8 / 201
振り向いてくれるのを願い⑤
しおりを挟む
旦那様の代わりに仕事を終えた私は部屋に戻るため廊下を歩いていた。
「旦那様にも困ったものだわ…」
廊下でメイド長と執事が話しをしている姿を見た私は、またエミリーが関わっているのだと思った…メイド長と執事が困る話しはいつもエミリーが関係していた。
「…どうしたの?珍しく二人で話しているから…」
「あ、奥様」
「…奥様、また旦那様が奥様に仕事を…」
「気にしないで、いつもの事だから…」
屋敷のみんなは旦那様とエミリーの仲を知っている…仕事を途中で終わらせその後の仕事を私に任せ、旦那様はエミリーと一緒にいる日が多くなった…
みんな私を心配して「屋敷を出ていくなんて言わないでください」と言ったメイドもいたから、だから屋敷を出て行く事ができなかった…
「…旦那様が困ったと話しをしていたけれど、何かあったの?」
「…それが…庭園にエミリー様の温室をお造りになる話しをしていましたので…」
「エミリーの温室?」
「はい、それで温室を造る為に周りに植えています庭園の花を無くされると言われまして…庭園の花のほとんどはお亡くなりになりました旦那様のお母様が大事に育てました花があるのです…その花を処分するようにと…以前は枯れては駄目だと大事になさっていました庭園の花をまさか処分するともうされるとは…」
「……」
私はパルリス家に嫁いでから庭園には決められた範囲があった。奥の庭園には、亡きお義母様が大事にしている花があるからと私に見せる事はなかった…
旦那様とエミリーが一緒に歩く姿を見て声をかけた。
「…旦那様、エミリーとご一緒でしたの?」
「あ、よ、用があって…仕事を君に任せてすまなかった…」
「……」
エミリーと一緒にいるのを私が聞くといつも目を逸らす旦那様を知っている。
「お姉様聞いて、近い内に私の温室が出来るの。アレックお兄様が私が自分用のお花が欲しいと話しをしたら、温室を造ってくれるって言ってくれたの、もう、待ち遠しくて、温室ができたらお姉様を招待してあげる」
「……」
エミリーはパルリス家の妻でもないのに…何故温室を旦那様は造ってあげると言ったの…どれほどエミリーにお金をかけて…それに、もし温室の話しがパルリス家の親族の人達の耳に入れば責められるのは旦那様なのに…考えてなかったの…
「お、おい、エミリー…まだ決まったわけではないんだ…それを妻に話しては…」
「…私が知りましたら都合が悪いのですか?」
「そ…そういうわけでは…」
「旦那様が、お決めになった事を私が口出しする事はできませんので…」
「き、君がそう言うなら…」
「ただ、今あります庭園は旦那様のお母様が大事に育てた花があると聞きましたが…」
「!!」
「私は、まだ一度もお義母様の庭園を見たこともありません…エミリーのために温室をお造りになるのでしたら私は口出しする権利はありませんから…旦那様のお好きなようにしてください」
「……っ」
私は、悩む旦那様を見たあとエミリーと口論する話し声が聞こえた…泣きながらエミリーが温室が駄目になったと泣いて話していた。
「奥様、有り難う御座います。大奥様の庭園を残す事ができました…これも奥様が旦那様にお話しをしましたおかげです」
執事とメイド長からお礼を言われた私は、初めて旦那様が私の言い分を聞いてくれたのが嬉しかった。
「旦那様にも困ったものだわ…」
廊下でメイド長と執事が話しをしている姿を見た私は、またエミリーが関わっているのだと思った…メイド長と執事が困る話しはいつもエミリーが関係していた。
「…どうしたの?珍しく二人で話しているから…」
「あ、奥様」
「…奥様、また旦那様が奥様に仕事を…」
「気にしないで、いつもの事だから…」
屋敷のみんなは旦那様とエミリーの仲を知っている…仕事を途中で終わらせその後の仕事を私に任せ、旦那様はエミリーと一緒にいる日が多くなった…
みんな私を心配して「屋敷を出ていくなんて言わないでください」と言ったメイドもいたから、だから屋敷を出て行く事ができなかった…
「…旦那様が困ったと話しをしていたけれど、何かあったの?」
「…それが…庭園にエミリー様の温室をお造りになる話しをしていましたので…」
「エミリーの温室?」
「はい、それで温室を造る為に周りに植えています庭園の花を無くされると言われまして…庭園の花のほとんどはお亡くなりになりました旦那様のお母様が大事に育てました花があるのです…その花を処分するようにと…以前は枯れては駄目だと大事になさっていました庭園の花をまさか処分するともうされるとは…」
「……」
私はパルリス家に嫁いでから庭園には決められた範囲があった。奥の庭園には、亡きお義母様が大事にしている花があるからと私に見せる事はなかった…
旦那様とエミリーが一緒に歩く姿を見て声をかけた。
「…旦那様、エミリーとご一緒でしたの?」
「あ、よ、用があって…仕事を君に任せてすまなかった…」
