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5章 天下統一
生死を彷徨う孫権
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今にも死にそうな孫権を助けるためあの2人がここに駆けつけていた。
話は少し遡る。
柊「今日の患者様は今ので最後です張角様」
張角「ふぅ。疲れたわい。柊や。お主も身重ゆえ、受付は良いと」
柊「良いんです。この子もパパの働いてる姿をみたいでしょうから」
張角「ワシは、幸せとは程遠いと思っておった。柊よ。ありがとう」
柊「いえいえ。御礼を言うのは、私の方です。許貢様を2度も亡くした私の心を救ってくださり、こんなプレゼントまで頂けたのですから」
張角「うっ。すっかり柊も使いこなしているな」
柊「慣れると便利な言葉が多いですよね劉丁様が教えてくださる言葉は」
張角「うむ。んん???」
柊「どうされました?」
張角「今、懐かしい気配を感じてな。だが于吉は完全に死んだはず」
柊「于吉がまた現れたのですか?もしかして、私の中に。この子に?」
張角「いや、それは無い。安心せよ」
柊「良かった。では、張角様の不安は何処から?」
張角「この方角は、揚州の方だな。確か、孫策殿が向かったのだったな。心配ゆえ、少し様子を見てくる」
華佗「そういうことなら俺も付き合おう。ちょうど揚州でしか手に入らない資材を買いに行きたくてな」
柊「わかりました。暫く、診察は張宝様だけになると通達しておきます」
張角「すまぬ。柊、寒くなってきたから暖かく、身体をしっかりと休めるのだぞ」
柊「はい張角様。ふふっ。この子もパパ頑張ってと言ってますわ」
張角「そうか。産まれてくる我が子のためにも頑張らねばな」
こうして、于吉に似た気配を勘で感じた張角は華佗と共に、揚州の呉郡へと来たのだった。
張角「やはり、街の人の様子が少しおかしい。まるで、何かに操られてるようだ」
華佗「資材の買い付けの商人もそんな要件は伺っていないと取り付く島もなかった」
張角「こうなっては、仕方ない。何が起きてるか調べるためにも孫策殿を探すのが良いだろう」
華佗「ふむ。それしかなかろうな」
こうして、自然といるだろうと思われた城の中へと足を踏み入れ、ここに辿り着いたのである。
張角「血をかなり失っている。危険な状態だな」
華佗「清潔な布と酒はあるか?」
徐薊「それならこちらに」
張角「その血は」
徐薊「大丈夫です。もう痛みはありません。子供を流してしまいまして」
華佗「こんな状況なら無理もない。後で、荊州の診療所を訪ねるのだ。腕のいい女性の産科医が詳しく調べてくれよう。これから子をまた授かりたいのなら必ず訪れるのだ。良いな?」
徐薊「はい。御心遣い、ありがとうございます。でも、今は何も考えられ無いのです」
その間に用意された清潔な布と酒を受け取ると左慈は手際よく酒を道具にかけると化膿してしまった部分を綺麗に取り除いて、縫合を始める。
華佗「少し痛むが我慢せよ」
孫権「あがががががが」
清潔な布を口に噛ませることで舌を噛まぬようにしたが想像を絶する痛みに孫権は言葉にならない声をあげていた。
張角「ふむ。あまりにも出血の量が多い。縫合できたとして、このままでは。やはり、アレをするしかない」
華佗「しかし、アレは一歩間違えれば。だがやむおえんか。俺から家族に話をする。張角、お前は準備をするのだ」
張角「了解した」
華佗が孫堅たちのところに向かう。
華佗「貴殿らに頼みたいことがある」
孫堅「権は?助かるのだろう?」
華佗「非常に危険な状態だ。化膿していた部分は取り除き、出血を防ぐための縫合は済んだのだが、血を流し過ぎた。守るために無茶をしたのは、見ていればわかる」
孫策「じゃあ、権の奴は助からないってのかよ!」
華佗「今のままではな。そこで、頼みがある。孫権に血を輸血してもらいたい。できれば、親兄弟から。だがこれは、異なる血を取り入れると死に繋がる危険な治療だ。それゆえ、そうなった場合、こちらの医療行為に問題はなかったと同意してもらう必要がある」
