打ち砕かれます。劉瑁様、共に逝くこと叶いませんでした。私が生き残った意味があるのでしょう。あの男には屈しませぬ。何度も舌を噛むふりをしてでも耐えてみせますから。どうか見守っていてください。私の戦いを)」
楊懐「劉璋様、早くこの女やっちまいましょうぜ。俺はもう我慢できねぇ」
劉璋「その女に手を出すことは許さん!お前たちへの戦利品はそうだな。すぐに手に入ることになるだろう」
呉莧「(劉璋は何を言っているの?戦利品、これが戦だとでも?一方的に捕らえて弁明も聞かずに殺して、こんなの虐殺以外の何ものでもない。劉焉様、目をお覚ましください)」
目を覚ました劉焉は呉莧を見るなり、意味不明なことを呟く。
劉焉「張姜子や。戻ってきてくれたのじゃな。なんじゃ、こういうのが好きなら早う言うてくれんか」
目を覚ました劉焉に劉璋は驚いたがこの言葉を聞いて安心した。
劉璋「投獄して拷問して獄死させるつもりだったが。どうやらその必要はなさそうだな。穀潰しにならなくてよかったぜ。さて、最後の仕事をしてもらうかな。あの女たちに役に立ってもらうとしよう」
高沛「あの女たちはもう劉璋様の虜ですからなぁ」
楊懐「へへへ、これでまた馬鹿な女が手に入る訳だ」
冷苞「劉璋様の野望にまた近づきますな。女を利用して、内部から各国を瓦解させる計画が」
劉璋「いつの時代も男は女には勝てん。ワシみたいな例外を除いてな。ワシの言いなりの女を各国を治める長の懐に忍び込ませて、内部から殺していけば全ての国はワシのものよ」
呉莧「(こんな計画に王累が手を貸しているというの?浅はかよ。今は言いなりかもしれないけど一歩外に出たら裏切るわよ)」
劉璋は、皆の前に姿を現す。
劉璋「益州の民よ。我が父が帰ってきてくれた。皆の前で挨拶がしたいそうだ」
民女「劉焉様ーーーーーーーーー、この豚を裁いてくださいませ」
民男「劉璋の数々の暴挙を許してはなりません」
民たちの歓声を受けて、劉焉が一姫・二姫と共に姿を現す。
一姫「劉焉、この鬼畜野郎、とっとと私を解放してよ」
二姫「皆んなが見てる前で、おやめください」
劉焉「こんなにも張姜子がいっぱい。あっあぁキモチイイ。キモチイイぞ」
この光景を見て、民たちが唖然となる。それを見て、劉焉から一姫・二姫を助ける劉璋。
劉璋「父上、御乱心なされたか!」
一姫「ありがとうございます劉璋様」
二姫「劉璋様」
劉焉「ワシの張姜子を返せ!張衡ーーーーー」
劉璋「訳のわからぬことを。私がわからないのですか?劉璋です。貴方のただ1人残った息子の劉璋ですよ」
劉焉「ワシに劉璋などという息子はおらん。息子は範・誕・瑁の三人じゃ」
民女「そんな、あれは私の行方不明になっていた娘。劉焉様が連れ去っていたと言うの?ふざけんなこの下衆が」
民男「あれは行方不明となり身に付けていた衣服が見つかったことから死んだとされた私の妻?劉焉、貴様ー。病気療養と称して、女を攫っていたのか!」
民の怒号が聞こえる。
劉璋「どうやら父上は、最近のことをすっかり忘れてしまったようです。帰ってきたらもう一度戻ってもらうつもりだったのですが残念です」
一姫「私は劉璋様にお仕え致します」
二姫「劉璋様こそこの益州を統べるに相応しい」
民女「娘があそこまで言うなんて、酷いと思っていたことも何か意味があったのかもしれませんね」
民男「妻があそこまで信頼を寄せるなんて、そうかそうだよな」
劉璋・劉璋・劉璋、と劉璋コールが巻き起こり、劉璋は名実ともに益州の支配者となったのである。これよりは、劉璋を信奉するものたちと劉璋の行いは圧政だと断罪するものたちとで二分されるのである。そして現在の時間軸へと戻る。南蛮より帰ってきた劉璋は張魯討伐へと向かうのだった。
呉莧「そんな。劉瑁様。劉瑁様。嫌ーーーーーーー」
劉焉「瑁、嘘であろう。返事をせんか!全て、ワシのワシの身から出た鯖というのか。あっあぁ。嫌じゃ。目の前で息子が死ぬなど嫌じゃ。嫌じゃ。嫌じゃ。おぉ、範・誕・瑁、迎えにきてくれたのか。ワシも共に逝こうぞ」
劉焉はそういうと気絶した。
呉莧「殺してやる。殺してやる。劉璋」
劉璋「殺してやるか。クククハーッハッハッハッ義姉上はまだ御自分の立場を理解していないと見える。この状況でよくもそんな口が聞けるものだ。前々から、お前のことを凌辱してやりたいと思っていた」
呉莧「このケダモノ!貴様にやられるぐらいならこうしてやる。あがっ」
高沛「危ない危ない劉璋様、この女舌噛んで死のうとしてましたぜ」
楊懐「そんな危ないことする女にはこうだ」