「……」
エミリーと一緒にいるのを私が聞くといつも目を逸らす旦那様を知っている。
「お姉様聞いて、近い内に私の温室が出来るの。アレックお兄様が私が自分用のお花が欲しいと話しをしたら、温室を造ってくれるって言ってくれたの、もう、待ち遠しくて、温室ができたらお姉様を招待してあげる」
「……」
エミリーはパルリス家の妻でもないのに…何故温室を旦那様は造ってあげると言ったの…どれほどエミリーにお金をかけて…それに、もし温室の話しがパルリス家の親族の人達の耳に入れば責められるのは旦那様なのに…考えてなかったの…
「お、おい、エミリー…まだ決まったわけではないんだ…それを妻に話しては…」
「…私が知りましたら都合が悪いのですか?」
「そ…そういうわけでは…」
「旦那様が、お決めになった事を私が口出しする事はできませんので…」
「き、君がそう言うなら…」
「ただ、今あります庭園は旦那様のお母様が大事に育てた花があると聞きましたが…」
「!!」
「私は、まだ一度もお義母様の庭園を見たこともありません…エミリーのために温室をお造りになるのでしたら私は口出しする権利はありませんから…旦那様のお好きなようにしてください」
「……っ」
私は、悩む旦那様を見たあとエミリーと口論する話し声が聞こえた…泣きながらエミリーが温室が駄目になったと泣いて話していた。
「奥様、有り難う御座います。大奥様の庭園を残す事ができました…これも奥様が旦那様にお話しをしましたおかげです」
執事とメイド長からお礼を言われた私は、初めて旦那様が私の言い分を聞いてくれたのが嬉しかった。
317
あなたにおすすめの小説
彼女にも愛する人がいた
まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。
「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」
そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。
餓死だと? この王宮で?
彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。
俺の背中を嫌な汗が流れた。
では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…?
そんな馬鹿な…。信じられなかった。
だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。
「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。
彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。
俺はその報告に愕然とした。
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
三年の想いは小瓶の中に
月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。
※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。
行ってらっしゃい旦那様、たくさんの幸せをもらった私は今度はあなたの幸せを願います
木蓮
恋愛
サティアは夫ルースと家族として穏やかに愛を育んでいたが彼は事故にあい行方不明になる。半年後帰って来たルースはすべての記憶を失っていた。
サティアは新しい記憶を得て変わったルースに愛する家族がいることを知り、愛しい夫との大切な思い出を抱えて彼を送り出す。
記憶を失くしたことで生きる道が変わった夫婦の別れと旅立ちのお話。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
【完結】亡くなった人を愛する貴方を、愛し続ける事はできませんでした
凛蓮月@騎士の夫〜発売中です
恋愛
【おかげさまで完全完結致しました。閲覧頂きありがとうございます】
いつか見た、貴方と婚約者の仲睦まじい姿。
婚約者を失い悲しみにくれている貴方と新たに婚約をした私。
貴方は私を愛する事は無いと言ったけれど、私は貴方をお慕いしておりました。
例え貴方が今でも、亡くなった婚約者の女性を愛していても。
私は貴方が生きてさえいれば
それで良いと思っていたのです──。
【早速のホトラン入りありがとうございます!】
※作者の脳内異世界のお話です。
※小説家になろうにも同時掲載しています。
※諸事情により感想欄は閉じています。詳しくは近況ボードをご覧下さい。(追記12/31〜1/2迄受付る事に致しました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる