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5章 天下統一
追い立てられる朱褒と雍闓
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朱褒と雍闓は、益州郡から引き入れるだけの全ての兵と兵糧を集めて、寝返った高定を討つため越巂郡へと攻め上がった。その数、3万。永昌郡の雲南を本拠とする孟獲は、密偵を放っていた朶思大王の手の者からこの報告を聞くと雲南の守備を孟優に任せ、木鹿大王・兀突骨・朶思大王ら名だたる将を連れて、手薄となった益州郡へと攻めかかる。その数1万。越巂郡にて、籠城する高定の兵は、僅か2千。南側における劉璋の支持率は高く。それは越巂郡でも例外ではない。当初、籠城していた兵は1万はいたのだが次々に離反し僅か2千となった。しかし、これ以上の離反者が出なかったことを考えれば、この2千は信頼のおける兵といえる。敵が策士ならあえて潜ませておく手も使うが、朱褒と雍闓は、そこまで頭が切れる相手ではない。早々に包囲し、高定から寝返った兵と道中の村々からの徴兵で、兵数が倍の6万にも膨れ上がった朱褒と雍闓の反乱軍は、高定の籠る越巂郡の邛都《きょうと》城を取り囲んでいた。
雍闓「高定、お前のことを信用できない兵と人民の多いことだなぁ!」
高定「喚くしかできん猿に従う奴らの多いことに嘆いている。劉璋様は既に居ない。劉璋様の御子息である劉循様に仕えるのは当然だろう!」
朱褒「劉備に良いように使われている劉循様ではなく、我らが手に劉循様を取り戻すのだ」
高定「成程、それがお前たちの言い分か。考えたものだな。そうやって民を誑かせたのだろう!」
雍闓「喚いてるのはだっただろうな!この結果が物語ってるだろう。俺たちを支持する者たち。なぁ?」
反乱軍の兵「うおおおおおおおおおお!劉璋様を殺した裏切り者を殺して、劉循様を取り返す」
高定「残念だ」
朱褒「高定よ。昔の誼だ。降伏するなら命だけは助けてやろう」
高定「断る。例えここで死ぬことになろうとも俺の死を糧として、劉循様がお前たちの反乱を鎮圧するだろう」
朱褒「劉循様には、ワシらの新しい旗頭となって」
その時、地面がまるで振動するかのように、揺れる。
???「反乱軍の朱褒と雍闓だな。益州総督の名の元に貴殿らを処罰する。張任・呉懿、反乱に加担した者に容赦は必要ない。全て打ち倒すのだ!」
張任「はっ。劉循様の命の元に、貴様らを殺してくれる。張任、参る」
呉懿「やっと落ち着いた益州を乱す害虫ども、覚悟せよ」
兵を率いて討伐に来たのが劉循だと聞いて、慌てふためくのは、朱褒・雍闓の反乱軍である。
朱褒「そんなまさか!?魏王が動いている中で、成都を空にして、高定如きの救援に!?」
雍闓「劉璋様の御子息でありながら劉備に尻尾を振るというのだな劉循様?」
劉循「父に恩を感じ、謀反を起こしたことは知っている。だが、父の行いは褒められたことではない。恩があろうとも民のことを思うなら反乱など起こさなかっただろう。お前たちは父への恩を盾に取り、民たちを戦へと駆り出した。許されることではない。お前たちに死を賜る!」
朱褒「それは飲めませんな。俺たちの主君は、あくまで劉璋様であり貴方ではありませんからな」
雍闓「そういうことだ。お前たちもそうだよな?」
反乱軍の兵「・・・・・・。。。。劉循様、今武器を置きますからどうか命だけは」
劉循「それを飲むことはできない。ここの土地の民は、父の影響力が大きい。その言葉は今だけの一時の言葉だろう」
反乱軍の兵「そんなことは、、、、。。。俺たちは、劉循様を劉備から助かると聞いて」
劉循「劉備様だ!父は負けたのだ。父の統治よりも劉備様の統治は優れている。焼き尽くされた巴郡の復興も進んでいる。それら全て、国庫を女で使い果たした父に代わって、建て替え、支援してくれたのは誰だと思っている。お前たちが呼び捨てで呼ぶ劉備様だ。さらに俺の妹を側室に迎えることで、この地の統治を俺に任せてくれる大義名分をも与えてくれた。何も考えず朱褒と雍闓の戯言に従い、反乱を起こす者などこれからの統治の邪魔でしかない!断じて許さん!だが、武器を置いた非戦闘員を殺せば、劉備様が悲しまれるだろう。劉備様の慈悲に免じて、悔い改めると言うのなら此度は許してやる。だが、次はないぞ!」
反乱軍の兵「はっはい。誠心誠意、劉循様。いえ、劉備様に感謝致します」
雍闓「な、な、何いってんだ!劉循様は劉備に騙されてんだ。俺たちが助けんだよ。おい、お前ら何処に!?」
朱褒「こうなっては、戦えん。雍闓、益州郡に帰り、籠城するぞ」
雍闓「朱褒の旦那!わかったよ。高定、覚えてやがれ」
高定「逃げられるとでも?鄂煥、守りは終わりだ。打って出るぞ」
鄂煥「御意」
劉循「逃がさん!全軍、逃げた朱褒と雍闓を追うのだ!」
呉懿「このまま追いつかない程度に追うで良いのだな魏延殿?」
