えっ俺が憧れの劉備玄徳の実の弟!兄上に天下を取らせるため尽力します。

揚惇命

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5章 天下統一

暗躍の虎龍歌劇団

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 欠伸をして伸びをする男は、陳留に滞在する劉備の息子、劉虎龍である。

 劉虎龍「ふわぁ~。うーん。寝不足だなぁ」

 簡麗美「それは龍ちゃんがしっかりねないから」

 劉虎龍「えー。寝かせてくれなかったのは、みぃちゃんじゃないか」

 簡麗美「わ、私のせいじゃないもん。寝ない龍ちゃんが悪いもん」

 劉虎龍「えー。寝ようとした僕を誘って、あんなに乱れちゃってさ。あんな可愛いの見せられたら燃えちゃうよね」

 簡麗美「そ、そんなことしてないもん。龍ちゃんがいきなり後ろから抱きしめてきたんだもん」

 劉虎龍「えー。みぃちゃんが自分で自分のことを慰めて、甘い匂いを出して誘ってきたのに?」

 簡麗美「そ、そんなことしてないもん。龍ちゃんがいきなり触ってきたんだもん」

 劉虎龍「それにしてはすんなりと僕の指を受け入れたよね」

 簡麗美「せ、生理現象だもん!触られたら反応するのは普通だもん!」

 劉虎龍「人気者を独占してるのも悪いし、そろそろ手放そうかなぁ」

 簡麗美「ふぇっ!?」

 劉虎龍「だって、素直に認めてくれないから僕のこと嫌いなんでしょ?傷付くなぁ。あれっ。涙が」

 簡麗美「龍ちゃんはなにも悪くないよ。私が誘ったの龍ちゃんとしたくてだから捨てないで」

 劉虎龍「認めちゃったね」

 簡麗美「はっ!嘘泣きするなんてずるい!龍ちゃんのバカァァァァァァァ」

 劉虎龍「僕がみぃちゃんを手放す訳ないじゃん。可愛くて、ノリも良くて、こんな僕を受け入れてくれるんだから」

 簡麗美「キュン。龍ちゃん」

 劉虎龍「リンゴみたいに美味しい唇だねみぃちゃん」

 簡麗美「もう。龍ちゃんったらぁ」

 このやり取りを外で聞かされていたのがこの3人である。

 陳登「熱々で、入る時を見逃してしまった」

 臧覇「気にせず入れば良いのでは?」

 孫観「あぁ。いつも劇団に付き合わされてるんだ。こんな時ぐらい無視しても良いだろう」

 陳登、徐州出身の豪族であり、徐州を治める呂布の補佐をしていたが劉虎龍に引き抜かれた。
 臧覇、徐州出身の将士であり、劉虎龍に面白いと引き抜かれた。
 孫観、徐州出身の将士であり、臧覇の親友、臧覇共々、劉虎龍に面白いと引き抜かれた。
 そして、ここにもう1人。

 張燕「ていへんだ。ていへんだぁ劉虎龍様~。濮陽で、大虐殺があったらしいでぃ」

 呂布と争っていた黒山賊の頭領をしていた張燕である。
 呂布に負け付き従っていたが劉虎龍の面白さに惚れ、半ば腹心のように付き従っているが他の3人と比べて空気がとにかく読めない。

 劉虎龍「張燕君、何回言ったら分かるのかな?僕がみぃちゃんと2人きりの時は」

 張燕「邪魔しないことでさぁ」

 劉虎龍「よくできました。で今、張燕君は?」

 張燕「お邪魔でやしたか。すいやせん!ですが一大事なんでさぁ。濮陽で大虐殺があったらしいでさぁ」

 劉虎龍「うんうん。こちらの思惑通りだね。これで、曹操君の評判を地に堕としてあげよう。これで、曹操君を強く恨んでる徐盛君も喜ぶよね?」

 そしてもう1人が徐盛である。
 簡麗美はアイドル活動があるため除いた6人が劇団虎龍歌劇団のメンバーである。
 徐盛、関羽にその義心を見出され、配下に迎え入れられたのだが劉虎龍の劇を観て感銘を受け、半ば強引に劇団に加わった。
 その徐盛はというと。

 徐盛「ゴホン。ここにいたのか魔王よ。今度こそ、我が聖剣にて、誅殺してくれよよう。また、噛んでしまった。練習を重ねているのだがどうしてもこの1番の見せ場で噛んでしまう。一体、どうしたものか」

 次回公演の劇のため練習の真っ最中であった。

 張燕「へっ?狙い通りなんでやすか?」

 劉虎龍「勿論だよ。濮陽に不安を煽って、曹仁君と対立させて、陳宮君が動くように仕向ける。陳宮君は良くも悪くも実直だからねぇ。火種は消しときたいって考えるでしょ。まっ、濮陽の皆んなには申し訳ないけど直接手を下したのは陳宮君だし。悪いのは曹操君だよねぇ」

 陳登「流石、魔王様。素晴らしい策でございます。四天王随一の知恵を持つ私も驚いております」

 臧覇「えっ?あっ、ここそうなのか。まぁ、毎日が練習と思えば。ゴホン。魔王様、次はどうなされます?まだ決まっていないのであれば四天王筆頭の俺にお任せいただければ、討ち果たして見せましょうぞ」

 孫観「お、俺の番だな。ゴホン。魔王様、ここは四天王一の槍使いの俺に何卒」

 張燕「な、何言ってるんでぃ。魔王様、四天王の切込隊長の俺様に是非とも任せてくだせぇ」

 劉虎龍「まぁ待て待て。姫よ。また勇者に助けてもらえないようだなぁ。良い加減、我の妻になったらどうだ?」

 簡麗美「あっ。ゴホン。勇者様はきっと負けません。貴方なんかの慰み者になんて、絶対になりませんから」

 徐盛「魔王よ覚悟せよ。勇者が助けに参った。姫よ今お助け致す」

 外から聞こえるやり取りで劇が始まってると勘違いした徐盛が飛び込んでくる。
 それを見て、全員が笑った。

 劉虎龍「ごめんごめん。悪ノリだったね」

 陳登「劉虎龍様が如何にも悪役っぽく言うからつい乗ってしまいましたよ」

 臧覇「いきなり始めるから練習にちょうど良いと思ってよ」

 孫観「な、アレは練習だったのか。すまない」

 徐盛「皆んなの迫真の声を聞いて、てっきり本番が始まってるのかと」

 簡麗美「龍ちゃん、反省してよね」

 劉虎龍「まぁ、実際濮陽の民は死んでないんだよなぁ。陳宮君が殺したのは、ここ陳留にいた魏の密偵。クスクス。あーあ、面白いよねぇ。反乱分子の家にいたら反乱分子だと思い込むなんて、如何にも実直な陳宮君らしいよねぇ。掌で踊らされてるとも知らずにさぁ。さて、自らを追い込んでどうするのかなぁ曹仁君は。クスクス」

 濮陽における情報戦を掌握しているのは劉虎龍の方である。
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