捨てられた侯爵夫人の二度目の人生は皇帝の末の娘でした。

クロユキ

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アレックの行きつけの店

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部屋に戻ってきたアルフォンス皇子は、護衛騎士三人を城へ向かわせソフィアの護衛騎士アルフレッドは屋敷に残る話をした。
「アレック兄さん、お世話になります」
「ああ、狭いと思うがゆっくり過ごしてくれ」
「あ…あの…お世話になります…」
ごそっとベッドから起き上がったソフィアはアレックに頭を下げ泊まる事になった。
「…ああ、何泊でもいいが」
「え?何泊は…無理だと思います」
「ははは、そうだね」
(だ、旦那様が私の前で笑った?!…昔と変わらない笑顔は妻だった私ではなくエミリーに向けていた…)
「どうしたんだい?ソフィー」
「え…ううん、なんでもないの…」
「今から、買い物に行きませんか?君達の服を買いに…」
!!
「そうでした…着替えがありませんでした…」
「アルフォンス様と騎士の彼には私の服を貸してもいいが、サイズが…君達に服を貸したら私が落ち込みそうだからね」
アレックは苦笑いを見せ身長と服のサイズを話していた。
「…皇女様には…お貸しする服は御座いますが…」
「……」
(…旦那様の迷うような感じは多分エミリーの服の事を話していると思った…何十着もあるんですもの…エミリーが屋敷に置いて
いくなんて…あの子の事だから持って行くと思ったけれど…)
「……私の事でしたらお構いなく、寝服でも大丈夫です」
「ね!?」
アレックは真っ赤になり驚く顔を見せていた。
(え?どうして旦那様の顔が赤くなるの?)
「と、とにかく今は買い物に行きましょう」
「……」
アレックはソフィア達を連れて服を買いに行く事になった。
馬車に乗って屋敷から遠くない街に着き一件の店の中に入った。
チリンチリン!
「いらっしゃいませ~っ、えっ!?」
店員がアレックを見て驚いているようだった。
「…こんにちは、お久しぶりです…」
じっとアレックを見る店員は思い出したようで笑顔を向けていた。
「侯爵様!?」
「はい…お変わりがないようで…」
「お久しぶりです~っ、誰なのか分かりませんでした~っお元気にしていましたか?」
「…はい…まあ」
「まあ、まあ、素敵な方達を連れて~っ、侯爵様のお子様?」
「いえ、違います…」
「アレック兄さん、店内を見て回っても?」
「はい」
「ソフィー、僕達は向こうだから後で会おう」
「うん…」
アルフォンス皇子と護衛騎士のアルフレッドは、男性用の服がある方へ、ソフィアは雑貨も置いてある方へ行こうとした。
「奥様は元気ですか?」
「…あ…別れたんです…」
(え?別れた?!)
ソフィアは店員と話をするアレックに顔を向けた。
「あら、そうだったの…あんなに仲が良かったのに、奥様おねだり上手だったから侯爵様も大変ね~と思って見ていたのよ。うちでは、沢山買っていただいていたから、急に侯爵様が店に来なくなったからどうしたのかと心配していたのよ」
「…ご心配をおかけしました…」
「いいのよ、うちのお店を思い出して来てくれて嬉しかったわ…ゆっくり見ていってちょうだい」
「…はい」
アレックは長年店にいる店員との会話を終え顔を向けた時、ビクッと体が固まっていた。
「……」
「……ソ…ソフィ……」
アレックは皇女と呼ばず名前を口に出していた…じっと見る皇女ソフィアの目は、亡き妻ソフィアに話を聞かれたような気がしてアレックは戸惑うばかりだった。








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