死を経験した侯爵夫人は夫と別れたい~あなた達二人の邪魔はしません~

クロユキ

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夫婦に慣れず…

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ブライアンは、店の外にアメリアがいたとは知らなかった。
「…いつからそこにいた…」
「つい先ほどですわ。何故わたくしに驚くのですか?」
「こ、声もかけずに黙って立つなら驚くだろう」
「お話し中でもありましたし、わたくしが貴方に声をかける理由もありませんわ」
「っ…」
冷たい態度にブライアンは戸惑った。
「お話しを聞くつもりではありませんでしたが、わたくしと貴方の夫婦仲は悪くないと言われていましたけれど…どういう意味であの方にお話ししたのですか?」
アメリアは、じっとブライアンの顔を見て何故嘘の話しをしたのかと目で問いかけていた。
「あ…それは…俺があの貴族に夫婦仲が悪かったと言えばまた君の噂が広まると思って出た言葉なんだ…」
「その話しは聞かなかった事にしますわ。嘘を言われましても嬉しくはありませんもの」
「っ…な、何故そんなに冷たい声で話しをするんだ?確かに俺は君に冷たい態度をして来た…怪我を負わせてしまった事は後悔している…君を突き放さなければと何度も悔やんだ…妻だった君が正しいのに俺は認めようとはしなかった…」
「…イザベラ様から何か言われましたの?」
「えっ!?イザベラ?」
ブライアンは、イザベラと言われ戸惑った。
イザベラがアメリアに話しがあると奥の部屋に行ったのを思い出した。店内では、女性客達がヒソヒソと話しをする声もあり店内にいるのが気まずく外でアメリアを待っていた時に貴族の親子がブライアンに声をかけた。
「…イザベラから何を言われたんだ…」
「わたくしが貴方に聞いていますわ」
「っ…君が引き離すのは妻だから当然だと言われた…キャサリンとは婚約者だったが婚約破棄をして別れた…別れた女と会うのは浮気だと言われた…結婚をしているのはキャサリンではなく君だと…それを俺は認める事が出来ずキャサリンと会っていた」
「……でも、良かったじゃないまた一緒になれたのだから」
「…君はそれでいいのか?」
「いいのも何も貴方がわたくしから遠ざけていたでしょう?キャサリン様と婚約出来たじゃない、子供も産まれる幸せじゃないの?」
「幸せ…」
「イザベラ様も貴方と別れる話しをしていたわ…」
「!あ…」
「お節介かもしれないけれど彼女と会うのはやめた方がいいわ…彼女も新しい彼氏が出来なくなるでしょう?これ以上キャサリン様を悲しませたくないなら」
「……」
「それから慰謝料なるべく早く全額お願いしますわ。わたくしも式の準備で忙しいの」
「!?…結婚…するのか?…本当に…」
ブライアンは驚いた顔をアメリアに見せていた。





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