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続編 怨霊塚
北の怨霊塚
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向井達が北に着くと、
倉田、カラン、キャトルの三人が待っていた。
「あれ? 今日は静かだね」
アートンが言うと、
「ほら、大晦日だから、
うちのスタッフは先に中央に行ってるんだよ」
「そうよね。セーズが年越しそばの準備をしてるからね」
トリアも笑顔で倉田を見た。
「今年の年越し蕎麦はさ~
海老天だけじゃなくラフティにニシンもあんの。
ドセが用意したんだって~」
牧野が楽しそうに話した。
「だったらさっさと片付けて終わらそう」
カランはそんな牧野の姿に笑った。
怨霊塚のある北の都は元北海道と言われる場所。
大災害から小さくなったが、
ここは一区から四区に四等分されていた。
「随分と人が少なくね?
大晦日だからか? 」
牧野が周囲を見回しながら言った。
上を見ても怨霊塚の周辺は真っ黒な空だが、
隣は薄曇り。
奥は靄がかかった悪霊で広がっていた。
ここも外国と日本で住みわけされてるのか………
向井は空を見つめながら感じていた。
「この辺は三分の一が外資に買われて外国になってる。
それが向こう」
倉田が指さす方向を見ると、
「やはりリトルカントリーか」
靄の空を見て向井がつぶやいた。
「外国の悪霊は払っても綺麗にはならないから、
適当でいいわ。
頼んでも自国の霊を除去しに来てくれないのよ」
「なんで? 」
「こんな状態の国に神様も来たくないの」
「ちぇっ」
トリアの話に牧野が面白くなさそうに舌打ちした。
「こんなのは昔からだからいいんだけど、
ここにきて水源も止められて大騒ぎだったんだよ」
カランがため息をついた。
驚く向井達に、
「買われた土地は自然の多い地域だろ?
水源もそこから引いてたから、
水が使いたかったら金払えって事なんだよ。
元々水道局も外資に売ってるからね。
毎年水道料金が上がって、
ここに住めなくて捨て地に越した住民もいるし、
五区の黒地に移り住んだものもいるよ」
倉田が説明した。
「だから人が少ないの? 」
弥生も奥の土地を眺めた。
「それだけじゃないんだけどね。
この辺はポンプで地下水をくみ上げてるんだ。
温泉地とスキー場も一部外資に売ってるから、
あっちは日本語が通じないよ。看板も全て外国語。
アジアの言葉と英語かな」
「なんで外人に売るんだよ」
「税金が払えないからさ。
外人は金払いがいいからね。
それと昔の地上げ屋と同じで外国マフィアが、
土地を巻き上げる為に脅しにくるんだよ。
家族も危険だし、売った方が安全て事もある。
国も行政も警察も知らん顔だしね」
倉田が牧野を見た。
「で、行政機関のここは、
子供応援庁の阿川のお膝元。
姥捨て山推進して一気に票を獲得した大臣だからね。
真っ黒でしょう」
空を見て笑った。
「阿川の支持者も未だ根強くて、
ここは三分の二が一応日本なんだけど、
半数近くは阿川支持者で埋まってる。
阿川は宗教団体とつながりがあるから、
ここを合わせれば三分の二はリトルカントリーになるね。
で、こっちの薄曇りが今問題になってる捨て地支持者の土地」
「えっ? 」
倉田の話に向井達が驚いた。
「捨て地支持者と言ってもスパイが紛れ込んでるけどね。
黒地でも現政権批判で暴動が起こってるだろう。
その人間を捕まえるためのエサみたいなもんだよ」
「じゃあ捨て地を支持してたら捕まるじゃん」
牧野がムッとした顔で文句を言った。
「まぁ理屈はそうなんだけど、
一種の組合みたいなもんか」
倉田の言葉に向井と佐久間があきれ顔で笑った。
「という事は捨て地支持本部は議員か何かですか? 」
「よくわかったね。
阿川と同じ党で派閥の違う若手議員なんだよ。
福永って二十九歳の新人さん。
若者が自分達の代表としても応援してるんで、
下手に反対しにくい大人もいる」
倉田が向井を見た。
「捨て地に歩み寄り、捨て地民の犯罪も大きな心で迎い入れ、
共に日本を取り戻そうという壮大なテーマで、
支持者を集めてるんだよね」
「捨て地は被害者で犯罪者じゃないぞ」
「そうなんですけどね。
うまい選挙戦略ですね」
佐久間は牧野を見るとため息をついて笑った。
倉田、カラン、キャトルの三人が待っていた。
「あれ? 今日は静かだね」
アートンが言うと、
「ほら、大晦日だから、
うちのスタッフは先に中央に行ってるんだよ」
「そうよね。セーズが年越しそばの準備をしてるからね」
トリアも笑顔で倉田を見た。
「今年の年越し蕎麦はさ~
海老天だけじゃなくラフティにニシンもあんの。
ドセが用意したんだって~」
牧野が楽しそうに話した。
「だったらさっさと片付けて終わらそう」
カランはそんな牧野の姿に笑った。
怨霊塚のある北の都は元北海道と言われる場所。
大災害から小さくなったが、
ここは一区から四区に四等分されていた。
「随分と人が少なくね?
