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5章 天下統一
長安決戦前夜(劉備の過去回想)
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洛陽が落ちた時に大きく動揺していなかった劉備。
その理由は少し前に遡る。
劉備「何!?曹操本隊の攻撃目標が洛陽だと!」
義賢「兄上が驚くのも見るのもこれで何回目かな」
劉備「馬鹿者!いきなり青州のことが一段楽したからと琥珀と共にいきなり来て、何が俺が来ていることはアフレコでだ。全く!」
義賢「仕方ないだろ。兄上の顔が急に見たくなったんだから。それにもう合わないみたいな別れ方しといて、ノコノコ会いに来たとかなんか恥ずいじゃん!」
劉備「全く!お前がその話し方で話すのは何年振りだ?」
義賢「うーんと。ここに来て義勇軍を結成したあたりだからもう4~50年前ぐらい?」
劉備「そうだな。お互い歳を取ったな」
義賢「何言ってんのさ。兄上はまだまだ若いよ」
劉備「助けられたのと同じくらい迷惑をかけられてすっかり老けたと思うが」
義賢「またまた~俺が会いに来て嬉しい癖に」
劉備「ふぅ。でもこのことはアフレコとやらなのだろう?つまりだ。お前と会ってることを知ってるのは琥珀だけということではないか。雲長や翼徳、文若や孔明の奴にバレたらどうなるか」
義賢「そこはとにかく俺はここに来てないってことで押し通してよ。だから心構えだけして欲しいから伝えに来たんじゃん」
劉備「で、第一声が曹操本隊の攻略目標が青州ではなく洛陽で、ほぼ無傷のまま落とさせるなんて言われて、許可できると思うのか?」
義賢「あー。やっぱり無理?」
劉備「無理に決まってるだろう!せっかく取り戻した本来帝がおわすべき場所なのだぞ!それを整うまでの間、許昌ということにしておいたのだ」
義賢「でもさ現実問題100万人も入る場所って洛陽を置いて他にないんだよ。なら長安まで明け渡す?」
劉備「だから明け渡すというのが我慢ならんと言っておるのだ!」
義賢「うーん。どうしても駄目?」
劉備「当たり前だろう!」
義賢「やっぱり頭の硬い兄上と話すよりも文若と孔明も交えて話すべきだったかな」
劉備「そう思うのなら今すぐにでも呼んでくるがどうだ?」
義賢「それができるなら琥珀義姉さんに頼んで、わざわざお忍びで兄上に会いに来ないよ」
劉備「だから何故お忍びにする必要がある?」
義賢「まぁそこは体裁?」
劉備「そんなもの水の中に捨ててしまえ!」
義賢「嘘、嘘。この作戦を知ってる人間を限定しておきたいからだよ。多くに知られるとそれだけ外に漏れる可能性が高くなるでしょ。今も何処で魏軍の間者が聞いてるかわからないし」
劉備「そういうことは先に言え!」
義賢「ハハッ」
劉備「笑うところではない!」
義賢「いや兄上とこうして兄弟みたいに話すのが嬉しくてさ」
劉備「な!?」
義賢「だってほら。最近は、俺も兄上のことを盟主として、敬いながら話してたし」
劉備「確かにそうだが」
義賢「それにほら文若とか孔明がいたら注意されるじゃん?」
劉備「まぁ、そうだな」
義賢「だからまぁ兄弟みたいに話してみたくなっただけだよ。兄上のことだから絶対に無理って言うだろうと思ってたし」
劉備「なら、初めから言うな!」
義賢「そこは駄目元でみたいな?」
劉備「お前という奴は」
琥珀姫「ていうかその喋り方、マジ親近感わくし~ウケる~」
義賢「えっ琥珀義姉さん?」
劉備「皆の前では猫被ってるだけで、これが琥珀の素だ。気にするな」
琥珀姫「玄ちゃんの言ってることマジだよ。てかさ。何で賢ちゃんはさ。洛陽を敵に渡したいわけ?」
義賢「賢ちゃん?」
琥珀姫「そそ。義賢だから賢ちゃん。てか皆まで言わすなし~」
義賢「マジごめ~ん。え~、そんなん決まってるし~。久々に兄上に暴れてもらいたいからだし~」
