捨てられた侯爵夫人の二度目の人生は皇帝の末の娘でした。

クロユキ

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我が儘な娘

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両家の親族が騒いでいるとは知らないエミリーは、ソフィアの棺の側に座り話しかけていた。
「お姉様、一人で死んで狡いと言ってごめんなさい…本当は寂しかったの…お姉様が死んでしまったなんて今でも信じられなくて…」
エミリーはお腹を触り笑みを見せていた。
「お姉様に赤ちゃんの名前を考えて欲しかった…でも、お姉様も可哀想な人だと分かったから、アレック様の赤ちゃんの名前は私とアレック様二人で決めるわ。」
クスクスと笑うエミリーは、ソフィアの周りの花を一輪手に取り匂いを楽しんでいた。
「アレック様も酷い人よね、あっ!未来の旦那様に酷いと言ってしまったわ…ふふふ、お姉様と一度は一緒に過ごして良かったのにね」
エミリーは手に持つ一輪の花をソフィアの髪に翳した。
「綺麗だわお姉様、私達の結婚式に呼びたいと思っていたけど雲の上から見ていてね!」
エミリーはソフィアに最後の別れを告げると両親の元へ歩いて行った。
「ソフィアとの挨拶は終わったのか?」
「ええ」
エミリーは笑顔を両親に見せ父親はため息をはいていた。
「自分が何をしたのか、わかっているのか?」
「私ばかりを責めないでよ、アレック様も私が部屋に行くと喜んでくれたのよ。お姉様と一緒に仕事をしているけど息が詰まると言っていたから、私がお姉様の代わりに夜を過ごしたのに何故いけないの?」
「……はぁ…もういい……」
父親はため息をはき娘に何を言っても同じだと肩を落としていた
「エミリー…ポール様にはお話はしたの?」
「えっ!?」
母親から婚約者のポールの名前を聞いたエミリーは真っ青な顔になっていた。
「早く貴女とアレック様の話をしないと……」
「…お母様がポール様にお話をして」
「え!?」
「だって、ポール様の縁談の話をしてきたのはお父様とお母様でしょう?婚約破棄もお母様がお話をしてくれたら、アレック様は費用だけをお支払すれば良いでしょう?!」
両手を合わせてお願いをするエミリーを見て、ここまで我が儘に育ててしまったのかと…人に頼る事しか知らないエミリーに両親は怒る事もできなかった。
「エミリー!?」
「え?」
名前を呼ばれたエミリーが振り向くと婚約者のポールが歩いていた。
「……ポ…ど、どうして…ここへ…?!」
エミリーは真っ青な顔で体が震えていた。
ポールが教会に来ている事を知らないアレックは、両家の親族は帰り、部屋の中では医師と二人だけとなった。
「お子様のお話は、お生まれになりましてお決めになると言うのですね」
「…ああ…」
「…この事はエミリー様には…」
「知らせなくていい…」
椅子に座り俯くアレックに医師は声をかけた。
「お疲れのようですが…」
「…大丈夫だ……暫く一人になりたい…」
「わかりました…」
医師は部屋を後にしてアレック一人となった。











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