56 / 81
第三.五章 地下探し編
第五十五話 地下世界を知る者
しおりを挟む
「おう、お前たち、起きたか」
三人が目を覚ますと、エメの顔が近くにあった。
「早く夢の内容をレイフ様たちに教えなきゃ……って、どこにいるんだ?」
「ああ。あいつらなら、今は病院にいるはずだ。さっき派手にやりあったからな」
「夢の世界からでも大きな音が聞こえたぞ。どんだけ激しく戦ったんだ」
「うーん、色々凄かったが、一番凄かったのはそうぞうしんが干渉してきたところだな。カタラがスーパーノヴァを唱えようとしたんだよ。それを止めに入ったんだ」
「スーパーノヴァだと! あれは今は使い方がわからない呪文じゃないのか」
「カタラは情報屋を操って聞き出したとか言ってたな。なぜそんな努力をするのか俺にはわからんな。お前のためなのか、お前の姉ちゃんのためなのか、それとも……自分自身のためなのか」
「まさか。僕のためにスーパーノヴァを覚えるなんて考えられない。きっと、ただひたすらに強さを求めただけだ。その力を振るう場所が良くなかったけど」
「じゃあ、早速病院へ向かってレイフたちに会いに行こう。夢の内容は、俺は歩きながら聞いてやるから」
そのために立ち上がったラルドとニキスだったが、歩こうとしたところをダイヤに呼び止められた。
「待てよ。俺はここから出られないから先に昔の創造神から訊いた話を教えてくれ」
「あ、忘れてた。実はな……」
「ふーん。地下世界について詳しく知ってそうな奴か……確かに見つけるのには苦労しそうだ。教えてくれてありがとう。お前たちの仲間たちに会いに行け」
「私たちがいぬ間に心当たりがないか考えておいてくれ。王族時代の記憶を取り戻した今なら、一人や二人くらいは出るだろう」
「じゃあ、ダイヤ、また後で」
ラルド、ニキス、エメは病院へと向かっていった。
ベッサ王国の病院に着いた三人は、戦った者たちのいる病室へ案内された。中では、ウォリアが割れた兜を必死に直していた。他二人は、未だ眠っているカタラたちを見ている。
「ウォリア様、その兜は?」
「ザメって奴の棍棒で砕かれちまった。見た目からは想像もつかん威力だった。今でも頭が痛い」
「不意打ちですか」
「いや、カタラの撃った風の呪文で急接近してきたんだ。俺の反射神経じゃ避けられなかった。ジシャンはギリギリ結界で助かったみたいだが。まったく情けない話だぜ。俺としたことが油断しちまった」
「カタラ、ついに風の呪文を使えるようになったのか。たった数日の修行でそこまで出来るって、やっぱり凄いや」
ラルドはカタラの元へ行く。そこでカタラの顔をジッと見つめていたレイフがラルドの方を見る。
「ラルド君、夢で訊いたことを教えてくれ。こいつらの目が覚めないうちに」
「はい。実は……」
ラルドは夢の内容を話した。
「なるほど。地下世界を知る者を見つけ出さなきゃいけないんだな」
「はい。ですが、昔のそうぞうしん様でさえ地下世界を知る者を知らないと言うのです。この時代に果たしているのでしょうか……」
「そもそも、地下世界に実際に行ってたら簡単には帰ってこれないはずだものね。中々見つからないと思うわ」
「とりあえず、ダメ元で知ってる奴らから片っ端に地下世界を知る者を知らないか訊いてみようか。よっこいしょ」
レイフは椅子から立ち上がると、眠っているカタラを一瞬見て、すぐにラルドに視線を戻した。
「そんなに心配しないで良いよ。呼吸はしてるし、じきに起きるさ」
「エメとウォリア様から聞きました。カタラとザメが、凄く強くなってること。人って、なんのために強くあろうとするのでしょうか」
「ラルド、お前らしくもない疑問だな。誰であろうと強くあろうとする理由なんかとっくの昔から知ってるだろ?」
「エメ……」
「さあ、考え事をする暇があるなら行動しろ。この世界を回り回って、地下世界を知ってる奴を見つけるんだ」
「私はスカイ王国と天界を回ってみよう」
「ニキス、ありがとう」
一行は病院の外へと出て、各々別行動をとることにした。
「ニキス君はスカイと天界。俺はベッサ、ジシャンはサウス、ウォリアはイース、ラルド君とエメ君はツカイ村とシリョウ村を回ろう。一週間後、俺の家に集まって成果を報告しあうことにしよう。それで良いか?」
「レイフ様、御言葉ですが、僕たちだけ村二つだと一週間もしないで探索しきれてしまうと思います。それに、並の嗅覚を保ったままシリョウ村に入ったら……」