琥珀姫「え~。玄ちゃんのカッコいいところまた見れんの~。うち、めちゃ協力する~」
義賢「え~。琥珀義姉さんが協力してくれるとか~マジアゲアゲ~って感じ~」
劉備「丁。待て。洛陽を曹操に渡したら私は戦場に出れるのか?」
義賢「え~。そだよ~。だって洛陽の先は長安じゃん。そこで平地戦するしかないじゃん。向こうは魏王なのに~こっちは趙雲将軍で良いわけないじゃん」
劉備「良し!許可する!琥珀、お前にも従軍してもらうぞ。尚香と練と共に私の火照りを処理するために」
琥珀姫「え~。それマジ最高~。でも玄ちゃんのアレ鎮めるの3人で足りるかな~。まっ尚香ちゃんと練ちゃんには伝えとくし~」
劉備「琥珀よ。私を性豪のように言うでない。で、具体的には洛陽をどう曹操に明け渡せば良いんだ丁!」
義賢「ゴホン。それについては、もう田豊と沮授に頼んでるから。兄上は洛陽が落ちた時に心では動揺せずに身体では、めちゃくちゃオーバーリアクションをして欲しいんだ」
劉備「なんだ。それだけで良いのか。任せておけ」
義賢「うん。よろしく~。てか琥珀義姉さんのギャル語。マジサマになってる~どうやって覚えたの~」
琥珀姫「それはね。あの本の解説の女の子の話し方。憧れてたんだよね。ほら、その私って、食料として軟禁されてたから」
義賢「ご、ごめん。辛い事思い出させちゃって」
琥珀姫「別に良いよ。あんな奴だって知らずに喰われそうになってたところを劉備様に助けて貰って今があるから。それに義賢がこんなに気さくで話しやすいとか思わなかったから。そのいつもは、めちゃくちゃ張り詰めてるでしょ?」
義賢「それはお互い様だよ。俺も琥珀義姉さんがこんなに気さくなら青州にいた時ももっと話せばよかったと思ったよ」
琥珀姫「アハハ。これから2人っきりの時は、あんな感じで話そうね」
義賢「それは良いね。琥珀義姉さん。じゃあ、お互い仮面を被り直したところでこの話はおしまい。兄上、暫く会うことはないだろうから頑張ってバレないようにね」
劉備「任せておけ!大袈裟に驚くのだけは得意だ」
ということがあったという事を荀彧と諸葛亮に詰め寄られて白状する劉備であった。
その理由は少し前に遡る。
劉備「何!?曹操本隊の攻撃目標が洛陽だと!」
義賢「兄上が驚くのも見るのもこれで何回目かな」
劉備「馬鹿者!いきなり青州のことが一段楽したからと琥珀と共にいきなり来て、何が俺が来ていることはアフレコでだ。全く!」
義賢「仕方ないだろ。兄上の顔が急に見たくなったんだから。それにもう合わないみたいな別れ方しといて、ノコノコ会いに来たとかなんか恥ずいじゃん!」
劉備「全く!お前がその話し方で話すのは何年振りだ?」
義賢「うーんと。ここに来て義勇軍を結成したあたりだからもう4~50年前ぐらい?」
劉備「そうだな。お互い歳を取ったな」
義賢「何言ってんのさ。兄上はまだまだ若いよ」
劉備「助けられたのと同じくらい迷惑をかけられてすっかり老けたと思うが」
義賢「またまた~俺が会いに来て嬉しい癖に」
劉備「ふぅ。でもこのことはアフレコとやらなのだろう?つまりだ。お前と会ってることを知ってるのは琥珀だけということではないか。雲長や翼徳、文若や孔明の奴にバレたらどうなるか」
義賢「そこはとにかく俺はここに来てないってことで押し通してよ。だから心構えだけして欲しいから伝えに来たんじゃん」
劉備「で、第一声が曹操本隊の攻略目標が青州ではなく洛陽で、ほぼ無傷のまま落とさせるなんて言われて、許可できると思うのか?」
義賢「あー。やっぱり無理?」
劉備「無理に決まってるだろう!せっかく取り戻した本来帝がおわすべき場所なのだぞ!それを整うまでの間、許昌ということにしておいたのだ」
義賢「でもさ現実問題100万人も入る場所って洛陽を置いて他にないんだよ。なら長安まで明け渡す?」
劉備「だから明け渡すというのが我慢ならんと言っておるのだ!」
義賢「うーん。どうしても駄目?」
