私の事は忘れてどうかあなたが好きになった人と幸せになってください

クロユキ

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それぞれの夜

馬車に乗って私は庭園を見ていた。
暗くて分からないけれど数回旦那様と歩いたのを思い出し暗い庭園を通り過ぎるのを見ていた……花の手入れをする事も旦那様の誕生日だからとテーブルに料理を並べてプレゼントを持って待っていたあの日…旦那様は私の元へは来なかった……
ポタポタと色んな事を思い出し涙目になりながら私はこの短い半年間住んでいた屋敷を出て行った。
セルビアが屋敷を出た事を知らないアランはまだ公園のベンチでキャサリンと一緒にいた。
「そろそろ帰らないと…」
「えっ、まだ良いじゃないセルビアさんには遅くなると話しているんでしょう?」
「そうだけど…余り遅くなると執事も言って来るんだ…」
「もうっ、使用人に戸惑ってどうするの?主人なんだから堂々としていたら良いじゃない」
「そうだけどさ…」
キャサリンはアランを自分の方へ向かせキスをした。
「なんの為にセルビアさんに宝石を買ったのよ、プレゼントをあげたら遅く帰って来た事なんて忘れるから…ねえ…近くに宿があるの今夜泊まって帰りましょうよ」
寄り添うキャサリンにアランは苦笑いを見せていた。
「こんなに積極的だったかな?」
「ふふっ、今頃気付いたの?」
「はぁ、おじさん達には遅くなると言っているのか?」
「誕生日を祝ってくれるから遅くなると話しているわ」
「仕方ないな…」
「ふふっ、仕方ないわね」
アランとキャサリンは宿に泊まり日付が変わって帰る事にした。
屋敷を出た私はジェニーの屋敷に着いた…馬車から降りた私を見てジェニーは走って私を抱き締めた。
「セルビア」
「ジェニー!?」
ジェニーは私に何も言わず抱き締めてグスッと泣いているのが分かった。
「ジェニー…ごめんね…私…旦那様とは……」
「……グスッ…酷いよ……あんまりよ……」
「ジェニー……ありがとう……」
私もジェニーを抱き締めまた涙が流れていた…私とジェニーの姿を離れでジョエルさんが見ているのが分かった。



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