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8、意外な決定
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***
目覚めたディノの目に入ってきたのは、天井だった。
「!」
身体を起こす。
衛兵のものらしい小さな寝台の上に寝かせられており、服も着替えさせられている。
部屋は見たこともない小さなところだ。
空いていた部屋を急遽用意したのだろうか。
(……痛っ……)
闘っている間は気にする余裕もなかったが、身体のあちこちに傷を負っていたようだ。
とはいえすでに手当てはされている。すぐに動けるだろう。
「お目覚めですか?」
「レクシィ……その服は?」
かたわらにいたレクシィは、ドレスから神官服に着替えていた。
髪を隠し、身体のラインもほとんど出ない、モノトーンで清廉な印象の神官服姿。
これもまた、衝撃をうけるほど似合ってしまう。
至急考えなければならないことがあるのに心が奪われてしまう、圧倒的なまでの美の暴力。
「応急措置ですけど、私が宮殿の敷地に結界を張りました。モンスターが外に出てしまわないように。ホールの亀裂にも同様にしてあります。
私のドレスや宝石、それから殿下の礼服や一式は従者と侍女に持たせています」
ディノはうなずいた。
彼女は冒険者のライセンスの他に、一級聖職者の資格も持っているのだ。
そしてレクシィの手や顔を見る。
少なくとも見える範囲では怪我はしていないようで安堵した。
「傷は痛みますか」
「問題ない。どれぐらい経った」
「一時間ほどです。
伝書鳩の返事が帰ってきました。騎士団も父もこちらに向かっているそうです。
息があった魔獣にはとどめを刺し、出席者ほか非戦闘員には毛布と軽食を配り、避難の準備を進めさせています。
また、怪我人は一か所に集めています。重傷者は消毒と止血をしていて、あとは魔法医師の治療待ちですね。
動ける衛兵は、交代で食事と休憩をとらせながら、敷地内を見回らせています。他にもモンスターが這い出しているところがあるかもしれませんから」
「……承知した。
よくやった。国王陛下に代わり礼を言う」
そういえばレクシィに羽交い締めにされたのだと思い出し、そのギュッとされた感触が身体によみがえる。
顔が熱くなるやら恥ずかしくてたまらなくなるやら、ディノの中で激しい感情が渋滞する。
「ここまでは私の独断で、殿下の婚約者としての立場で無理矢理皆さんに指示を出しましたけれど……両陛下とプエルタ殿下がお気を失われ、宰相閣下も王都にいらっしゃる今、本来この場の意思決定ができるのはディノ殿下だけなんですからね?
間違ってもダンジョンに飛び込んだりなんてしないでくださいね?」
「……悪かった、本当に」
普段より素直に、ディノは頭を下げた。
姉も婚約者も衛兵たちも、それぞれの役割を果たしていたあの場で、取り乱して自分の役割を忘れて半冠を追おうとしてしまった。
子どもじみていた。
王子としてあるまじき態度だった。
反省しなければならないのは確かだ。
「……だが」
「殿下?」
「あの半冠がないと……俺たち、結婚できないかもしれないんだ」
盗まれた半冠は代々の王妃の第二宝冠であり、女王の代では、王に最も近しい男子の妻が継承する定めである。
つまり、次期女王プエルタの弟の妻となるレクシィが、次の継承者だ。
それも結婚式の際、王家に入る証として受け継ぐことになっていた。
なくなった場合にどうするというルールはない。だが、ディノとレクシィの結婚に反対する者たちがこれを口実に主張を強めてくるかもしれない。
思わずすがるような声を出してしまったことを恥じてうつむくディノに、レクシィはふわりと優しく笑み、肩に手を置く。
「それでも、殿下のお命よりも大切な宝物など、この世にありません」
「しかし……」
「大丈夫です。
放っておきなどいたしません。
体勢が整ったところで奪還作戦を立てましょう」
「………………」
いまは何もできない。待つことしかできない。
そして騎士団が到着すれば、選び抜かれた精鋭による奪還作戦が立てられることだろう。
そのメンバーにレクシィは確実に入る。そしてディノは、きっと入らない。
その時ノックの音とともに外から
「失礼いたします。国王陛下がお目覚めになられました」
と衛兵が声をかけてきた。
────ディノとレクシィは急ぎ国王のもとに参じた。
