私の事は忘れてどうかあなたが好きになった人と幸せになってください

クロユキ

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手紙と荷物

アランは、ジョエルから受けた痛みが残ったまま屋敷へ帰っていた。
「旦那様!?」
執事が真っ青な顔でフラフラと歩いて帰ってきたアランを見て驚いて声を出していた。
「…大きな声を出すな……お腹に響く…」
「あ、申し訳御座いません…医師をお呼び致しましょうか?」
「……頼む…」
息を吐くアランは階段の手摺に手を握り締め一段ずつ階段を上がっていた。
それを見ていたメイド達はヒソヒソと話しをしていた。
「どうしたのかしら…顔色が真っ青で…」
「今日試合とか言っていたじゃないの?それで怪我をして帰って来たのよ」
「罰でも当たったのよ、私達に仕事を増やして行くからよ」
朝アランが剣を探して部屋を荒らして行った事を掃除を任されたメイドが不満の声を出していた。
「剣は見つかったのかしら?」
「さあ?」
アランは、なんとか階段を上がり終わるとセルビアの部屋を開けた。
「……は?なんだ?この荷物は……」
部屋の中を見たアランは、床に手提げの手荷物が二つ置いてあるのを見つけそしてソファーのテーブルの上に封筒が置かれていた。
「……手紙はこれの事か?」
封を開けたアランは一枚の紙を取り出した。

『私の事は忘れてどうか貴方が好きになった人と幸せになってください』

「……は?……どういう事なんだ?」
アランは短い手紙を読み意味が分からずにいた。
コンコン!
「旦那様、奥様のお部屋でしたか…医師様が来られました」
「この荷物はなんだ?」
「荷物で御座いますか?奥様はお泊まりでお持ちになりましたが…」
「……この手紙の意味は分かるか?」
「手紙で御座いますか?」
アランはセルビアの手紙を執事に見せた。
「……」
「何か分かったか?」
「……このお手紙は…奥様が…いつからで御座いますか?」
「今日、ジョエルからセルビアが俺に手紙を読んだのかを聞いていたんだ…」
「ジョエル様から…では、奥様はジェニー様の屋敷へ行きました日に……この手紙を……」
執事は荷物と手紙を見て屋敷を出たセルビアを思い出していた。
「……残りの荷物は…何もかも終わった時にまた来ると……」
「は?何もかも終わった時?なんの事だ?」
「……奥様は……この屋敷から出て行かれたのです…旦那様と別れる為に……」
「な!?」
アランは執事からセルビアが屋敷を出て行ったと聞きそれが自分と別れる為に……





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