私の事は忘れてどうかあなたが好きになった人と幸せになってください

クロユキ

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彼を信じているから

幼馴染みの彼女は婚約も結婚もせずに両親と一緒に住んでいる男爵家のお嬢様…旦那様とは幼い頃住んでいた場所が隣どうしで一緒に遊んでいたと聞いた。
彼女の家族が、引っ越しをしてから十年またこの街へ越して私と結婚をする前に二人は会っていた。
「……旦那様、これを……」
「これは?」
私は、昨日旦那様に渡すはずだった自分で刺繍をしたハンカチを渡した。
「…昨日、渡せなかったので私からの贈り物です……」
「あ……ごめん…昨日、俺が自分から言ったのに……」
「……また、次があります…」
「セルビア…」
旦那様は申し訳ない顔で私の手を握り締めていた。
本当は、幼馴染みの彼女の所へは行って欲しくはなかった…でも旦那様は、彼女に会いに行っても彼女の両親がいるから疚しい事など何もしていないと自分を信じて欲しいと話しをしてくれる旦那様を私は信じる事にした。
「次の休みに一緒に出掛けないか?昨日の代わりをしたい」
「良いのですか?」
「ああ、何処へ行きたいか考えてくれ」
「ありがとうございます。旦那様…」
私は、昨日の事を許してあげた……その前も彼女の事で許してあげたのは…何回あっただろうか…旦那様の約束は信じていない事が多かった。
それでも私は、旦那様の言葉を信じていた。
「えっ!?また?」
私は、友達のジェニーの屋敷でお茶を飲んでいた。
「…うん…彼女が熱を出したから旦那様の誕生日を祝う事が出来なかったの……」
「熱なんて直ぐに下がったんでしょう?泊まる必要ないじゃない」
「…夜道の馬車は危ないからと彼女の両親が泊まるようにと話しをしたみたいなの……」
「それよりもあなた達結婚したばかりなのよ、アランさんもその幼馴染みを優先するのはおかしいんじゃないの?もっと怒らないと駄目だよセルビア……」
ジェニーは、私の事を心配していた。
「……うん、分かっているけれど…正直になんでも話しをしてくれるから……彼を信じたいと思ったの…」
「セルビア…分かったわ。困った事はなんでも私に話しをして私もお兄様に相談するから」
「ありがとう…」
私は心配をしてくれるジェニーがいてくれて良かったと思った。



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