「ラルド君、腐臭に関しては私が呪文を教えてあげるから、それを使いなさい。でも、確かに村二つだと少ない気もするわね……ウスト遺跡も回ってみるのはどうかしら? オークがあれだけいるなら、一匹くらいは地下世界を知ってる子に会えるかもしれないわ」
「じゃあ、ラルド君とエメ君は、ツカイ村、シリョウ村、ウスト遺跡の三つを回ってもらおう。ジシャン、嗅覚を弱める呪文は教えるのにどのくらいかかる?」
「待っててね。ラルド君、良く見ていてちょうだい。同じ手順を踏めば、出来るようになるわ」
ジシャンは嗅覚を弱める呪文を唱えた。その様子を見たラルドも真似をする。すると、ラルドの鼻が効かなくなった。
「一度かけるといくらかは効果が持続するわ。多分村を回り切るには十分な時間だと思う」
「ジシャン様、ありがとうございます」
「よし、それじゃあみんな、これから別行動になるけど、その中で死んだりしないようにな。まあ、国や村の中だから死ぬってことはないだろうけど」
「ラルド君、ホース、借りてっても大丈夫かしら? 歩きより移動が迅速に出来るから、私とウォリアは使いたいの」
「はい、大丈夫ですよ。確かみんなレイフ様の家にいるから、そこから連れていってください」
「これで話すことは全部話したかな。みんな、また一週間後に会おう」
一行はそれぞれの場所に移動を始めた。ジシャン、ウォリアはホースに乗り、ニキスはベッサから出て空へ、そしてラルドとエメはツカイ村へ向かった。
二人がツカイ村に入ると、トパーが駆け寄ってきた。
「最近良く帰ってくるわね。サフィアの捜索に手間取ってるの?」
「母さん、今、僕たちは地下世界のことを知ってる、見たことがある人を捜してるんだ。姉さんに会うために。誰か知ってそうな人はいない?」
「へー、世界って、地下にもあるのね。私知らなかったわ」
「それじゃあ、母さんの知ってる人で地下世界を知ってる人はいないな。そうなると、ツカイ村の探索は終わったも同然かな」
「うーん、良くわからないけれど、力になれなくてごめんね。代わりと言ってはなんだけど、今日はうちに泊まっていきなさい。もうすぐ日が暮れるから。最近村の子たちがたくさん狩りをして、肉が腐るほどあるのよ。だから、ラルドとエメ君に食べてほしい」
「わかった。今日はもう休むよ。寝てばっかりだったけど、ちょっと疲れちゃったから」
「よーし、私、張り切っちゃうわよ。洗濯物を畳んだら、急いで料理を作らなくちゃ。二人は先に家で待っててちょうだい」
二人はラルドの家に入った。そして、ラルドの部屋へ行った。
二人は布団の上に寝転び、思い切り背伸びをした。
「ふーん! はあ、久しぶりだなあ、母さんのご飯食べるの」
「それまで暇だなぁ。なあラルド、魔王スゴロクしないか?」
「うーん、ちょっとやる気が湧かないな。布団でゴロゴロするのが気持ち良すぎて」
「そうかぁ。そう言われると、この時間は至福の時間に感じるな。今にも寝ちまいそうだ」
「まだ寝るには早いからな。絶対……寝たらダメ……だぞ」
「そう言ってるお前が一番眠りそうじゃないか」
「……はっ! 危ない危ない。危うく寝るところだった。もう身体は起こしておこう」
ラルドは上体を起こし、カバンを漁り始めた。カバンの中から取り出したのは、魔王スゴロクだった。
「これしかやることないから、やるか、エメ」
「今回こそは最短ルートで進んでやる」
二人は魔王スゴロクで暇を潰すことにした。
まだまだ途中の白熱しているとき、部屋の扉をノックする音が聞こえた。
「二人ともー、ご飯出来たわよー」
「はーい、今行くー」
「続きは飯を食ってからだな」
リビングに行くと、ルビーが座っていた。ラルドの方を見て、何か言いたそうにしている。食事が始まった瞬間、ルビーがラルドに話しかけた。
「なあラルド、お母さんの飯を食ってて、ずっとここにいたいとか思わないか?」
「父さん、前に言ったじゃん。僕は姉さんを見つけて帰ってくるんだって」
「ラルド、お父さんはずーっとあなたのことばかり考えているのよ。可愛い我が子を危険な旅路に出すのはやっぱり苦しいって」
「毎回聞いてるよそれは。そんなに僕は頼りない?」
「だってなぁ、お前はまだテイマーとして未熟者なんだぞ? そんな子をほっておけるか?」
「なんでだよ。竜をテイムしてる時点で十分熟してるだろ」
