死に戻った私は二度と後悔したくはありません

クロユキ

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いつも君の側にいる

「え!?旦那様が……」
「……書類の整理をしていました途中でお倒れに……今は、お部屋の方で医師の診察を…」
私はメイドと一緒に買い物をしての帰りで執事からグレッドが倒れたと聞いて血の気が引くのを感じた。
急いで旦那様の部屋に向かった。
部屋の中に入った私は医師の診察を受けてベッドの上で眠る旦那様を震えながら側に行った。
「……旦那様…」
「…お倒れになってから目を開けてはいません……」
「医師様、夫は……」
医師は首を横に振り私に話しをした。
「……目を覚まされない事にはなんとも…」
「……」
私は、震えながら夫の手を握り締めた。
「……私です…旦那様、今買い物から帰りました…私に行って来ると良いと笑顔で言ってくれたじゃないですか…目を開けて下さい…そして私に「お帰り」と言って下さい…旦那様…」
私はベッドの上で眠る旦那様の前で泣き続けた。
息子と娘が夫が倒れたと聞き屋敷へ来てくれた。
「母さん、父さんなら大丈夫だ。騎士をして体は鍛えて来たんだ…病なんてあっという間に消える」
「……そうね…あの人は若い頃は盗難者を押さえ付ける程力が強かったわ……」
「そうよ、最近まで騎士の仕事をしていたのその疲れが今に来て休んでいるだけだから」
娘は、自分に言い聞かせるように私に話しをしていた…目頭を赤くして……
私は、旦那様の看病をした…
「奥様、お休みになって下さい…」
「大丈夫よ、体は休ませているから……」
メイドが私の体を気にしているのは分かっていた…私も六十歳は過ぎていたから……
夫が倒れてから二週間は過ぎていた…夫はまだ一度も目を開けていなかった。
「旦那様、お顔を拭きますね…」
私はいつものように夫の顔を拭いていた。
「……ラ」
「え!?だ、旦那様!?」
夫の目が薄く開くのを見て私は涙を流した。
「旦那様!分かりますか?私です」
「……ああ、良かった…君が無事で……」
「えっ?旦那様?」
夫のグレッドは私に笑顔を見せていた。
「…俺が駆け付けた時には…ロベルトが涙を流していた…」
「!」
「君は…自らロベルトの剣で腹部を刺していた…抱き抱えた君はまだ温かくて…俺は君に口付けをした…俺が君の元へ行けたのは手に嵌めていたお守りの糸が切れたんだ……」
「え!?お守りの糸が?」
私は、夫から初めて聞いた…私の元へ来てくれたのは手首に嵌めていたお守りが切れ私に何かあったと思い夫が来てくれた。
「……旦那様……」
「…俺は…いつも君の側にいる……」
「……旦那様……」
私は泣き続けた…私を選んでくれた夫に笑顔を向けて夫は静かに目を閉じた。




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