呉莧「ひゃふほふへふふ(こんなことをしてタダで済むと思っているの?お兄様が黙っていない!)」
冷苞「何言ってるか全然わかんねぇよ。馬鹿女。お前はこれからこの益州を統べる王である劉璋様の下女となるんだ。由緒正しき家柄だろうが関係ねぇんだよ」
呉莧「ひょんな(そんな、こいつらの顔には見覚えがある。どいつもこいつも成都で悪名高き賊ども。そして、貴方程の男がどうしてコイツらに手を貸しているの王累)」
王累「その顔は不思議で仕方ないという顔ですなぁ。そうでしょうな。共感したのですよ劉璋様の描く行く末に。とでも申しておきましょうか」
呉莧「ひょのおひょこにゃい(その男に大義などない。いつの日か必ず打ち砕かれます。劉瑁様、共に逝くこと叶いませんでした。私が生き残った意味があるのでしょう。あの男には屈しませぬ。何度も舌を噛むふりをしてでも耐えてみせますから。どうか見守っていてください。私の戦いを)」
楊懐「劉璋様、早くこの女やっちまいましょうぜ。俺はもう我慢できねぇ」
劉璋「その女に手を出すことは許さん!お前たちへの戦利品はそうだな。すぐに手に入ることになるだろう」
呉莧「(劉璋は何を言っているの?戦利品、これが戦だとでも?一方的に捕らえて弁明も聞かずに殺して、こんなの虐殺以外の何ものでもない。劉焉様、目をお覚ましください)」
目を覚ました劉焉は呉莧を見るなり、意味不明なことを呟く。
劉焉「張姜子や。戻ってきてくれたのじゃな。なんじゃ、こういうのが好きなら早う言うてくれんか」
目を覚ました劉焉に劉璋は驚いたがこの言葉を聞いて安心した。
劉璋「投獄して拷問して獄死させるつもりだったが。どうやらその必要はなさそうだな。穀潰しにならなくてよかったぜ。さて、最後の仕事をしてもらうかな。あの女たちに役に立ってもらうとしよう」
高沛「あの女たちはもう劉璋様の虜ですからなぁ」
楊懐「へへへ、これでまた馬鹿な女が手に入る訳だ」
冷苞「劉璋様の野望にまた近づきますな。女を利用して、内部から各国を瓦解させる計画が」
劉璋「いつの時代も男は女には勝てん。ワシみたいな例外を除いてな。ワシの言いなりの女を各国を治める長の懐に忍び込ませて、内部から殺していけば全ての国はワシのものよ」
呉莧「(こんな計画に王累が手を貸しているというの?浅はかよ。今は言いなりかもしれないけど一歩外に出たら裏切るわよ)」
劉璋は、皆の前に姿を現す。
劉璋「益州の民よ。我が父が帰ってきてくれた。皆の前で挨拶がしたいそうだ」
民女「劉焉様ーーーーーーーーー、この豚を裁いてくださいませ」
民男「劉璋の数々の暴挙を許してはなりません」
民たちの歓声を受けて、劉焉が一姫・二姫と共に姿を現す。
一姫「劉焉、この鬼畜野郎、とっとと私を解放してよ」
二姫「皆んなが見てる前で、おやめください」
劉焉「こんなにも張姜子がいっぱい。あっあぁキモチイイ。キモチイイぞ」
この光景を見て、民たちが唖然となる。それを見て、劉焉から一姫・二姫を助ける劉璋。
劉璋「父上、御乱心なされたか!」
一姫「ありがとうございます劉璋様」
二姫「劉璋様」
劉焉「ワシの張姜子を返せ!張衡ーーーーー」
劉璋「訳のわからぬことを。私がわからないのですか?劉璋です。貴方のただ1人残った息子の劉璋ですよ」
劉焉「ワシに劉璋などという息子はおらん。息子は範・誕・瑁の三人じゃ」
民女「そんな、あれは私の行方不明になっていた娘。劉焉様が連れ去っていたと言うの?ふざけんなこの下衆が」
民男「あれは行方不明となり身に付けていた衣服が見つかったことから死んだとされた私の妻?劉焉、貴様ー。病気療養と称して、女を攫っていたのか!」
民の怒号が聞こえる。
劉璋「どうやら父上は、最近のことをすっかり忘れてしまったようです。帰ってきたらもう一度戻ってもらうつもりだったのですが残念です」
一姫「私は劉璋様にお仕え致します」
二姫「劉璋様こそこの益州を統べるに相応しい」
民女「娘があそこまで言うなんて、酷いと思っていたことも何か意味があったのかもしれませんね」
民男「妻があそこまで信頼を寄せるなんて、そうかそうだよな」
劉璋・劉璋・劉璋、と劉璋コールが巻き起こり、劉璋は名実ともに益州の支配者となったのである。これよりは、劉璋を信奉するものたちと劉璋の行いは圧政だと断罪するものたちとで二分されるのである。そして現在の時間軸へと戻る。南蛮より帰ってきた劉璋は張魯討伐へと向かうのだった。
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