『アンダーワールド・続編』冥王VS人間~魑魅魍魎の戦が今始まる~

八雲翔

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続編 龍神

弥生に勝てない?

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「牧野君!! 」

弥生の叫ぶ声に、

霊玉を札に包み牧野が投げつけた。

そのまま飛び上がると悪霊に向けて、

剣を突き刺した。

呻く塊に弥生が霊銃を撃ち続ける。

アギギギギギ………………

冥界へ続く渦の扉が開き、

悪霊が吸い込まれていった。

二人は渦が消えるのを確認し、

ホッと息をつくと空中に浮かんだまま座り込んだ。

大きく陥没した場所には数名の人間が取り込まれていた。

「あの穴はまずいよな」

「悪霊の穴だから中に入った魂はもう無理。

このまま更に人が取り込まれたら………」

「でも俺達じゃ穴は塞げないぞ」

二人は空中から空洞をのぞきこんだ。

弥生は少し考え込むと、

「牧野君、まだ仙木持ってる? 」

「あるよ」

牧野がワンショルダーバッグから取り出した。

弥生がそれを受け取ると、

胸元に下がるポプリを土地に撒き、

その穴に仙木を放り込んだ。

すると土が動き出し穴が塞がっていった。

「凄ぇ~! えっ? どうして塞がったの? 」

牧野がきらきらした顔で弥生を見た。

「前にヴァン君が仙木で穴塞いだって言ってたから。

ポプリは悪霊を吸い込んで毒を除去してくれるでしょ。

だから試しにやってみた」

「へえ~」

「とりあえず穴が消えたからいいかな。

あとは向井さんに相談しよう」

周囲を見回すと、先程まで逃げまどっていたものも、

既にスマートゴーグルをつけて移動していた。

日常的に起こることに慣れているのか、

通信が使えないことの方が死ぬより恐ろしいらしい。

通信障害に叫びながら歩いている姿はゾンビだ。

「ほんと、恐ろしい光景だな。

今さっきまで死ぬって騒いでたのに、

あんな奴らを助けてる俺達って神様だよな」

そんな牧野の言葉に弥生が小さく笑った。

「なんだよ」

「牧野君は優しいなと思って。

憎まれ口聞いてたって結局助けてるもんね」

「………悪霊にやられるのを見てるのがヤなだけだよ」

「ふふふ」

弥生は笑うと唇を突き出す牧野の肩を叩いた。



休憩室に戻ると、

向井達が食事をしていた。

「お疲れ様」

声をかけた向井は疲れ切った二人に、

「あの悪霊の除去はハードだったでしょう」

と言った。

「知ってたんなら手伝えよ。

俺は二度目の死を迎えるとこだったぞ」

怒る牧野に笑うと、

「二人ともちょっとここに来てください」

と向井が呼んだ。

向井は立ちあがり言葉を吸い込ませた霊玉を、

二人の頭上に投げ残りの毒を浄化させた。

「どうですか? 体が楽になったでしょう」

二人は顔を見合わせると驚く表情をした。

「一応、ポプリで浄化してきたんですけど、

少し体が重いなって思ってました」

「ちゃんと祓えてましたよ。ただ、牧野君。

いつも言ってるでしょう。

ここに意識を集中させて、呼吸を整える」

向井は牧野の丹田に手を当て、体をそらせた。

「弥生ちゃんはきちんとバランスが取れてるのに比べ、

牧野君は力がばらけてます。

だから他の者より毒を受けてしまうんです」

注意される牧野をふふんと得意げに見て弥生が笑った。

「………」

不貞腐れる牧野に、

「二人もお腹空いたんじゃないの? 

注文して来たら? 」

トリアが笑いながら言った。

「そうだよ~」

そこまで言って、黒谷達が食べてるバーガーを見た。

「みんな二つ食べてんの? 」

「牡蠣フライとカツカレーの米粉バーガー食べてんのは、

俺と黒谷君だけだよ。

向井さんと新田君は牡蠣フライバーガーで、

トリアと安達君は黒豆アイス」

「えっ? 黒豆アイスなんてあんの? 」

牧野はキャトルの話にトリアのアイスを見た。

「おぉ~俺はどれも食べるぞ~」

そう言ってカウンターに走っていった。
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