「でも、本人の強さは「父さん、僕はたくさん呪文を覚えた。片手では数え切れないほどに」
「そうか……じゃあ、この家にとどまらないと言うのなら、この旅でもっと強くなってこい。俺くらいは軽く超えてくれ。それが父さんの願いだ」
「わかった。でも、父さん、レイフ様に負けるくらいだから大して強くないんじゃないの?」
「もう歳だからな。全盛期よりは弱くなってるさ。全盛期の俺は凄かったんだぞ。例えば……」
結局久しぶりの家での食事は、ルビーの武勇伝を語るだけで終わってしまった。
「はぁ……嗅覚を弱める呪文を使ってたから、味がしなかった……」
「それは残念だったな。さあ、さっさと再開するぞ」
二人は部屋に戻り、魔王スゴロクを終わらせた後、眠りについた。
三人が目を覚ますと、エメの顔が近くにあった。
「早く夢の内容をレイフ様たちに教えなきゃ……って、どこにいるんだ?」
「ああ。あいつらなら、今は病院にいるはずだ。さっき派手にやりあったからな」
「夢の世界からでも大きな音が聞こえたぞ。どんだけ激しく戦ったんだ」
「うーん、色々凄かったが、一番凄かったのはそうぞうしんが干渉してきたところだな。カタラがスーパーノヴァを唱えようとしたんだよ。それを止めに入ったんだ」
「スーパーノヴァだと! あれは今は使い方がわからない呪文じゃないのか」
「カタラは情報屋を操って聞き出したとか言ってたな。なぜそんな努力をするのか俺にはわからんな。お前のためなのか、お前の姉ちゃんのためなのか、それとも……自分自身のためなのか」
「まさか。僕のためにスーパーノヴァを覚えるなんて考えられない。きっと、ただひたすらに強さを求めただけだ。その力を振るう場所が良くなかったけど」
「じゃあ、早速病院へ向かってレイフたちに会いに行こう。夢の内容は、俺は歩きながら聞いてやるから」
そのために立ち上がったラルドとニキスだったが、歩こうとしたところをダイヤに呼び止められた。
「待てよ。俺はここから出られないから先に昔の創造神から訊いた話を教えてくれ」
「あ、忘れてた。実はな……」
「ふーん。地下世界について詳しく知ってそうな奴か……確かに見つけるのには苦労しそうだ。教えてくれてありがとう。お前たちの仲間たちに会いに行け」
「私たちがいぬ間に心当たりがないか考えておいてくれ。王族時代の記憶を取り戻した今なら、一人や二人くらいは出るだろう」
「じゃあ、ダイヤ、また後で」
ラルド、ニキス、エメは病院へと向かっていった。
ベッサ王国の病院に着いた三人は、戦った者たちのいる病室へ案内された。中では、ウォリアが割れた兜を必死に直していた。他二人は、未だ眠っているカタラたちを見ている。
「ウォリア様、その兜は?」
「ザメって奴の棍棒で砕かれちまった。見た目からは想像もつかん威力だった。今でも頭が痛い」
「不意打ちですか」
「いや、カタラの撃った風の呪文で急接近してきたんだ。俺の反射神経じゃ避けられなかった。ジシャンはギリギリ結界で助かったみたいだが。まったく情けない話だぜ。俺としたことが油断しちまった」
「カタラ、ついに風の呪文を使えるようになったのか。たった数日の修行でそこまで出来るって、やっぱり凄いや」
ラルドはカタラの元へ行く。そこでカタラの顔をジッと見つめていたレイフがラルドの方を見る。
「ラルド君、夢で訊いたことを教えてくれ。こいつらの目が覚めないうちに」
「はい。実は……」
ラルドは夢の内容を話した。
「なるほど。地下世界を知る者を見つけ出さなきゃいけないんだな」
「はい。ですが、昔のそうぞうしん様でさえ地下世界を知る者を知らないと言うのです。この時代に果たしているのでしょうか……」
「そもそも、地下世界に実際に行ってたら簡単には帰ってこれないはずだものね。中々見つからないと思うわ」
「とりあえず、ダメ元で知ってる奴らから片っ端に地下世界を知る者を知らないか訊いてみようか。よっこいしょ」
レイフは椅子から立ち上がると、眠っているカタラを一瞬見て、すぐにラルドに視線を戻した。
「そんなに心配しないで良いよ。呼吸はしてるし、じきに起きるさ」
「エメとウォリア様から聞きました。カタラとザメが、凄く強くなってること。人って、なんのために強くあろうとするのでしょうか」
「ラルド、お前らしくもない疑問だな。誰であろうと強くあろうとする理由なんかとっくの昔から知ってるだろ?」
「エメ……」
