夫は家族を捨てたのです。

クロユキ

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真実を知っても言えない

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馬番の使用人モリスは、シェリーを送り屋敷へ戻り帰って来た報告をする為歩いていた所、主人となったアルバートが娘にキスをするのを見てしまい驚いていた。
(は?な、何をやっているんだアイツは……とうとう自分の娘にまで手を出したのか!?)
馬番のモリスは、若奥様も父親と娘を見て笑顔を見せているのを見てモリスはため息を吐き戻って来た挨拶をした。
「……ただいま戻りました……」
「ん……ああ、今帰ったのか?」
「はい……」
「パパ、余所見しちゃイヤ」
「ハハハ、パパは、お話しがあるからママと一緒にいなさい」
「リリィ、おやつを食べましょう」
「おやつ!わーい」
娘は、母親と一緒に手を繋いでアルバートと馬番のモリスの側を離れた。
「待たせたな、それで女性客は何故別荘へ泊まらなかった理由はなんだ?」
「……」
『いきなりだな、そりゃあ気になるだろうお前の妻だったんだからな…結婚をしているのを俺達に嘘を言い、お嬢様と結婚をした。お前を見てどれだけ彼女が泣いたのか…彼女の代わりに殴ってやりたいと思った』
「……気分が悪く別荘へお泊まりをと言いましたが、ご自宅に帰りたいと申されましたので送りました…」
「……そうか…他に変わった事はなかったのか?」
「変わった事とはなんでしょう?」
「あ、いや…なんでもない……ご苦労だった…」
「……では、失礼します」
馬番のモリスはシェリーが泣いていたとアルバートには話しはしなかった。
「……俺の事は聞かなかったのか?…確かにあの女性は妻だった……俺の顔を忘れた…のか……」
アルバートは、昔の事を思い出していた。
馬小屋にいたモリスに馬番の使用人の一人がモリスが帰って来たのを見て声をかけた。
「モリス、やっと帰って来たんだな大奥様の客の迎えに俺が行けば良かったと思った。」
「ハハハ悪かったな、酒を買って来たんだ一緒に飲もう」
「酒!楽しみだ」
馬番の使用人は酒が飲めると聞いて喜んでいた。
「俺がいない間何もなかったか?」
「ああ、相変わらず馬車で出掛けたくらいかな?」
「……チッ」
「なんだ?」
「いや、なんでもない……」
馬番のモリスは使用人達にアルバートの事を話しをしていいものか、話しをすれば屋敷内は大騒ぎになると思い息を吐いた。



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