スライムの俺ですが魔王達から愛されています

魔王の笑み

黒く着飾った部屋に一人の男が目を覚ました
先ほどまで触っていた懐かしい匂いと声に魔王は小さく笑みを浮かべいっもと変わらないレイに早くこの手で抱き締めてやりたいと思っていた。そして、ある男を気にしていた…

「しかしまさかアロン王子がレイに気があるとは思わなかったな……あの王子もまだ気付いてはいないようだが面倒だ…」

魔王が起きたことに気付いたライガが傍に寄ってきた

『お目覚めに成りましたか魔王様、どちらか行かれて居たのですか？』
ライガは魔王は体は眠っているが意識が別の所へ行っている事に気付いていた。

「ああ、レイに会いに行っていた」
『！？魔王様レイ様が今何処に居るのか分かるのですか！』
「居場所は分かったがレイは国を出て別の国で住んでいる」
『何故レイ様は国を出られたのですか？……私達とは一緒に居たくなかったのですか…』

ライガはレイが国を出て居ると聞き寂しさを隠せないでいた

「いや、レイは連れていかれただけだ、お前達が嫌になった訳ではないレイにお前が探していると聞き泣いていたほどだからな」
『……レイ様が泣いて…』

ウォーーーーーン！！ライガは鳴き喜んでいた。城内では突然のライガの声に驚き魔王の部屋を見ると魔物達は何があったと話し出していた……
落ち着いたライガは魔王に聞いていた

『魔王様レイ様が連れて行かれたとは、レイ様の身に何かあったのですか？』
「いや…レイの傍に居る者がレイを気に入ったようで連れて行ってしまった……今俺の傍から離れない王女の婚約者がレイを連れ出した」
『！？フォスティーヌ様の婚約者がレイ様を…』
「レイには近い内に迎えに行くとは伝えては居る……さて、王子は素直にレイを手離してくれるか、それとも……ククク…一度あの王子と話してみるか」

魔王はアロン王子と会う楽しみが出来たと笑い、その時は王女を連れて行くと驚くか、喜ぶか王子の反応が楽しみだと、魔王は笑いが止まらなかった