私が死んで後悔した人達へ~捨てられた侯爵夫人の一年間…振り向いてくれるのを待ち続けた~

クロユキ

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崩れていく心②

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バタバタと走り出したメイドはメイド長に知らせていた。
「メイド長、奥様が…奥様が…」
メイド長は、ソフィアが倒れたと聞き医師を呼ぶようにと執事に頼むとメイドを連れてソフィアの部屋に向かった。
「奥様!奥様!!」
眠ったように目を覚まさないソフィアを見てメイド長はアレックの部屋へと向かった。
「旦那様、わたくしで御座います…お休みの所申し訳御座いません…旦那様急用で御座います」
アレックに声をかけたが返事がなかった。
「旦那様…奥様がお倒れになりました!」
「はあっ?」
「!」
アレックの声が聞こえたが、不機嫌な返事を聞いたメイド長は暫く待ってもアレックが部屋から出てこないと思いメイド長は離れようとした。
カチャ!
「だ、旦那様!」
メイド長は安堵の顔を見せアレックの姿を見た時驚いていた。
目の前のアレックは、顔から流れ落ちる汗と慌てたように着たガウンからは肌が見え、首筋から胸元には赤い痕が幾つも見えその姿を見たメイド長は茫然としていた。
「…妻がどうした?」
ハッと我に返ったメイド長はソフィアを知らせた。
「奥様がお倒れになったのです!旦那様、奥様のお部屋に来てください」
「医師は呼んだのか?」
「はい、もうすぐお着きになると思います」
「医師が来るなら大丈夫だろう。俺は明日から仕入れ先に行くんだ後の事は任せる」
「は?…あ、あの、旦那様…」
「俺は眠いんだ。医師に任せたらいい」
部屋の扉を閉めたアレックにメイド長は震えていた…部屋の中から話し声が聞こえメイド長はアレックの部屋を離れた…
「…旦那様…貴方は…奥様の事など……」
メイド長はソフィアの部屋に入らず真っ直ぐエミリーの部屋に行きノックもなしで扉を開けた。
「……」
メイド長が目にしたのは、床に脱ぎ捨てたドレスに靴…ベッドの上には広げた服の数々に何種類もの靴が床に広げ、メイド達が毎日エミリーの部屋の掃除が大変だと話を聞いていた。
エミリーの部屋を見てメイド長は気分が悪くなりそうだった…
「…辞めて行ったメイド達はこんなことで…濡れ衣を…」
エミリーがアレックの部屋に行っている事は知っていた…アレックの両親が健在の時からいるメイド長は、アレックが生まれた時から息子のように支えて来た…
「…エミリー様が屋敷へ来てから旦那様は変わってしまった…」
メイド長はソフィアの部屋に入りまだ目を覚まさないソフィアを見ていた。
「…奥様は、目を覚ましたの?」
「いえ、まだです…メイド長奥様は大丈夫ですよね」
心配をするメイドを見て笑みを見せていた。
「大丈夫よ…もうすぐ医師様が来ると思うから準備をお願い」
「わかりました」
部屋の中ではメイド長が残り、メイド長はソフィアの手を握りしめていた…
「…奥様…申し訳御座いません…奥様……」
涙を流すメイド長はソフィアに謝る事しかなかった…








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