「……無事でよかった、ディノ、それからレクシィ・タイラント嬢。
早々に気を失ってしまい、すまなかった。
地上に出たモンスターはすべて二人で殲滅してくれたとのこと。
かなり重傷者はいるものの、いまのところ奇跡的に死者は出ておらぬそうな。
よくやってくれた。心より礼を言う」
「陛下、過分なるお言葉、ありがたく存じます。
我々も戦いましたが、衛兵団の皆もできることをしてくれました。
何より、姉上の指揮で皆が逃げられたことが大きいかと」
「そうか。プエルタはまだ目を覚ましておらぬゆえ、起きたらしっかりと誉めておこう。
各所からの報告も受けておる。
あとはこの場は私が仕切ろう」
「……はっ」
「半冠のことは考えるゆえ、今は気にするな。
そなたもタイラント嬢も疲れたであろう。
騎士団の到着後、王都に向けて馬車を出そう」
「恐れながら、国王陛下」レクシィが口を挟んだ。
「僭越ながら具申させていただきます。
騎士団の皆さまが宮殿に到着なさいましたら、先にディノ殿下とわたくしとでダンジョンの中に入らせていただけないでしょうか?」
「!」
「なに? 二人でだと?」
「はい。
地下の様子は目下何もわかりませんが、どう処置するにしても時間も人員もかかります。
先に少人数で入り、半冠の奪還のみ済ませておくべきかと」
「……いや、しかし……そなたは慣れているであろうが、ディノは」
眉を寄せ、ためらう国王に、ディノは「お、お願いします!」と深く頭を下げた。
「俺も、いえ、私も半冠の奪還に加わらせてください! 是非!」
「ううむ……しかし……」
「私の手で、取り戻させてください! お願い申し上げます、陛下!」
ディノが何度も頭を下げても、国王はしばらく難色を示し続けた。
お互いに粘り続け、国王が根負けしてようやくうなずいた頃には、翼竜騎士団の到着の報せが彼らのところにやってきたのだった。
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目覚めたディノの目に入ってきたのは、天井だった。
「!」
身体を起こす。
衛兵のものらしい小さな寝台の上に寝かせられており、服も着替えさせられている。
部屋は見たこともない小さなところだ。
空いていた部屋を急遽用意したのだろうか。
(……痛っ……)
闘っている間は気にする余裕もなかったが、身体のあちこちに傷を負っていたようだ。
とはいえすでに手当てはされている。すぐに動けるだろう。
「お目覚めですか?」
「レクシィ……その服は?」
かたわらにいたレクシィは、ドレスから神官服に着替えていた。
髪を隠し、身体のラインもほとんど出ない、モノトーンで清廉な印象の神官服姿。
これもまた、衝撃をうけるほど似合ってしまう。
至急考えなければならないことがあるのに心が奪われてしまう、圧倒的なまでの美の暴力。
「応急措置ですけど、私が宮殿の敷地に結界を張りました。モンスターが外に出てしまわないように。ホールの亀裂にも同様にしてあります。
私のドレスや宝石、それから殿下の礼服や一式は従者と侍女に持たせています」
ディノはうなずいた。
彼女は冒険者のライセンスの他に、一級聖職者の資格も持っているのだ。
そしてレクシィの手や顔を見る。
少なくとも見える範囲では怪我はしていないようで安堵した。
「傷は痛みますか」
「問題ない。どれぐらい経った」
「一時間ほどです。
伝書鳩の返事が帰ってきました。騎士団も父もこちらに向かっているそうです。
息があった魔獣にはとどめを刺し、出席者ほか非戦闘員には毛布と軽食を配り、避難の準備を進めさせています。
また、怪我人は一か所に集めています。重傷者は消毒と止血をしていて、あとは魔法医師の治療待ちですね。
動ける衛兵は、交代で食事と休憩をとらせながら、敷地内を見回らせています。他にもモンスターが這い出しているところがあるかもしれませんから」
「……承知した。
よくやった。国王陛下に代わり礼を言う」
そういえばレクシィに羽交い締めにされたのだと思い出し、そのギュッとされた感触が身体によみがえる。
顔が熱くなるやら恥ずかしくてたまらなくなるやら、ディノの中で激しい感情が渋滞する。
「ここまでは私の独断で、殿下の婚約者としての立場で無理矢理皆さんに指示を出しましたけれど……両陛下とプエルタ殿下がお気を失われ、宰相閣下も王都にいらっしゃる今、本来この場の意思決定ができるのはディノ殿下だけなんですからね?
