えっ俺が憧れの劉備玄徳の実の弟!兄上に天下を取らせるため尽力します。

揚惇命

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4章 三国鼎立

夢の中

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 ここは何処だ?俺は死んだのか?
 ???「おぉ劉義賢よ。死んでしまうとは情けない。今一度、戻り頑張るのですよ」
 義賢「えっ甘氏殿?俺、死んだの?」
 甘氏「いいえ、安心してください死んでませんよ」
 義賢「ならどうして?ここに?」
 甘氏「この馬鹿旦那が危ないシーンを書いときながらチート性能の馬に助けられたせいですわ」
 パリピー甘氏がどついているのは、肖像画でよく見た顔、劉玄徳であった。
 義賢「兄上!?まさか死んでこちらに?」
 ???「ん?兄上?あっそういう設定だったな。俺に弟なんて居ない。そんなこと三国志が好きならわかっているものだとばかり思っていたが」
 義賢「あれっ?一人称が俺?それにちょっと言葉に棘がある感じが」
 ???「これが素だからな。全く、賄賂をよこせなどと言う馬鹿な役人を折檻したら飛ばされるとか、自分で国を作るしかないだろう。全く。曹操には何度も追いかけ回されるし、その度にどれだけの妻を寝取られたことか」
 甘氏「お前が危機に陥るたびに捨てるからでしょうが!」
 ???「相変わらず死んでからまで、この口うるさい女と一緒とはな」
 義賢「こんなの俺の知ってる劉備殿じゃなーい」
 ???「当然であろう。あんなものは陳寿《チンジュ》が作り出した虚像だ。あの当時、曹操の足元に及ぶ勢力などあるはずが無かろう。皆、滅びを待つ同志のようなものだ。そんな中で、ガムシャラに抗っていただけのこと」
 義賢「そんな言葉、聞きたくない。俺の中の劉備像が音を立てて崩れていく」
 ???「フン。貴様を呼び出したのは、ちょっとしたミスを回収してもらうためだ。本を見つけて回収して、他の奴らの人目に触れぬようにしろ。良いな」
 義賢「なんて高圧的なんだ。こんなのこんなの劉備殿じゃない」
 ???「フン。虚像に囚われる馬鹿が。あの時代の男で優しい男がいるとでも?孫堅は海賊上がり。ん?曹操はまぁあの虐殺は父親を殺した陶謙が悪いか。自分の配下を賊に仕立てて、金品に目が眩んだのだからな。そして、責め立てられれば、助けを求めてくる始末。しかし、利用しない手はないと思った。徐州には優秀な文官が多く在籍していたのでな」
 義賢「うわーもう聞きたくないよー」
 甘氏「このクズ。義賢ちゃんが引いてるでしょうが!本題に戻るわ。回収して欲しい本は、義賢ちゃんの世界で所縁のあるものなのよ」
 義賢「俺の世界で?」
 甘氏「えぇ、本の名前は何だったかしら?」
 ???「一度言ったら覚えろ。この馬鹿女が。『戦国武将たちの建築術』『かつて世界に存在した武器の扱い方』『身体を強くする呼吸方法』『ゾンビ戦争』の四つだ」
 義賢「最後のだけピンポイントで意味わかんないんだけど!他のは、確かにこの世界の人たちの目に触れたらどれもチートレベルにヤバそうな気が」
 ???「わかったらとっとと戻れ、お前を死なずにこちらに呼ぶために一時的に死ぬほどの苦しみを身体に味合わせているのだからな」
 義賢「どうやって戻るんだよ」
 甘氏「いつものように強く念じるだけよ」
 義賢は戻りたいと強く念じると戻っていく。
 ???「あの、これでよかったでしょうか甘氏様」
 甘氏「えぇ、アンタのようなクズを信奉してる義賢ちゃんもこれで、このパラレルワールドの世界のお前がクズでブタだと認識したでしょう」
 ???「ブヒィ。御褒美が欲しいブヒィ」
 甘氏「こんな変態が私の旦那だなんて、ほんと情けなくなるわ。どうして、私だけ曹操に寝取られなかったのかしら。妾たちはどんどん置いてかれたのに。私と麋氏ちゃんだけ、何度も帰されたわね。まさかタイプじゃなかったとか!?」
 ???「それはその都度、私が返して欲しいと曹操殿に頭を下げて」
 甘氏「へぇ。まぁ、アンタには私と麋氏ちゃんが居なかったらダメだものね。あっ義兄弟たちもか。関羽が死んだくらいで気が狂ったものね」
 ???「言い返す言葉もございません」
 甘氏「で、あの話って真実なの?陶謙の話よ」
 ???「あぁ。違うところがあるとしたら陶謙の命を受けて、曹操殿の父君を殺した奴らがそのまま持ち逃げして、勝手に郡を占拠したことだな。だからあの当時、陶謙が実質治めていた郡は、そんなにない。まぁ徐州は人集めだけで、土地としては邪魔だったのだ。だからこそ、呂布が来てくれた時は、嬉しかったがな。これで邪魔な徐州を押し付けられると」
 甘氏「へぇ、意外と計算高いのね」
 ???「当然だろう。妾に子供を産ませて、捨てたのも女好きの曹操なら女には手を出さず救出すると考えたからな。その間に逃げる時間を作るためよ。計算違いがあったとしたら、麋氏が身投げしたことだ。いつものように捕まってくれれば交渉で奪還できたものを」
 甘氏「まぁ、そういうアンタだから麋氏ちゃんも見限ったのでしょうね」
 ???「おっしゃる通りです。このブタめを甘氏女王様が躾けてくださいませ~」
 甘氏「アンタの変態趣向に付き合えるのなんて私ぐらいのものよ!さぁ、久々に出番をくれた御褒美をあげようかしら」
 ???「甘氏女王様~。足を舐めさせてください」
 甘氏「良いわよ。でも、わかってるわよね。これに懲りたら余計なものを下界に落とすんじゃないわよ」
 ???「はひぃぃぃぃぃぃ。ペロペロ。美味しいです~甘氏女王様~」
 歴史を修正するため義賢に死ぬほどの苦しみを味合わせて、仮死状態にして、こちらに呼んだのだった。やがて、目を覚ます義賢に心底安堵する董白たちであった。
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