魏延「あぁ、この戦は劉循様に手柄を立てさせるのが目的だ。孟獲のことだもう動いてる頃だろう。後は、追い込まれた2人を」
鄂煥「うおおおおおおお!」
張任「あの2人は作戦を理解していませんがどうされます?」
虎熊「オラァ」
飛び出した鄂煥と高定に虎熊のラリアットが炸裂する。
魏延「虎熊、良くやったと言いたいが2人とも目を回して、話ができる状態じゃないな」
虎熊「魏延の兄貴、すまねぇ。止めねぇと作戦が破綻するって言ってたからよぉ」
魏延「まぁ、良いだろう。終わった後にでも説明すれば、このまま連れて行こう」
法正「作戦が破綻するよりはマシですな」
こうして、追い立てられた朱褒と雍闓は、更なる絶望に突き落とされるのだった。
雍闓「高定、お前のことを信用できない兵と人民の多いことだなぁ!」
高定「喚くしかできん猿に従う奴らの多いことに嘆いている。劉璋様は既に居ない。劉璋様の御子息である劉循様に仕えるのは当然だろう!」
朱褒「劉備に良いように使われている劉循様ではなく、我らが手に劉循様を取り戻すのだ」
高定「成程、それがお前たちの言い分か。考えたものだな。そうやって民を誑かせたのだろう!」
雍闓「喚いてるのはだっただろうな!この結果が物語ってるだろう。俺たちを支持する者たち。なぁ?」
反乱軍の兵「うおおおおおおおおおお!劉璋様を殺した裏切り者を殺して、劉循様を取り返す」
高定「残念だ」
朱褒「高定よ。昔の誼だ。降伏するなら命だけは助けてやろう」
高定「断る。例えここで死ぬことになろうとも俺の死を糧として、劉循様がお前たちの反乱を鎮圧するだろう」
朱褒「劉循様には、ワシらの新しい旗頭となって」
その時、地面がまるで振動するかのように、揺れる。
???「反乱軍の朱褒と雍闓だな。益州総督の名の元に貴殿らを処罰する。張任・呉懿、反乱に加担した者に容赦は必要ない。全て打ち倒すのだ!」
張任「はっ。劉循様の命の元に、貴様らを殺してくれる。張任、参る」
呉懿「やっと落ち着いた益州を乱す害虫ども、覚悟せよ」
兵を率いて討伐に来たのが劉循だと聞いて、慌てふためくのは、朱褒・雍闓の反乱軍である。
朱褒「そんなまさか!?魏王が動いている中で、成都を空にして、高定如きの救援に!?」
雍闓「劉璋様の御子息でありながら劉備に尻尾を振るというのだな劉循様?」
劉循「父に恩を感じ、謀反を起こしたことは知っている。だが、父の行いは褒められたことではない。恩があろうとも民のことを思うなら反乱など起こさなかっただろう。お前たちは父への恩を盾に取り、民たちを戦へと駆り出した。許されることではない。お前たちに死を賜る!」
朱褒「それは飲めませんな。俺たちの主君は、あくまで劉璋様であり貴方ではありませんからな」
雍闓「そういうことだ。お前たちもそうだよな?」
反乱軍の兵「・・・・・・。。。。劉循様、今武器を置きますからどうか命だけは」
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反乱軍の兵「そんなことは、、、、。。。俺たちは、劉循様を劉備から助かると聞いて」
劉循「劉備様だ!父は負けたのだ。父の統治よりも劉備様の統治は優れている。焼き尽くされた巴郡の復興も進んでいる。それら全て、国庫を女で使い果たした父に代わって、建て替え、支援してくれたのは誰だと思っている。お前たちが呼び捨てで呼ぶ劉備様だ。さらに俺の妹を側室に迎えることで、この地の統治を俺に任せてくれる大義名分をも与えてくれた。何も考えず朱褒と雍闓の戯言に従い、反乱を起こす者などこれからの統治の邪魔でしかない!断じて許さん!だが、武器を置いた非戦闘員を殺せば、劉備様が悲しまれるだろう。劉備様の慈悲に免じて、悔い改めると言うのなら此度は許してやる。だが、次はないぞ!」
反乱軍の兵「はっはい。誠心誠意、劉循様。いえ、劉備様に感謝致します」
雍闓「な、な、何いってんだ!劉循様は劉備に騙されてんだ。俺たちが助けんだよ。おい、お前ら何処に!?」
朱褒「こうなっては、戦えん。雍闓、益州郡に帰り、籠城するぞ」
雍闓「朱褒の旦那!わかったよ。高定、覚えてやがれ」
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鄂煥「うおおおおおおお!」
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虎熊「オラァ」
飛び出した鄂煥と高定に虎熊のラリアットが炸裂する。
魏延「虎熊、良くやったと言いたいが2人とも目を回して、話ができる状態じゃないな」
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魏延「まぁ、良いだろう。終わった後にでも説明すれば、このまま連れて行こう」
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