大晦日だからか? 」
牧野が周囲を見回しながら言った。
上を見ても怨霊塚の周辺は真っ黒な空だが、
隣は薄曇り。
奥は靄がかかった悪霊で広がっていた。
ここも外国と日本で住みわけされてるのか………
向井は空を見つめながら感じていた。
「この辺は三分の一が外資に買われて外国になってる。
それが向こう」
倉田が指さす方向を見ると、
「やはりリトルカントリーか」
靄の空を見て向井がつぶやいた。
「外国の悪霊は払っても綺麗にはならないから、
適当でいいわ。
頼んでも自国の霊を除去しに来てくれないのよ」
「なんで? 」
「こんな状態の国に神様も来たくないの」
「ちぇっ」
トリアの話に牧野が面白くなさそうに舌打ちした。
「こんなのは昔からだからいいんだけど、
ここにきて水源も止められて大騒ぎだったんだよ」
カランがため息をついた。
驚く向井達に、
「買われた土地は自然の多い地域だろ?
水源もそこから引いてたから、
水が使いたかったら金払えって事なんだよ。
元々水道局も外資に売ってるからね。
毎年水道料金が上がって、
ここに住めなくて捨て地に越した住民もいるし、
五区の黒地に移り住んだものもいるよ」
倉田が説明した。
「だから人が少ないの? 」
弥生も奥の土地を眺めた。
「それだけじゃないんだけどね。
この辺はポンプで地下水をくみ上げてるんだ。
温泉地とスキー場も一部外資に売ってるから、
あっちは日本語が通じないよ。看板も全て外国語。
アジアの言葉と英語かな」
「なんで外人に売るんだよ」
「税金が払えないからさ。
外人は金払いがいいからね。
それと昔の地上げ屋と同じで外国マフィアが、
土地を巻き上げる為に脅しにくるんだよ。
家族も危険だし、売った方が安全て事もある。
国も行政も警察も知らん顔だしね」
倉田が牧野を見た。
「で、行政機関のここは、
子供応援庁の阿川のお膝元。
姥捨て山推進して一気に票を獲得した大臣だからね。
真っ黒でしょう」
空を見て笑った。
「阿川の支持者も未だ根強くて、
ここは三分の二が一応日本なんだけど、
半数近くは阿川支持者で埋まってる。
阿川は宗教団体とつながりがあるから、
ここを合わせれば三分の二はリトルカントリーになるね。
で、こっちの薄曇りが今問題になってる捨て地支持者の土地」
「えっ? 」
倉田の話に向井達が驚いた。
「捨て地支持者と言ってもスパイが紛れ込んでるけどね。
黒地でも現政権批判で暴動が起こってるだろう。
その人間を捕まえるためのエサみたいなもんだよ」
「じゃあ捨て地を支持してたら捕まるじゃん」
牧野がムッとした顔で文句を言った。
「まぁ理屈はそうなんだけど、
一種の組合みたいなもんか」
倉田の言葉に向井と佐久間があきれ顔で笑った。
「という事は捨て地支持本部は議員か何かですか? 」
「よくわかったね。
阿川と同じ党で派閥の違う若手議員なんだよ。
福永って二十九歳の新人さん。
若者が自分達の代表としても応援してるんで、
下手に反対しにくい大人もいる」
倉田が向井を見た。
「捨て地に歩み寄り、捨て地民の犯罪も大きな心で迎い入れ、
共に日本を取り戻そうという壮大なテーマで、
支持者を集めてるんだよね」
「捨て地は被害者で犯罪者じゃないぞ」
「そうなんですけどね。
うまい選挙戦略ですね」
佐久間は牧野を見るとため息をついて笑った。
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