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4章 スノーフィールドを攻略せよ!
ライオウとの会談
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会談を申し出たのは良いが、魔王から色々言われてるだろうし、門前払いだろうなと思っていたのだが意外にもオッケーとのことで、こうしてライオウの屋敷へとやってきた。
「ペコラ、大丈夫か?無理してるならここで待ってるか?」
「僕ちゃん、私は大丈夫。それにライオウのこと知ってるのは私だけだし、確認しなきゃ」
「御主人様、ペコラのことは私にお任せください」
「トモ君、僕も居るよ」
「あぁ、頼りにしているよ2人とも。それじゃあ、行こうか」
呼び鈴を鳴らすと門が開いて、獅子の女性が出てきた。
「ようこそ、いらっしゃいました。お噂はかねがね。どうぞ、こちらへ主人がお待ちです」
物腰柔らかく、柔和な女性だが、その目を見れば獅子であることがすぐにわかる。
我々が何かしようものならすぐに喰らうぞとそういう目をしていた。
案内されたところには、獣人の頂点に君臨する獅子とは思えないほどの柔和な壮年の男性がスーツに身を包んで、立っていた。
「貴殿が魔王様が警戒しているトモか。成程、リザードマンに兎の獣人に人間の女と多種多様な者が集まっているな。我が名は、魔王軍四天王が1人、暴絶のライオウ。会談とのことでお受けした」
「丁寧な挨拶痛み入る。俺の名は、トモ。見ての通り、職業はテイマー。魔物によって村を滅ぼされそうになって、抗っていたら警戒されただけのこと。自分の居場所を守るのは至極当然のことだと思うが」
「そうだな。我とて、この場所を守るために日夜戦っておる。貴殿が魔王様に抗ったからと直ぐに戦で解決しようなどとは思わんよ。早速本題に入ろうと思うが会談とのことだが我とどのような交渉が目的かお聞かせ願おうか?」
「その前に一つ聞きたい、ここにいるペコラに見覚えはあるか?」
「貴殿が連れている兎の獣人にか?申し訳ないが何度見ても見覚えはない。だがそんなことを聞くということは、ひょっとして、ここの出身なのか?」
「はい。父が高利貸しに騙され、首を括って亡くなりました」
「そうか。知らなかったとはいえ。辛いことを話させてしまったな」
「本当に覚えていないの?貴方に騙されて、父と母は」
「俺が騙した。待て、何のことだ」
「左目の傷を隠したって、わかるんだから」
「左目に傷?その話は本当か?待て、差し支えなければ、ペコラであったな。ここに住んでいたのは何年前だ?」
「気安く名前を呼ばないで、貴方のせいで」
「待って、ペコラさん」
「止めないでルナ!私はコイツを絶対に許さない!」
隣で聞いていた獅子の女性が口を開く。
「うちの主人が大変申し訳ありませんでした。私の名前はアリア。恐らく、ペコラ様を高利貸しに誘導したのは、ライガー。元、ビーストタウンの支配者で、2代目ライオウ。私の元許嫁であり、主人の兄です」
「こんなそっくりなのがもう1人いるなんて、信じないんだから!」
「ううん。ペコラさん、このライオウって人は、嘘をついてないよ。間違いないよ。ずっと大臣って仕事をしてたからわかるの」
「そんな。だったら私の両親は、誰に?どうして?」
「待て、双子なのか?」
「あぁ。トモ殿の言う通りだ。共に育ち、2人でビーストタウンを守ることを誓い合ったかけがえのない兄だった」
「兄だった?」
「兄の政治を良しとしなかった我自ら追い出した」
「その話が例え本当であったとしても。ペコラを苦しめたのがお前ではないという証拠にはならない」
「その通りだな」
「ライガーは、悪徳商人や医者と癒着し、多くの子どもの将来を奪いました。ですが主人は違います。国の礎は民であり子供は未来」
「フッ」
「何がおかしいんです?トモ殿」
「いや。失礼。少し、ここに来て滞在させてもらって、ライオウの話は聞いた。評判は両極端といったところか。ある者は、暴利の悪徳王だと言い、別の者は、税金が高い理由をわかっていながらも恩恵に預かっていることを知らない者が悪いと言っていた。俺はライオウのやり方は間違っていないと考えている。だが、そのやり方では遠い未来、国として経営破綻するのは目に見えている」
「!?まさか、そうしないために主人が裏で高利貸しをしているとそう言いたいのですか?」
「良いやと言いたいところだが会うまでは、その可能性を考えていた。だが、ライオウに会って、裏表のない人物だと判断した。お前の話を信じる。ペコラを嵌めたのがお前でなくて良かった。ここからは、提案だが。医療費の無償化をやめ、国民全員に保険に加入させるというのはどうだ?」
「保険?」
「あぁ。月々、金貨1枚~3枚程度の保険料を支払ってもらうことで、必要な医療行為を3割の負担で受けられるようにするんだ。今だと必要じゃない医療行為ですら無料で提供しているだろ?それだと絶対にいつか、それにかかるお金だけで国が傾く。少なからず国民にも負担してもらう必要がある。そして、消費税だが30%にするのなら贅沢品だけにして、食料品や衣服は10%にする」
「ふむ。それだと、結局医療に金をかけているのと変わらないのではあるまいか。我は、あくまで医療を無償で提供したいのだ」
