私が死んで後悔した人達へ~捨てられた侯爵夫人の一年間…振り向いてくれるのを待ち続けた~

クロユキ

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エミリーの縁談②

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「…あの…エミリーに縁談の話しがあると聞いたのですが…」
父親は気まずいながらもアレックの叔母からエミリーの縁談を聞いていた。
「はい、エミリーさんを披露宴でお会いした事があるようなのです。それで、エミリーさんと一緒にいましたアレックを見まして私に話しが来たのです」
「披露宴で?…名前はわかりますか?」
「エルべ・ガルシア侯爵です。隣国の商人で結婚しています」
「は?…あ、あの…結婚していますとは……」
父親は聞き違いではと叔母に確認をした。
「年は四十歳過ぎていると思います。正妻の奥様に後妻が五人お子様が三人と聞いています。エミリーさんを披露宴でお会いして妻にとお話しがありました」
笑顔を見せて話しをする叔母に父親は茫然としていた。
「ま、待ってください!では、娘は…エミリーはその妻子の他にもいる複数の女性達の一人として隣国へ嫁げと言うのですか!?それは…余りにも酷ではありませんか」
父親は険しい顔を叔母に向け声を上げた。
「貴族内では、エミリーさんの噂が流れているのをご存じかと思います。これからのご結婚も考えていると思いますが、貴族の噂はすぐには消えません…パルリス家もアレックの噂が流れています…親族の中でも仕事に影響が出ています…今日の会議に数名出席していません」
「……」
「ガルシア侯爵は、温厚な方でご家族を大切に思われています。エミリーさんとは年は離れていますが、良い縁談だと思います」
笑みを見せる叔母に父親は、首を振り席を立った。
「申し訳ないがこの話しは無かった事に…我が儘な娘でも私達家族は大切な娘です。年が離れ妻や子供がいる男の元へなど嫁がせる訳にはいかない…今は無理でも数年後に娘にも縁談の話しがあると思います」
父親は叔母にエミリーの縁談は無かった事にして欲しいと断った。
「そうですか…残念ですがエミリーさんの縁談は無かった事にします…もし、縁談のお話しを伯爵様がお引き受けになるのでしたら、エミリー様がお支払をします金額を全て私が負担するつもりでしたが…」
「!」
「アレックがエミリーさんに贈りました物はパルリス家から支払いをしています」
「しかし、それは侯爵が…」
「アレックにも非がありますが、私達もエミリーさんの贈り物は一つか二つほどだと思っていましたが、数えきれない程買われましたので伯爵様にもお支払いをお願いするしか御座いません」
「……っ」
「絨毯にカーテン、庭園の花に旅行等他にもありますが全てエミリーさんがアレックに支払いをお願いした物ばかりです…肖像画の金額を加えましたらエミリーさんの支払いは高額になります」
「ま、待ってください…肖像画は関係無いのでは…」
「エミリーさんは、画家に数枚ご自身の絵を描かせています。画家に支払う金額は安くありません」
「……っ」
父親は、立ち上がった体を椅子に座り両手で頭を支え真っ青な顔で俯く姿をじっと叔母は見ていた。






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