捨てられた侯爵夫人の二度目の人生は皇帝の末の娘でした。

クロユキ

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葬儀が終わり…③

『…エミリー…』
『あ、ごめんなさい…お姉様がいたのを忘れていたわ』
『……』
『気にする事はない、着替えて来るといい』
『は~い』
エミリーはパタパタと廊下を走り部屋へと向かった。
アレックは…エミリーが出た扉を笑みをみせて見ていた時、ソフィアの視線に気づくと『コホン』と咳をした。
『…何か言いたそうだが…』
『……エミリーが触れてもイヤな顔はしないのですね…』
『あ…いや、妹のようで可愛いいと…俺は兄弟がいないから…』
『……』
じっと見るソフィアの視線が気まずいアレックは、いつもの顔に戻りソフィアに準備をするように声をかけた。
『……』
ソフィアはドレスを見た後アレックの方を向いた。
『…準備をしてきます…』
『ああ…』
冷めた声を出すアレックにソフィアはドレスを握りしめ部屋を出た。
部屋に戻ったソフィアは椅子に座りため息をはいていた。
『…奥様…お着替えの方を…』
『ええ…そうね…お願いするわ…』
ソフィアは、ドレスに着替え部屋を出ると廊下には正装姿に着替えたアレックとドレスに着替えたエミリーが待っていた。
『…お待たせいたしました…』
『お姉様、綺麗~っ、私のドレス姿似合っている?』
『え、ええ、似合うわ…』
『ふふふ、サイズもピッタリなの。お姉様も私と代わらない体型だからドレスのサイズがピッタリでしょう!?』
『…ええ…そうね…』
(本当にドレスが体に馴染んでいる…旦那様はいつ私の体を…)
『ドレスのサイズはどうだ?』
『はい…体に馴染んでいます。ありがとうございます』
『それは良かった。エミリーと体つきが同じだと思って買ったのだが良かった』
『え?!』
『やだ~っ、アレックお兄様、私の体を見てドレスを買うなんて~もうお兄様ったら』
『い、いや、そう言うわけでは…』
『……』
アレックとエミリーを見ていたソフィアはドレスを握りしめ震えていた。
『…も、申し訳ありませんが…気分が悪くなりましたので披露宴はお二人で行ってください…』
ソフィアはアレックの返事を待たずに部屋へと戻った。
『お姉様、急に具合いが悪いなんて無理していたのかしら?』
『…そうだな…一緒にいて分からなかったが…』
『お姉様は奥さんなのにお兄様は誰を見ていたのですか?』
アレックの両手を握りしめたエミリーは顔を近づけた。
『まて、誰が見ているのか分からないんだ…』
『あ、ごめんなさい…馬車の中でも良い?』
『ふっ、甘えるのが上手くなったな』
『ふふふ、今日は私が侯爵夫人です!』
『では、行こうか侯爵夫人』
『はい』
アレックとエミリーは屋敷を出ると馬車に乗り披露宴へと向かった。





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