捨てられた侯爵夫人の二度目の人生は皇帝の末の娘でした。

クロユキ

文字の大きさ
56 / 196

眠れない夜には

しおりを挟む
メイド達がアレックの話を始めソフィアは何を話しているのか気になっていた。
「アレック様、最近奥様を亡くされたばかりなのに奥様の妹にも手を出したんでしょう?私、初めてアレック様を見たけれど浮気するような人には見えないわ」
「そうよね…私も初めて見た時はそう思ったわ」
「奥様の妹さん妊娠しているんでしょう?」
「え?!嘘、誰の子供なの?」
「もちろん、アレック様の子供よ」
(……)
ソフィアは、城内でも夫アレックと妹のエミリーの噂が流れているんだと黙って聞いていた。
「だから、奥様何もかも知って自殺したのかもって話よ」
(!)
「え?病気で亡くなったと聞いたわ」
「だって変じゃない、奥様が亡くなってその妹が妊娠しているのがわかったなんて…」
「それもそうよね…でも、アレック様の結婚の話は聞かないわよ?妹さんが妊娠しているなら式を挙げるでしょう?」
(え?式は挙げていないの?エミリーは結婚するなら式を挙げたいと話していたから…)
「あ、これも知ってる?アレック様、屋敷に女性を連れ込んでいるんですって」
(!?)
「ええっ、奥様の妹がいるのに?」
「妹さんが妊娠しているから屋敷へ連れて来るんじゃないの?」
「やだ、私も誘われたらどうしょう」
「それはないわね」
「酷~い!」
メイド達は皇女ソフィアが眠っているのを確認した後部屋を出て行った。
パチッ…と、ソフィアは寝たふりをして目を開けた。メイド達が話していた事は本当なのか嘘なのか…
(まさか…旦那様に限ってエミリー以外の女性と…でも、私も旦那様に裏切られ…旦那様も若いわ…女性の一人や二人いてもおかしくないわ…エミリーも経験すればいいわ…私がどんな気持ちであなた達二人を見ていたのか……)
考えれば考えるほど胸が苦しくなり涙が流れていた。
「え …え…っ…」
(せっかくメイドが顔を拭いてくれたのに…私の苦しみは…新しい恋をみつけなければこの苦しみから解放できないの?まだ0歳なのに…これが自ら命をたった者への罰なの…?)
「う…うう…っ…」
ソフィアは一人静かな部屋で泣いていた…
その頃アレックは陛下の家族に囲まれ賑やかだった。
「アルフォンス皇子様、ジェラルド皇子様おやすみのお時間で御座います」
メイドが二人の皇子に寝る時間を知らせていた。
「え…もうそんな時間なの?」
「ジェラ、まだ兄たんといる!」
二人の皇子はアレックの側から離れようとしなかった。
「アルフォンス皇子、ジェラルド皇子、約束を忘れたのですか?
アレック侯爵様と一緒におやすみができませんよ?」
「わかりました…お母様」
「は~い!」
「侯爵、本当に子供達と一緒にいいのか?まだ体調がよくないなら遠慮はいらないから話してくれ」
「お気遣い有り難う御座います…皇子様方とおやすみをしました方が疲れが取れます…」
「そうか…」
皇子達への部屋へと案内されたアレックは皇女の部屋に続く廊下を見ていた。
「私は皇女の部屋に行くがお前達は侯爵の邪魔にならないように」
「はい」
「は~い」
「では、侯爵朝で会おう」
「はい…」
アレックは、皇子二人と就寝する事になり誰かと一緒に寝るのは久しぶりだった…いつも隣には妻のソフィアではなくエミリーが隣に寝ていた…







しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない

くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、 軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。 言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。 ――そして初めて、夫は気づく。 自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。 一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、 「必要とされる存在」として歩き始めていた。 去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。 これは、失ってから愛に気づいた男と、 二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。 ――今さら、遅いのです。

遊び人の令嬢が目を付けたのは、私の真面目な婚約者でした

おいどん
恋愛
子爵家の令嬢エリーネと伯爵家の次男のノルトが婚約を結んだのは、半年前だった。 真面目で優秀なノルトに相応しい婚約者であろうとするものの、エリーネには自信がなかった。 ある日、遊び人と噂の令嬢べルティーナとノルトが共にいるところを見てしまう。 「真面目クンは壁さえ破っちゃえばこっちのもんだからね〜」 「きっと、彼女の美しさに嫉妬しているのだわ…」 「…今度は、ちゃんと言葉にするから」

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

彼女にも愛する人がいた

まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。 「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」 そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。 餓死だと? この王宮で?  彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。 俺の背中を嫌な汗が流れた。 では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…? そんな馬鹿な…。信じられなかった。 だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。 「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。 彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。 俺はその報告に愕然とした。

〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】記憶を失ったらあなたへの恋心も消えました。

ごろごろみかん。
恋愛
婚約者には、何よりも大切にしている義妹がいる、らしい。 ある日、私は階段から転がり落ち、目が覚めた時には全てを忘れていた。 対面した婚約者は、 「お前がどうしても、というからこの婚約を結んだ。そんなことも覚えていないのか」 ……とても偉そう。日記を見るに、以前の私は彼を慕っていたらしいけれど。 「階段から転げ落ちた衝撃であなたへの恋心もなくなったみたいです。ですから婚約は解消していただいて構いません。今まで無理を言って申し訳ありませんでした」 今の私はあなたを愛していません。 気弱令嬢(だった)シャーロットの逆襲が始まる。 ☆タイトルコロコロ変えてすみません、これで決定、のはず。 ☆商業化が決定したため取り下げ予定です(完結まで更新します)

探さないでください。旦那様は私がお嫌いでしょう?

雪塚 ゆず
恋愛
結婚してから早一年。 最強の魔術師と呼ばれる旦那様と結婚しましたが、まったく私を愛してくれません。 ある日、女性とのやりとりであろう手紙まで見つけてしまいました。 もう限界です。 探さないでください、と書いて、私は家を飛び出しました。

【完】あの、……どなたでしょうか?

桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー  爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」 見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は……… 「あの、……どなたのことでしょうか?」 まさかの意味不明発言!! 今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!! 結末やいかに!! ******************* 執筆終了済みです。

処理中です...