間違ってもダンジョンに飛び込んだりなんてしないでくださいね?」
「……悪かった、本当に」
普段より素直に、ディノは頭を下げた。
姉も婚約者も衛兵たちも、それぞれの役割を果たしていたあの場で、取り乱して自分の役割を忘れて半冠を追おうとしてしまった。
子どもじみていた。
王子としてあるまじき態度だった。
反省しなければならないのは確かだ。
「……だが」
「殿下?」
「あの半冠がないと……俺たち、結婚できないかもしれないんだ」
盗まれた半冠は代々の王妃の第二宝冠であり、女王の代では、王に最も近しい男子の妻が継承する定めである。
つまり、次期女王プエルタの弟の妻となるレクシィが、次の継承者だ。
それも結婚式の際、王家に入る証として受け継ぐことになっていた。
なくなった場合にどうするというルールはない。だが、ディノとレクシィの結婚に反対する者たちがこれを口実に主張を強めてくるかもしれない。
思わずすがるような声を出してしまったことを恥じてうつむくディノに、レクシィはふわりと優しく笑み、肩に手を置く。
「それでも、殿下のお命よりも大切な宝物など、この世にありません」
「しかし……」
「大丈夫です。
放っておきなどいたしません。
体勢が整ったところで奪還作戦を立てましょう」
「………………」
いまは何もできない。待つことしかできない。
そして騎士団が到着すれば、選び抜かれた精鋭による奪還作戦が立てられることだろう。
そのメンバーにレクシィは確実に入る。そしてディノは、きっと入らない。
その時ノックの音とともに外から
「失礼いたします。国王陛下がお目覚めになられました」
と衛兵が声をかけてきた。
────ディノとレクシィは急ぎ国王のもとに参じた。
「……無事でよかった、ディノ、それからレクシィ・タイラント嬢。
早々に気を失ってしまい、すまなかった。
地上に出たモンスターはすべて二人で殲滅してくれたとのこと。
かなり重傷者はいるものの、いまのところ奇跡的に死者は出ておらぬそうな。
よくやってくれた。心より礼を言う」
「陛下、過分なるお言葉、ありがたく存じます。
我々も戦いましたが、衛兵団の皆もできることをしてくれました。
何より、姉上の指揮で皆が逃げられたことが大きいかと」
「そうか。プエルタはまだ目を覚ましておらぬゆえ、起きたらしっかりと誉めておこう。
各所からの報告も受けておる。
あとはこの場は私が仕切ろう」
「……はっ」
「半冠のことは考えるゆえ、今は気にするな。
そなたもタイラント嬢も疲れたであろう。
騎士団の到着後、王都に向けて馬車を出そう」
「恐れながら、国王陛下」レクシィが口を挟んだ。
「僭越ながら具申させていただきます。
騎士団の皆さまが宮殿に到着なさいましたら、先にディノ殿下とわたくしとでダンジョンの中に入らせていただけないでしょうか?」
「!」
「なに? 二人でだと?」
「はい。
地下の様子は目下何もわかりませんが、どう処置するにしても時間も人員もかかります。
先に少人数で入り、半冠の奪還のみ済ませておくべきかと」
「……いや、しかし……そなたは慣れているであろうが、ディノは」
眉を寄せ、ためらう国王に、ディノは「お、お願いします!」と深く頭を下げた。
「俺も、いえ、私も半冠の奪還に加わらせてください! 是非!」
「ううむ……しかし……」
「私の手で、取り戻させてください! お願い申し上げます、陛下!」
ディノが何度も頭を下げても、国王はしばらく難色を示し続けた。
お互いに粘り続け、国王が根負けしてようやくうなずいた頃には、翼竜騎士団の到着の報せが彼らのところにやってきたのだった。
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