捨てられた侯爵夫人の二度目の人生は皇帝の末の娘でした。

クロユキ

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陛下の末の娘⑦

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「ソフィア・ラテナ・アルテシア」
陛下に皇女の名前を聞いてソフィアはじっと陛下の顔を見ていた。
「…何故その名前にしたのかと顔に出ているな…」
(え!?顔に出ているの?)
「うきゃ、うきゃ?」
バタバタと両手を振るう皇女に陛下はじっと見ていた。
「…不思議なものだ…お前を見ていると、ある女性を思い出す…お前の名前はその女性からとった名前だ」
(え、誰ですか?)
「……お前が大人になった時に話そう…それにしても、眠くはないのか?」
陛下は皇女の握りしめた手を包むように触ると手の甲にキスをした。
(う~~っ、狡いです陛下…陛下に恋をしたらどうするんですか…恋?…ふふ…もう二度と言わないと思っていたのに…ふ)
「…ふぇ…ふええ~~っ…」
「ソフィア?」
ポロポロと涙を流すソフィアは掠れた声を出し泣き続けた。
(…本当は側にいたいのに…いつか待ち続けていたら手を差し伸べてくれると信じていたのに…)
ソフィアは夫だったアレックを思い出し泣いていた。
皇女が泣き止み、陛下の部屋に医師が呼ばれベッドの上に眠る皇女を診ていた。
「ご心配いりません陛下、夜泣きで御座います」
「夜泣き!?」
「はい、皇子様方も夜泣きがありました。皇女様は珍しく余り泣くことは御座いませんでしたが、ご心配いりません」
「…そうか、すまなかった…さがっていいぞ」
「はい、また皇女様の事で何か御座いましたらお呼びください」
「ああ、わかった」
医師が部屋を出るのを見ていた陛下は、ベッドの上で眠る皇女に目を向けた。
さっきまで泣いていたのが嘘のようにスヤスヤと眠っていた。
「……はぁ、心配したぞ、いきなり泣き出すとは…」
ギシッとベッドの上を歩き皇女の隣に座り、まだ少し濡れている頬を指で拭き取った。
「…皇子達も夜泣きはしていたが、皇女のように心配はなかった…」
陛下は皇女の頬にキスをすると困った顔をしていた。
「こんなに早くから、心配をせねばならないとは…これから先がどうなるか…」
ゴロンと皇女の隣に橫になった陛下は、皇女の頬を指でぷにぷにと触っていた。
「…泣いて落ち着いたのか良く眠っている…」
陛下は皇女の手を取りキスをした。
「…大人になったお前を手離す事ができるだろうか…」
チチチ…鳥の鳴く声と隣から良い匂いがして目を覚ましたソフィアは、隣を見ると陛下の寝顔に驚き体が固まっていた。






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