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第四部
冥界食堂
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食堂に入ると、
今日は珍しく人数が多かった。
ランチという事もあるのだが、
配膳アニマルロボットと一緒に、
ドセとセーズが動き回っていた。
牧野はすでにランチとスイーツを並べて、
交互に食べている。
「凄い食べ合わせですね」
佐久間が笑いながら言った。
ここにきて派遣霊の優香が、
パティシエとして入ったので、
甘党の牧野と安達が一番喜んでいるのかもしれない。
暇があれば食堂で優香にリクエストしていた。
向井達が空いている席に座ると、
ドセが注文を取りに来た。
「今日は混んでますね」
「そうなんですよ。でもね、
お目当てはスイーツみたいで、
忙しいのは優香さんかな」
「そうなの? 」
佐久間が周囲を見回した。
「冥王も優香さんが来て喜んでるし、
僕たちはお菓子作りは得意じゃないから」
ドセはそう説明して笑った。
「で、今日は炒飯と餃子のセットか、
ペペロンチーノのパスタになります。
どちらにします? 」
「俺はご飯が食べたいから、
炒飯のセットにします」
向井が言うと、
「俺も」
「私も」
と佐久間達も同じものを注文した。
「このところ悪霊が大きくなってる気がするよね」
ドセが厨房に戻るのを見てエルフが言った。
「街の移り変わりが激しくなると、
気の流れが変わるから、
仕方がないのかもしれないね」
オクトが椅子の背にもたれかかった。
「向井さん」
食事を終えたディッセが近づいてきた。
「どうでした? 」
「悪霊ね………」
向井はタブレットを開くと、
霊の出没ポイントに印をつけた画面を見せた。
ディッセは隣のテーブルから椅子を持ってくると、
腰かけた。
「ふぅ~ん………この場所を調査してみるか。
じゃないと詳細は分からないな………」
口に指をあてて考え込むと、
画面をじっと見つめた。
「霊が増えている理由って、
もう分かってるの? 」
オクトが聞く。
「いや………ただね………
ちょっと気になることがあってさ」
「どっちにしても、
このまま悪霊の数が増え続けると、
この状態はきついよ。
原因が分かれば対処できるけど」
「そうですよね。
あの新しい悪霊玉の数が増えれば、
牧野君の負担も少なくなると思うから、
俺達もヘルプに入りやすくなりますけどね」
向井がそういったところで、
ランチが運ばれてきた。
セーズが並べている間、
ディッセはタブレットを見て考え込んでいたが、
「とりあえずこの報告書は、
冥王のデスクに転送しておいてくれる? 」
と向井を見て言った。
「分かりました」
その返事に、ディッセは食堂を出て行った。
「なんか………悪霊の動きを見てると…
嫌な流れなんだよね」
オクトはそういいながらランチを食べ始めた。
「二年前の災害が続いていた時も、
こんな感じの空気で、
暫くしておさまったんだけど………
あの時と似てるよな」
そんな話を聞きながら、向井もレンゲを持った。
今日は珍しく人数が多かった。
ランチという事もあるのだが、
配膳アニマルロボットと一緒に、
ドセとセーズが動き回っていた。
牧野はすでにランチとスイーツを並べて、
交互に食べている。
「凄い食べ合わせですね」
佐久間が笑いながら言った。
ここにきて派遣霊の優香が、
パティシエとして入ったので、
甘党の牧野と安達が一番喜んでいるのかもしれない。
暇があれば食堂で優香にリクエストしていた。
向井達が空いている席に座ると、
ドセが注文を取りに来た。
「今日は混んでますね」
「そうなんですよ。でもね、
お目当てはスイーツみたいで、
忙しいのは優香さんかな」
「そうなの? 」
佐久間が周囲を見回した。
「冥王も優香さんが来て喜んでるし、
僕たちはお菓子作りは得意じゃないから」
ドセはそう説明して笑った。
「で、今日は炒飯と餃子のセットか、
ペペロンチーノのパスタになります。
どちらにします? 」
「俺はご飯が食べたいから、
炒飯のセットにします」
向井が言うと、
「俺も」
「私も」
と佐久間達も同じものを注文した。
「このところ悪霊が大きくなってる気がするよね」
ドセが厨房に戻るのを見てエルフが言った。
「街の移り変わりが激しくなると、
気の流れが変わるから、
仕方がないのかもしれないね」
オクトが椅子の背にもたれかかった。
「向井さん」
食事を終えたディッセが近づいてきた。
「どうでした? 」
「悪霊ね………」
向井はタブレットを開くと、
霊の出没ポイントに印をつけた画面を見せた。
ディッセは隣のテーブルから椅子を持ってくると、
腰かけた。
「ふぅ~ん………この場所を調査してみるか。
じゃないと詳細は分からないな………」
口に指をあてて考え込むと、
画面をじっと見つめた。
「霊が増えている理由って、
もう分かってるの? 」
オクトが聞く。
「いや………ただね………
ちょっと気になることがあってさ」
「どっちにしても、
このまま悪霊の数が増え続けると、
この状態はきついよ。
原因が分かれば対処できるけど」
「そうですよね。
あの新しい悪霊玉の数が増えれば、
牧野君の負担も少なくなると思うから、
俺達もヘルプに入りやすくなりますけどね」
向井がそういったところで、
ランチが運ばれてきた。
セーズが並べている間、
ディッセはタブレットを見て考え込んでいたが、
「とりあえずこの報告書は、
冥王のデスクに転送しておいてくれる? 」
と向井を見て言った。
「分かりました」
その返事に、ディッセは食堂を出て行った。
「なんか………悪霊の動きを見てると…
嫌な流れなんだよね」
オクトはそういいながらランチを食べ始めた。
「二年前の災害が続いていた時も、
こんな感じの空気で、
暫くしておさまったんだけど………
あの時と似てるよな」
そんな話を聞きながら、向井もレンゲを持った。
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