劉備「当たり前だろう!」
義賢「やっぱり頭の硬い兄上と話すよりも文若と孔明も交えて話すべきだったかな」
劉備「そう思うのなら今すぐにでも呼んでくるがどうだ?」
義賢「それができるなら琥珀義姉さんに頼んで、わざわざお忍びで兄上に会いに来ないよ」
劉備「だから何故お忍びにする必要がある?」
義賢「まぁそこは体裁?」
劉備「そんなもの水の中に捨ててしまえ!」
義賢「嘘、嘘。この作戦を知ってる人間を限定しておきたいからだよ。多くに知られるとそれだけ外に漏れる可能性が高くなるでしょ。今も何処で魏軍の間者が聞いてるかわからないし」
劉備「そういうことは先に言え!」
義賢「ハハッ」
劉備「笑うところではない!」
義賢「いや兄上とこうして兄弟みたいに話すのが嬉しくてさ」
劉備「な!?」
義賢「だってほら。最近は、俺も兄上のことを盟主として、敬いながら話してたし」
劉備「確かにそうだが」
義賢「それにほら文若とか孔明がいたら注意されるじゃん?」
劉備「まぁ、そうだな」
義賢「だからまぁ兄弟みたいに話してみたくなっただけだよ。兄上のことだから絶対に無理って言うだろうと思ってたし」
劉備「なら、初めから言うな!」
義賢「そこは駄目元でみたいな?」
劉備「お前という奴は」
琥珀姫「ていうかその喋り方、マジ親近感わくし~ウケる~」
義賢「えっ琥珀義姉さん?」
劉備「皆の前では猫被ってるだけで、これが琥珀の素だ。気にするな」
琥珀姫「玄ちゃんの言ってることマジだよ。てかさ。何で賢ちゃんはさ。洛陽を敵に渡したいわけ?」
義賢「賢ちゃん?」
琥珀姫「そそ。義賢だから賢ちゃん。てか皆まで言わすなし~」
義賢「マジごめ~ん。え~、そんなん決まってるし~。久々に兄上に暴れてもらいたいからだし~」
琥珀姫「え~。玄ちゃんのカッコいいところまた見れんの~。うち、めちゃ協力する~」
義賢「え~。琥珀義姉さんが協力してくれるとか~マジアゲアゲ~って感じ~」
劉備「丁。待て。洛陽を曹操に渡したら私は戦場に出れるのか?」
義賢「え~。そだよ~。だって洛陽の先は長安じゃん。そこで平地戦するしかないじゃん。向こうは魏王なのに~こっちは趙雲将軍で良いわけないじゃん」
劉備「良し!許可する!琥珀、お前にも従軍してもらうぞ。尚香と練と共に私の火照りを処理するために」
琥珀姫「え~。それマジ最高~。でも玄ちゃんのアレ鎮めるの3人で足りるかな~。まっ尚香ちゃんと練ちゃんには伝えとくし~」
劉備「琥珀よ。私を性豪のように言うでない。で、具体的には洛陽をどう曹操に明け渡せば良いんだ丁!」
義賢「ゴホン。それについては、もう田豊と沮授に頼んでるから。兄上は洛陽が落ちた時に心では動揺せずに身体では、めちゃくちゃオーバーリアクションをして欲しいんだ」
劉備「なんだ。それだけで良いのか。任せておけ」
義賢「うん。よろしく~。てか琥珀義姉さんのギャル語。マジサマになってる~どうやって覚えたの~」
琥珀姫「それはね。あの本の解説の女の子の話し方。憧れてたんだよね。ほら、その私って、食料として軟禁されてたから」
義賢「ご、ごめん。辛い事思い出させちゃって」
琥珀姫「別に良いよ。あんな奴だって知らずに喰われそうになってたところを劉備様に助けて貰って今があるから。それに義賢がこんなに気さくで話しやすいとか思わなかったから。そのいつもは、めちゃくちゃ張り詰めてるでしょ?」
義賢「それはお互い様だよ。俺も琥珀義姉さんがこんなに気さくなら青州にいた時ももっと話せばよかったと思ったよ」
琥珀姫「アハハ。これから2人っきりの時は、あんな感じで話そうね」
義賢「それは良いね。琥珀義姉さん。じゃあ、お互い仮面を被り直したところでこの話はおしまい。兄上、暫く会うことはないだろうから頑張ってバレないようにね」
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