あなたが私を捨てたのです

クロユキ

文字の大きさ
48 / 109

楽しい時間が始まる⑥

しおりを挟む
「フローレン様、こちらに貴女がカイン様と浮気をしていました事を認めましたとお名前をお書き下さい」
「あ…カイン様…」
「……」
また黙りかしら?彼女が困っているのよ声を掛けたらどうなの昨日は、私が見ている前で笑みを見せていたでしょう
「フローレン、名前を書きなさい」
「……はい…」
マリユスさんが座っていた椅子に彼女と代わり私の隣に座る彼女は、ビクビクと震える手がペンを握り書類に名前を書いた。
そんなに怖がらなくても私は何もしないのに…多分だけど…
「確かに確認を致しました。お名前は、フローレン・ルーヴル男爵家でお間違いありませんか?」
「はい…」
「失礼ですが年齢をお伺いしたいのですが」
「二十五歳です」
「は!?二十五?」
突然元夫が驚いた声を出し思わず振り向いてしまった。
「女性の年齢を聞いて声を出すなんて失礼よ」
「いや…俺と同じ年か年下と思っていたから……」
「…カイン様は、私と同じ年ではないのですか?」
「……俺は、二十歳…」
「えっ!?二十歳ですか!?落ち着いていたので私と同じ年と思っていました……」
私は、彼女が元夫が二十歳だと聞いて驚いていたけれど頬を染めて笑みが見えたから年下は嫌いでない事が分かった。
私は元夫と同じ二十歳だけれど縁が無かった…元夫と彼女はお互い好き同士だから年齢なんて関係ないわね……
「……嘘だろう……」
ボソッと元夫が何かを言った気がしたけれど私は気にせず彼女の父親が書類に名前を書くのを見ていた。
「これで手続きは終わりました。慰謝料は、直接リナリ様へお渡し下さい」
「あの、カイン様のお屋敷へ行けば宜しいのでしょうか?」
「わたくしは、ブローニュ家を出ていますのでわたくしの実家ルフェーブル家へお願いします」
彼女の両親が茫然とした顔で私を見ていた。
「あ…あの……ルフェーブル家とお聞きしましたが…」
「ご存知では有りませんでしたか?カイン様からお聞きしては」
「い、いえ…奥様のお話しは余り……」
私の事を言えるわけないわ彼女が嫌がるでしょう?
「ではわたくしの方からご紹介致します。リナリ・ルフェーブル様は、侯爵家の長女でご兄妹のお兄様がカイン様と同じ騎士の副団長レリック様、そしてルフェーブル侯爵様は城内に務めています近衛騎士で御座います」
「……」
「……」
「……」
「あの…お話しを進めても宜しいでしょうか?」
「えっ!?あ、は、はい…」
彼女の両親が目を見開いたままで私の方を見て彼女も隣で椅子に座って戸惑っているのが分かった…そんなに驚く事ないと思うけれど私の家族の紹介……
「リナリ様も騎士だとカイン様からは?」
「はい…聞いています……」
「リナリ様が王女様の騎士でしたお話しはお聞きしましたか?」
「お!?お…王女様の…騎士?」
「まぁ…」
「リナリ様は、騎士の家系で生まれましてご結婚をされます前は、王女様の護衛騎士「白百合の騎士」のお一人なのです」
「……」
慰謝料を届ける話しがマリユスさんの興奮した話しで私の紹介の話しに変わっていた。





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】亡くなった人を愛する貴方を、愛し続ける事はできませんでした

凛蓮月@騎士の夫〜発売中です
恋愛
【おかげさまで完全完結致しました。閲覧頂きありがとうございます】 いつか見た、貴方と婚約者の仲睦まじい姿。 婚約者を失い悲しみにくれている貴方と新たに婚約をした私。 貴方は私を愛する事は無いと言ったけれど、私は貴方をお慕いしておりました。 例え貴方が今でも、亡くなった婚約者の女性を愛していても。 私は貴方が生きてさえいれば それで良いと思っていたのです──。 【早速のホトラン入りありがとうございます!】 ※作者の脳内異世界のお話です。 ※小説家になろうにも同時掲載しています。 ※諸事情により感想欄は閉じています。詳しくは近況ボードをご覧下さい。(追記12/31〜1/2迄受付る事に致しました)

私たちの離婚幸福論

桔梗
恋愛
ヴェルディア帝国の皇后として、順風満帆な人生を歩んでいたルシェル。 しかし、彼女の平穏な日々は、ノアの突然の記憶喪失によって崩れ去る。 彼はルシェルとの記憶だけを失い、代わりに”愛する女性”としてイザベルを迎え入れたのだった。 信じていた愛が消え、冷たく突き放されるルシェル。 だがそこに、隣国アンダルシア王国の皇太子ゼノンが現れ、驚くべき提案を持ちかける。 それは救済か、あるいは—— 真実を覆う闇の中、ルシェルの新たな運命が幕を開ける。

王妃様は死にました~今さら後悔しても遅いです~

由良
恋愛
クリスティーナは四歳の頃、王子だったラファエルと婚約を結んだ。 両親が事故に遭い亡くなったあとも、国王が大病を患い隠居したときも、ラファエルはクリスティーナだけが自分の妻になるのだと言って、彼女を守ってきた。 そんなラファエルをクリスティーナは愛し、生涯を共にすると誓った。 王妃となったあとも、ただラファエルのためだけに生きていた。 ――彼が愛する女性を連れてくるまでは。

ある辺境伯の後悔

だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。 父親似だが目元が妻によく似た長女と 目元は自分譲りだが母親似の長男。 愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。 愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。

お飾り王妃の死後~王の後悔~

ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。 王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。 ウィルベルト王国では周知の事実だった。 しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。 最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。 小説家になろう様にも投稿しています。

彼女にも愛する人がいた

まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。 「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」 そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。 餓死だと? この王宮で?  彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。 俺の背中を嫌な汗が流れた。 では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…? そんな馬鹿な…。信じられなかった。 だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。 「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。 彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。 俺はその報告に愕然とした。

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

処理中です...