『アンダーワールド・続編』冥王VS人間~魑魅魍魎の戦が今始まる~

八雲翔

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続編 混沌とした下界

捨て地のスパイ

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「この辺りは昔から龍神池もあって、

神様に守られている土地なんですよ。

なのでよからぬ悪事を働くと神の天罰が下るそうです」

「あぁ。古い方は龍神様のお話をよくされていますものね」

女性は思い出すように話した。

「ここは神様を大事にされている方が多いので、

祠も綺麗にされているでしょう。

そういう土地なので消えた方は、

神の怒りに触れたのかもしれませんね」

「………確かにそうかも。

私の両親も花を植えたり、

私達も掃除をして神様への感謝を忘れないようにしてますから」

女性が笑顔で話しながら頷いた。

「その気持ちがある方はこの土地で守ってもらえるんですよ」

「では、消えた方というのは問題があるという事ですか? 」

「そうなりますね」

ディッセは話しながら女性を見た。

すると何かがきらりと光った。

視線をやるとお散歩バッグに付けられているチャームが輝いていた。

女性もバッグチャームを見る。

「これ、可愛いでしょう?

お友達がイベントで買ったって、

プレゼントでくれたんです。

これを付けてからいいことも多くて」

彼女がチャームを持ち上げて見せると笑顔で説明した。

神様のシェイカーがそこで輝いていた。

それを見て、

「これね。この人たちが販売してるんですよ。

俺もこんな世の中でしょ。

魔除けで持ってるんです」

黒谷が笑顔で向井達を指さす。

「えっ? そうなんですか? 」

女性の顔が驚きから笑顔に変わった。

「じゃあもしかして来月にある、

白の捨て地のイベントって出られます? 」

「はい。出ますよ」

ディッセが笑顔で言った。

「そうなんですね。

捨て地はイベントが娯楽の一つじゃないですか。

来月私も友人と行こうかって話してたんです。

両親もこれが欲しいって言っているので、

ブースの方にお邪魔しますね」

「有難うございます。

そういっていただけると嬉しいです。

新しいカラーも出ますのでお待ちしてますね」

向井も笑顔で礼を言った。


彼女が去った後、

ディッセは難しい顔をしながら土を触った。

「なんか感じる? 」

ティンも隣に来るとしゃがんだ。

「結界を切り裂いたような熱を感じるね………」

その言葉に向井も土に触れた。

ディッセは立ち上がると消えた空間をじっと見た。

その時、

「向井さん? 大丈夫? 」

隣で一緒に腰をかがめていた坂下が声をかけた。

向井は顔を顰めると、一瞬苦しそうに体を地面で支えた。

ティンと黒谷も向井に近寄る。

「どうしたの? 平気? 」

「大丈夫です。捨て地なんで少し油断しました」

向井は小さく息をつくと安心させるように微笑んだ。

体内に神と妖怪を入れているので反応したようだ。

「ここにも辛い過去がしみ込んでいるのを忘れていました」

向井は笑うと立ち上がった。

黒谷は向井から離れると、

心配そうに見ているディッセに近づいた。

「向井さんのオーラは日によって変化するよね」

その言葉にディッセが黒谷を見た。

「優しい白から虹色になったり、

赤い炎が見えたら静かな水が広がったり」

「黒谷君から見て向井さんはどう見える。

辛そう? 」

「ん~それはないかな。穏やかだよ。

ただ、今みたいにちょっとした変化にオーラが騒ぎ出す感じ? 」

「そうか」

ディッセの考え込む姿に、

「向井さんも何かあるの? 安達君もそうだけど、

オーラの色が皆と少し違うからさ」

「大丈夫だよ」

安心させるように黒谷の肩を叩いた。
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