『アンダーワールド・続編』冥王VS人間~魑魅魍魎の戦が今始まる~

八雲翔

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続編 黒地のあがき

怨霊塚の騒ぎ

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「はぁ~疲れた」

トリアとフェムトンが休憩室に入ってきた。

「おっ、いいもの食べてるじゃん」

「お腹空いてたのよね」

二人はそういうとキッチンにいって、

カプセル珈琲をセットした。

「お帰り~ずいぶん時間がかかったのね」

シェデムが声をかけた。

「帰りに中央の怨霊塚も見てきたから」

フェムトンは手を洗いながら話した。

「どうでした? 」

向井が聞くと、

「明日ちょっと向井君に中央の状況見てもらいたいんだけどいい? 」

「いいですよ」

トリアの言葉に頷いた。

「そんなに酷い状態なんですか? 」

坂下が二人を見た。

「怨霊塚には近寄れないように、

こっちが先に結界かけたからいいんだけど。

今、他の場所から中央に飛ばされてくるものが増えたでしょう」

トリア達がやってくるのを見て、

「お腹空いてるなら豚まん食べる? 」

真紀子が聞いた。

「そんないいものがあるの? 食べたい」

トリアが言いソファーに座った。

「皆も食べるなら蒸し器に入れるけど」

「俺食べる~」

「僕も」

「私も食べます」

手をあげる姿に真紀子は笑うと、

蒸し器に豚まんを乗せた。

「蒸してる間に私ももう一杯珈琲飲もう。

飲みたい人はカップを持ってきて」

真紀子の声に向井達がトレイに乗せてキッチンに来た。

「何分でできる? 」

牧野が飛んできた。

「十分位ね」

「お腹が空いてるなら、冷蔵庫にピザがあるよ」

坂下が笑いながら牧野を見た。

「あるの? 食べたい」

喜ぶ声に冷蔵庫からピザを出すとフライパンを温めた。

「牧野君は燃費が悪いよね」

「なんでさ」

「だっていつもお腹空かせてるでしょう。

その細い体のどこにエネルギーがいってるのかなと思って」

坂下の話に皆が笑った。

「それだけ若いって事だろ」

むくれて言う。

向井も笑うと珈琲をトレイに乗せて、

テーブルに歩いていった。

「はい。どうぞ。今、ピザも焼いてますよ」

向井が珈琲を渡しながら、

「先ほど言ってた飛ばされてくる原因の一つは、

俺達が黒地で結界を張っているからだと思います」

と説明した。

「多分それもあると思うんだけど、

中央にだけ飛んでくる数が多いんで、

今日も下に降りたら大騒ぎだったのよ」

「どんな騒ぎだったの? 」

早紀が聞いた。

「人権団体がヘイト問題を取り上げて、

それを擁護してた人も多かったでしょう」

「まぁその結果、

日本人が土地を追われて捨て地に移住したわけだからね」

フェムトンの話にディッセが頷いた。

「それが怨霊塚をいじったせいで結界がずれて、

人種関係なく問題を起こす者達が、

中央の特別区の方へ飛んできたのよ」

向井達の顔が驚きに変わった。

「どうしてそんなことになったんですか? 」

冥王が聞いた。

「分かんないわよ。

特別区と上区には警官が配備されて、

防衛隊まで出て排除してるけど、

擁護派の人達は中区が多いでしょ。

上区と中区の境界線は守りが手薄だからか、

不良が来るわ来るわ。

で、今まで人権がどうのって言ってた団体も、

家すら占拠されて自分達が追い出されて逃げまどってるわけ」

トリアがお菓子をつまみながら話した。

「で、逃げまどう人が空港に押し寄せ、

海外に逃げられない者は捨て地に入ろうとして跳ね返され、

もう笑うしかない状態よ」

「空港って特別区ですよね」

「そう。だから他の区の黒地の空港や船から隣国に抜けて、

また別の国に移動してる。

日本を不良外国人にあげて、

日本人が他国で移民になってる? 

笑えるでしょう? 」

「それは大変だ」

その話に向井は呆れるとフェムトンを見た。

中央の都の黒地の中でも特別区のある土地は一区。

有名人やお金持ちはその一区に住んでる。

問題ある外国人は地方に押し付け、

自分達の周囲だけ守っていたので、

冥界から反撃され恐怖の混乱を招いているわけだ。

「中央の騒動はさっき一応沈静化はされてたけど、

朝にはどうなるか分からないから、

向井君にお願いしたいの」

「そういう事情なら、まずは中央の黒地を見てみます」

「西の怨霊塚にも悪霊が飛び回ってるから、

牧野君には明日行ってもらうから」

フェムトンの声に牧野がキッチンからかけてきた。

「えっ? 向井はいないんだろ。ヤダよ」

「仕事でしょ。えっと、弥生ちゃんとエナト、あとアンに行ってもらうから」

シェデムの言葉に、

「弥生とエナトも一緒? なら行ってもいい~」

牧野の笑顔に皆があきれて見ていた。

「では中央は俺と坂下さんと新田君で大丈夫かな」

「いいよ」

新田が言った。

「北には佐久間さんと田所さんとオクトにお願いするけどいい? 」

「分かりました」

佐久間と田所が頷いた。

「はい。豚まんとピザができましたよ」

真紀子が坂下とお皿を運んできた。

「あ~いい匂い」

トリアが豚まんを手に取った。
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