夫は家族を捨てたのです。

クロユキ

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貴族に落ちてしまった

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「ぷはあ~っ!旨いな地酒か?」
「ああ、女性客から貰ったんだ。世話になった礼だと言って…」
シェリーが途中買い物がしたいと店に寄りモリスに酒を贈った。
「いいなお前ばかり良いこと続きで」
「だから、酒を飲ませているだろう?」
ハハハハと笑う馬番のモリスとザックは酒を飲んで気分は良かった。
「しかし、アルバートの奴には呆れて言葉にならん事ばかりだ…料理人として来た時はこんな奴ではなかったけどな…出稼ぎで来たと言っていたアイツは、家族が働かなくてもいいように稼ぎに来たんだと言っていたのを覚えているか?」
「……そうだったな……」
「この屋敷の料理人として働いて良かったと話していた…ここへ来る前に働いていた店は下働きの仕事が多く、料理を作る事がなかったと言って仕送りをする金か少なく店を辞めこの屋敷へ来た……」
「……」
「アイツをこの屋敷で働くようにと話しをしたのはお嬢様だったと聞いたのを知っているか?」
「…ああ、面接に来た日執事と一緒にいるのを見てお嬢様がアルバートを採用するようにと聞いた…お嬢様の一目惚れだと聞いた…」
モリスは、話しをしてシェリーが馬車の中で泣いている姿がまだ忘れずにいた。
「それからアイツの人生が狂ったな……料理の作業を途中で止めお嬢様と会っていたそうだな…無断で休む日が多くなってとうとう料理長が怒ってアイツに叱ったと聞いた…なんて言ったか知ってるか?」
「いや…それは聞いた事はない…」
『お嬢様の搦愛を受けている俺に叱っていいのか?俺の一声でお前達をどうでも出来る事を忘れるな』
「と、料理長にアイツは言ったそうだ…それから数日後に、アイツはお嬢様と婚約をした……」
「……」
モリスは仲間のザックの話しを黙って聞いていた。
お金を家族に送り楽にしてあげたい…その思いが強く貴族の娘から好意を寄せられアルバートは、我を忘れ家族を忘れ貴族へと落ちてしまった。





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