孫堅「血というのは、皆同じなのでは無いのか?」
華佗「残念ながら違う。だが、親子関係であれば限りなくそのリスクを減らせるのでは無いかと判断した。これは一つの賭けだ。劉丁殿から教えられた医療行為の一つなのだが、血液型などと聞いても調べる方法など無い。だが、親子関係であれば、そのリスクは限りなく低いと劉丁殿が言っていた。それに賭けるしか無いと思ってな」
孫堅「俺の血で良ければいくらでも使うが良い。後、ここにいるものなら孫策・孫匡なら同母兄弟だ。俺の血で賄えない場合は、使ってくれ。それでしか権を救えないのなら。俺は、喜んで同意しよう」
華佗「感謝する。こちらに来てくれ」
寝かされている孫権の隣に寝かされる孫堅。
孫堅「これで良いのか?」
張角「はい。今から孫堅殿の血液を孫権殿に流す。注意深く見るが万が一、副作用が起こった場合は」
孫堅「構わん。待ってても死ぬだけなのだろう?なら、俺は少しでも可能性のある方に賭けたいのだ。もし権が死んでも助けようとしてくれたお前たちのことは恨まん」
張角「わかりました。では」
その頃、孫権は河原をただひたすらに歩いて、船を見つけた。
孫権「ここは何処だ?渡し船?乗れば良いのか?」
三途の河の渡し人「これはこれは、珍しい。お前はまだ生きている。この船に乗ってはならん。帰るが良い」
孫権「何を言って?俺は斬られて」
その瞬間、魂が呼び戻されるかのように目の前に光が現れ、吸い込まれる。
孫権「ハァ。ハァ。ハァ。ここは?」
孫策「権、本当に良かったぜ」
孫堅「副作用とやらが無くて、本当に良かった」
孫権「河の船に乗ろうとしたら、まだ生きている。帰れと。父上の声によく似ていました」
孫堅「そうか。お前を呼び戻してくれたのは、ご先祖様やも知れんな」
孫翊「孫権兄上、俺のせいで本当に本当に申し訳なかった」
孫権「その様子だとまともに戻ったのか」
孫翊「あぁ」
孫権「良かった。少し、疲れたので、寝かせてもらいます」
こうして生死の境を彷徨った孫権は、奇跡的にその命が助かるのだった。
話は少し遡る。
柊「今日の患者様は今ので最後です張角様」
張角「ふぅ。疲れたわい。柊や。お主も身重ゆえ、受付は良いと」
柊「良いんです。この子もパパの働いてる姿をみたいでしょうから」
張角「ワシは、幸せとは程遠いと思っておった。柊よ。ありがとう」
柊「いえいえ。御礼を言うのは、私の方です。許貢様を2度も亡くした私の心を救ってくださり、こんなプレゼントまで頂けたのですから」
張角「うっ。すっかり柊も使いこなしているな」
柊「慣れると便利な言葉が多いですよね劉丁様が教えてくださる言葉は」
張角「うむ。んん???」
柊「どうされました?」
張角「今、懐かしい気配を感じてな。だが于吉は完全に死んだはず」
柊「于吉がまた現れたのですか?もしかして、私の中に。この子に?」
張角「いや、それは無い。安心せよ」
柊「良かった。では、張角様の不安は何処から?」
張角「この方角は、揚州の方だな。確か、孫策殿が向かったのだったな。心配ゆえ、少し様子を見てくる」
華佗「そういうことなら俺も付き合おう。ちょうど揚州でしか手に入らない資材を買いに行きたくてな」
柊「わかりました。暫く、診察は張宝様だけになると通達しておきます」
張角「すまぬ。柊、寒くなってきたから暖かく、身体をしっかりと休めるのだぞ」
柊「はい張角様。ふふっ。この子もパパ頑張ってと言ってますわ」
張角「そうか。産まれてくる我が子のためにも頑張らねばな」
こうして、于吉に似た気配を勘で感じた張角は華佗と共に、揚州の呉郡へと来たのだった。
張角「やはり、街の人の様子が少しおかしい。まるで、何かに操られてるようだ」
華佗「資材の買い付けの商人もそんな要件は伺っていないと取り付く島もなかった」
張角「こうなっては、仕方ない。何が起きてるか調べるためにも孫策殿を探すのが良いだろう」
華佗「ふむ。それしかなかろうな」
