兄たちが弟を可愛がりすぎです~短編集家族でケーキ屋さんに行こう~

クロユキ

文字の大きさ
1 / 8

家族みんなでフィン王子に会いに行こう!

しおりを挟む
今日もベルスタ王国は平和な一日が始まろうとしていた。
「マリアさん今日も朝から果物が多いけど王様達の分まで果物は有るんだろうか?」
「大丈夫だと思いますが、料理長が「持ってけー!」ドン!と目の前に大量の果物を置いていましたので、私はお持ちするだけですので」
メイドのマリアは話が終わると果物を食べ始めた。
お城の果物は朝昼晩必ず果物が出てくるからこの国は果物王国なのかと思ってしまう……そして廊下が騒がしく…
バーン!!
「ウィル父様だよ~っ!」
ブッ!?俺は口の中に入っていた葡萄位の大きさの果物を吹き出した。
「ウィル様凄いです。窓の所まで飛んで行きましたわ」
いや、マリアさんそんな解説要らないから…俺は吹き出した唇をタオルの布で拭き取りウィルの父親を見た。
「ハハハごめんねウィル突然扉を開けてしまって驚いたかい?」
「……はい、口の中に入っていました果物が飛んで行きました」
メイドのマリアが俺が飛ばした果物一粒を取りに行っていた…
「凄いなーウィルあんな所まで飛ばせるとは、私には出来ないなウィルには才能があるのかもしれないね」
そんな才能いらねぇし……俺はムスッと顔をして黙っているとウィルの父さんがベッドの側に来て俺のウィルの頭をガシガシと触り笑いだした。
「ハハハハハハそんな顔をするなウィル、父様が悪かった。お前が最近顔の表情をコロコロ変わるのが嬉しくてな、そうだウィル今から父様とケーキを食べに行こうか!」
「……何故ケーキを食べる話になるのですか?」
「フィンの様子を見に行きたいと思っていたんだよそれにフィンの家はケーキのお店をしているからね」
「ええっ、フィン兄様の家はケーキ屋さんだったのですか!?」
「ああ、この前のジルと庭園に行った時に出したケーキはフィンのお店のケーキだったんだよ」
ジル王子の名前が出てドキッとしたけど、あの庭園で出された小さいケーキがフィン王子のお店のケーキだったとは驚いた
「あの小さなケーキとても美味しかったです」
「エリーゼから聞いたよ飛び入り参加も増えてとても楽しかったと言っていたよ。私も一緒に行けば良かったな~残念だったよ、でも今度は私と一緒に庭園だねまだ曜日は決めては居ないんだ私との庭園は楽しみに待っていてくれ」
「…女装はもうしません」
「え、あ~ウィル、フィンの部屋でまた良い衣装を見っけ……」
「父様が着てください」
「え~!?私が着たら気持ち悪がられジルから怒られるよ…ううっ…残念だ、ウェディングドレスを見っけたからウィルに着てもらおうと思っていたのに…。」
「……」
本当に貴方はこの国の王様ですかー?と、叫びたい息子に何を着せようとするんだよこの人は、それもウェディングドレス?フィン王子あんたは何考えてんだ!なんてドレスを持ってんだ生まれてくる性別を間違えたのか神様は……そう言えばフィン王子の話し方甘えた話し方だよな…。
「…と、言うわけでウィル外に行くから服を着替えるといい」
え?話聞いて無かった。本当に行くのか!?
「あ!せっかくだウィルお兄ちゃん達も一緒に行こう。フィンも驚くぞーっ、ハハハ楽しみだな~っ」
「え、兄様達も一緒にですか?でも兄様達は仕事では…」
「一日ぐらい大丈夫だ。よし、準備をするか、ウィル後でお兄ちゃんに迎えにやるから、また後で会おう」
ウィルの父さんは俺に外出準備を言うと部屋を出て行った
「お出掛けで御座いますか?ウィル様」
「…多分お出掛けだと思う……」
俺は王様の権力と言うものは凄いと思い、そんな父親に振り回されるシェル王子達は大変だな…と思ってしまった。




☆本編の兄たちが弟を可愛がりすぎですの短編集を懲りずにまた書いてしまいました。良かったら読んで貰えると嬉しいです。





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

クラスのボッチくんな僕が風邪をひいたら急激なモテ期が到来した件について。

とうふ
BL
題名そのままです。 クラスでボッチ陰キャな僕が風邪をひいた。友達もいないから、誰も心配してくれない。静かな部屋で落ち込んでいたが...モテ期の到来!?いつも無視してたクラスの人が、先生が、先輩が、部屋に押しかけてきた!あの、僕風邪なんですけど。

成長を見守っていた王子様が結婚するので大人になったなとしみじみしていたら結婚相手が自分だった

みたこ
BL
年の離れた友人として接していた王子様となぜか結婚することになったおじさんの話です。

同僚に密室に連れ込まれてイケナイ状況です

暗黒神ゼブラ
BL
今日僕は同僚にごはんに誘われました

魔王の息子を育てることになった俺の話

お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。 「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」 現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません? 魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。 BL大賞エントリー中です。

俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします

椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう! こうして俺は逃亡することに決めた。

暑がりになったのはお前のせいかっ

わさび
BL
ただのβである僕は最近身体の調子が悪い なんでだろう? そんな僕の隣には今日も光り輝くαの幼馴染、空がいた

偽物勇者は愛を乞う

きっせつ
BL
ある日。異世界から本物の勇者が召喚された。 六年間、左目を失いながらも勇者として戦い続けたニルは偽物の烙印を押され、勇者パーティから追い出されてしまう。 偽物勇者として逃げるように人里離れた森の奥の小屋で隠遁生活をし始めたニル。悲嘆に暮れる…事はなく、勇者の重圧から解放された彼は没落人生を楽しもうとして居た矢先、何故か勇者パーティとして今も戦っている筈の騎士が彼の前に現れて……。

【完結済】勇者召喚の魔法使いに選ばれた俺は、勇者が嫌い。

キノア9g
BL
勇者召喚の犠牲となった家族—— 魔法使いだった両親を失い、憎しみに染まった少年は、人を疑いながら生きてきた。 そんな彼が、魔法使いとして勇者召喚の儀に参加させられることになる。 召喚の儀——それは、多くの魔法使いの命を消費する狂気の儀式。 瀕死になりながら迎えた召喚の瞬間、現れたのは——スーツ姿の日本人だった。 勇者を嫌わなければならない。 それなのに、彼の孤独に共感し、手を差し伸べてしまう。 許されない関係。揺れる想い。 憎しみと運命の狭間で、二人は何を選ぶのか——。 「だけど俺は勇者が嫌いだ。嫌いでなければならない。」 運命に翻弄される勇者と魔法使いの、切ない恋の物語。 全8話。2025/07/28加筆修正済み。

処理中です...