「国が潰れたら元も子もない。必要最低限の負担を背負ってもらうのは国民の義務といえる」
「ふむ。暫し、考えさせてもらいたい」
そう言って、ライオウは思案するのだった。
「ペコラ、大丈夫か?無理してるならここで待ってるか?」
「僕ちゃん、私は大丈夫。それにライオウのこと知ってるのは私だけだし、確認しなきゃ」
「御主人様、ペコラのことは私にお任せください」
「トモ君、僕も居るよ」
「あぁ、頼りにしているよ2人とも。それじゃあ、行こうか」
呼び鈴を鳴らすと門が開いて、獅子の女性が出てきた。
「ようこそ、いらっしゃいました。お噂はかねがね。どうぞ、こちらへ主人がお待ちです」
物腰柔らかく、柔和な女性だが、その目を見れば獅子であることがすぐにわかる。
我々が何かしようものならすぐに喰らうぞとそういう目をしていた。
案内されたところには、獣人の頂点に君臨する獅子とは思えないほどの柔和な壮年の男性がスーツに身を包んで、立っていた。
「貴殿が魔王様が警戒しているトモか。成程、リザードマンに兎の獣人に人間の女と多種多様な者が集まっているな。我が名は、魔王軍四天王が1人、暴絶のライオウ。会談とのことでお受けした」
「丁寧な挨拶痛み入る。俺の名は、トモ。見ての通り、職業はテイマー。魔物によって村を滅ぼされそうになって、抗っていたら警戒されただけのこと。自分の居場所を守るのは至極当然のことだと思うが」
「そうだな。我とて、この場所を守るために日夜戦っておる。貴殿が魔王様に抗ったからと直ぐに戦で解決しようなどとは思わんよ。早速本題に入ろうと思うが会談とのことだが我とどのような交渉が目的かお聞かせ願おうか?」
「その前に一つ聞きたい、ここにいるペコラに見覚えはあるか?」
「貴殿が連れている兎の獣人にか?申し訳ないが何度見ても見覚えはない。だがそんなことを聞くということは、ひょっとして、ここの出身なのか?」
「はい。父が高利貸しに騙され、首を括って亡くなりました」
「そうか。知らなかったとはいえ。辛いことを話させてしまったな」
「本当に覚えていないの?貴方に騙されて、父と母は」
「俺が騙した。待て、何のことだ」
「左目の傷を隠したって、わかるんだから」
「左目に傷?その話は本当か?待て、差し支えなければ、ペコラであったな。ここに住んでいたのは何年前だ?」
「気安く名前を呼ばないで、貴方のせいで」
「待って、ペコラさん」
「止めないでルナ!私はコイツを絶対に許さない!」
隣で聞いていた獅子の女性が口を開く。
「うちの主人が大変申し訳ありませんでした。私の名前はアリア。恐らく、ペコラ様を高利貸しに誘導したのは、ライガー。元、ビーストタウンの支配者で、2代目ライオウ。私の元許嫁であり、主人の兄です」
「こんなそっくりなのがもう1人いるなんて、信じないんだから!」
「ううん。ペコラさん、このライオウって人は、嘘をついてないよ。間違いないよ。ずっと大臣って仕事をしてたからわかるの」
「そんな。だったら私の両親は、誰に?どうして?」
「待て、双子なのか?」
「あぁ。トモ殿の言う通りだ。共に育ち、2人でビーストタウンを守ることを誓い合ったかけがえのない兄だった」
「兄だった?」
「兄の政治を良しとしなかった我自ら追い出した」
「その話が例え本当であったとしても。ペコラを苦しめたのがお前ではないという証拠にはならない」
「その通りだな」
「ライガーは、悪徳商人や医者と癒着し、多くの子どもの将来を奪いました。ですが主人は違います。国の礎は民であり子供は未来」
「フッ」
「何がおかしいんです?トモ殿」
「いや。失礼。少し、ここに来て滞在させてもらって、ライオウの話は聞いた。評判は両極端といったところか。ある者は、暴利の悪徳王だと言い、別の者は、税金が高い理由をわかっていながらも恩恵に預かっていることを知らない者が悪いと言っていた。俺はライオウのやり方は間違っていないと考えている。だが、そのやり方では遠い未来、国として経営破綻するのは目に見えている」
「!?まさか、そうしないために主人が裏で高利貸しをしているとそう言いたいのですか?」
「良いやと言いたいところだが会うまでは、その可能性を考えていた。だが、ライオウに会って、裏表のない人物だと判断した。お前の話を信じる。ペコラを嵌めたのがお前でなくて良かった。ここからは、提案だが。医療費の無償化をやめ、国民全員に保険に加入させるというのはどうだ?」
「保険?」
「あぁ。月々、金貨1枚~3枚程度の保険料を支払ってもらうことで、必要な医療行為を3割の負担で受けられるようにするんだ。今だと必要じゃない医療行為ですら無料で提供しているだろ?それだと絶対にいつか、それにかかるお金だけで国が傾く。少なからず国民にも負担してもらう必要がある。そして、消費税だが30%にするのなら贅沢品だけにして、食料品や衣服は10%にする」
「ふむ。それだと、結局医療に金をかけているのと変わらないのではあるまいか。我は、あくまで医療を無償で提供したいのだ」
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「ふむ。暫し、考えさせてもらいたい」
そう言って、ライオウは思案するのだった。
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