こうして、自然といるだろうと思われた城の中へと足を踏み入れ、ここに辿り着いたのである。
張角「血をかなり失っている。危険な状態だな」
華佗「清潔な布と酒はあるか?」
徐薊「それならこちらに」
張角「その血は」
徐薊「大丈夫です。もう痛みはありません。子供を流してしまいまして」
華佗「こんな状況なら無理もない。後で、荊州の診療所を訪ねるのだ。腕のいい女性の産科医が詳しく調べてくれよう。これから子をまた授かりたいのなら必ず訪れるのだ。良いな?」
徐薊「はい。御心遣い、ありがとうございます。でも、今は何も考えられ無いのです」
その間に用意された清潔な布と酒を受け取ると左慈は手際よく酒を道具にかけると化膿してしまった部分を綺麗に取り除いて、縫合を始める。
華佗「少し痛むが我慢せよ」
孫権「あがががががが」
清潔な布を口に噛ませることで舌を噛まぬようにしたが想像を絶する痛みに孫権は言葉にならない声をあげていた。
張角「ふむ。あまりにも出血の量が多い。縫合できたとして、このままでは。やはり、アレをするしかない」
華佗「しかし、アレは一歩間違えれば。だがやむおえんか。俺から家族に話をする。張角、お前は準備をするのだ」
張角「了解した」
華佗が孫堅たちのところに向かう。
華佗「貴殿らに頼みたいことがある」
孫堅「権は?助かるのだろう?」
華佗「非常に危険な状態だ。化膿していた部分は取り除き、出血を防ぐための縫合は済んだのだが、血を流し過ぎた。守るために無茶をしたのは、見ていればわかる」
孫策「じゃあ、権の奴は助からないってのかよ!」
華佗「今のままではな。そこで、頼みがある。孫権に血を輸血してもらいたい。できれば、親兄弟から。だがこれは、異なる血を取り入れると死に繋がる危険な治療だ。それゆえ、そうなった場合、こちらの医療行為に問題はなかったと同意してもらう必要がある」
孫堅「血というのは、皆同じなのでは無いのか?」
華佗「残念ながら違う。だが、親子関係であれば限りなくそのリスクを減らせるのでは無いかと判断した。これは一つの賭けだ。劉丁殿から教えられた医療行為の一つなのだが、血液型などと聞いても調べる方法など無い。だが、親子関係であれば、そのリスクは限りなく低いと劉丁殿が言っていた。それに賭けるしか無いと思ってな」
孫堅「俺の血で良ければいくらでも使うが良い。後、ここにいるものなら孫策・孫匡なら同母兄弟だ。俺の血で賄えない場合は、使ってくれ。それでしか権を救えないのなら。俺は、喜んで同意しよう」
華佗「感謝する。こちらに来てくれ」
寝かされている孫権の隣に寝かされる孫堅。
孫堅「これで良いのか?」
張角「はい。今から孫堅殿の血液を孫権殿に流す。注意深く見るが万が一、副作用が起こった場合は」
孫堅「構わん。待ってても死ぬだけなのだろう?なら、俺は少しでも可能性のある方に賭けたいのだ。もし権が死んでも助けようとしてくれたお前たちのことは恨まん」
張角「わかりました。では」
その頃、孫権は河原をただひたすらに歩いて、船を見つけた。
孫権「ここは何処だ?渡し船?乗れば良いのか?」
三途の河の渡し人「これはこれは、珍しい。お前はまだ生きている。この船に乗ってはならん。帰るが良い」
孫権「何を言って?俺は斬られて」
その瞬間、魂が呼び戻されるかのように目の前に光が現れ、吸い込まれる。
孫権「ハァ。ハァ。ハァ。ここは?」
孫策「権、本当に良かったぜ」
孫堅「副作用とやらが無くて、本当に良かった」
孫権「河の船に乗ろうとしたら、まだ生きている。帰れと。父上の声によく似ていました」
孫堅「そうか。お前を呼び戻してくれたのは、ご先祖様やも知れんな」
孫翊「孫権兄上、俺のせいで本当に本当に申し訳なかった」
孫権「その様子だとまともに戻ったのか」
孫翊「あぁ」
孫権「良かった。少し、疲れたので、寝かせてもらいます」
こうして生死の境を彷徨った孫権は、奇跡的にその命が助かるのだった。
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