「さあ、考え事をする暇があるなら行動しろ。この世界を回り回って、地下世界を知ってる奴を見つけるんだ」
「私はスカイ王国と天界を回ってみよう」
「ニキス、ありがとう」
一行は病院の外へと出て、各々別行動をとることにした。
「ニキス君はスカイと天界。俺はベッサ、ジシャンはサウス、ウォリアはイース、ラルド君とエメ君はツカイ村とシリョウ村を回ろう。一週間後、俺の家に集まって成果を報告しあうことにしよう。それで良いか?」
「レイフ様、御言葉ですが、僕たちだけ村二つだと一週間もしないで探索しきれてしまうと思います。それに、並の嗅覚を保ったままシリョウ村に入ったら……」
「ラルド君、腐臭に関しては私が呪文を教えてあげるから、それを使いなさい。でも、確かに村二つだと少ない気もするわね……ウスト遺跡も回ってみるのはどうかしら? オークがあれだけいるなら、一匹くらいは地下世界を知ってる子に会えるかもしれないわ」
「じゃあ、ラルド君とエメ君は、ツカイ村、シリョウ村、ウスト遺跡の三つを回ってもらおう。ジシャン、嗅覚を弱める呪文は教えるのにどのくらいかかる?」
「待っててね。ラルド君、良く見ていてちょうだい。同じ手順を踏めば、出来るようになるわ」
ジシャンは嗅覚を弱める呪文を唱えた。その様子を見たラルドも真似をする。すると、ラルドの鼻が効かなくなった。
「一度かけるといくらかは効果が持続するわ。多分村を回り切るには十分な時間だと思う」
「ジシャン様、ありがとうございます」
「よし、それじゃあみんな、これから別行動になるけど、その中で死んだりしないようにな。まあ、国や村の中だから死ぬってことはないだろうけど」
「ラルド君、ホース、借りてっても大丈夫かしら? 歩きより移動が迅速に出来るから、私とウォリアは使いたいの」
「はい、大丈夫ですよ。確かみんなレイフ様の家にいるから、そこから連れていってください」
「これで話すことは全部話したかな。みんな、また一週間後に会おう」
一行はそれぞれの場所に移動を始めた。ジシャン、ウォリアはホースに乗り、ニキスはベッサから出て空へ、そしてラルドとエメはツカイ村へ向かった。
二人がツカイ村に入ると、トパーが駆け寄ってきた。
「最近良く帰ってくるわね。サフィアの捜索に手間取ってるの?」
「母さん、今、僕たちは地下世界のことを知ってる、見たことがある人を捜してるんだ。姉さんに会うために。誰か知ってそうな人はいない?」
「へー、世界って、地下にもあるのね。私知らなかったわ」
「それじゃあ、母さんの知ってる人で地下世界を知ってる人はいないな。そうなると、ツカイ村の探索は終わったも同然かな」
「うーん、良くわからないけれど、力になれなくてごめんね。代わりと言ってはなんだけど、今日はうちに泊まっていきなさい。もうすぐ日が暮れるから。最近村の子たちがたくさん狩りをして、肉が腐るほどあるのよ。だから、ラルドとエメ君に食べてほしい」
「わかった。今日はもう休むよ。寝てばっかりだったけど、ちょっと疲れちゃったから」
「よーし、私、張り切っちゃうわよ。洗濯物を畳んだら、急いで料理を作らなくちゃ。二人は先に家で待っててちょうだい」
二人はラルドの家に入った。そして、ラルドの部屋へ行った。
二人は布団の上に寝転び、思い切り背伸びをした。
「ふーん! はあ、久しぶりだなあ、母さんのご飯食べるの」
「それまで暇だなぁ。なあラルド、魔王スゴロクしないか?」
「うーん、ちょっとやる気が湧かないな。布団でゴロゴロするのが気持ち良すぎて」
「そうかぁ。そう言われると、この時間は至福の時間に感じるな。今にも寝ちまいそうだ」
「まだ寝るには早いからな。絶対……寝たらダメ……だぞ」
「そう言ってるお前が一番眠りそうじゃないか」
「……はっ! 危ない危ない。危うく寝るところだった。もう身体は起こしておこう」
ラルドは上体を起こし、カバンを漁り始めた。カバンの中から取り出したのは、魔王スゴロクだった。
「これしかやることないから、やるか、エメ」
「今回こそは最短ルートで進んでやる」
二人は魔王スゴロクで暇を潰すことにした。
まだまだ途中の白熱しているとき、部屋の扉をノックする音が聞こえた。
「二人ともー、ご飯出来たわよー」
「はーい、今行くー」
「続きは飯を食ってからだな」
リビングに行くと、ルビーが座っていた。ラルドの方を見て、何か言いたそうにしている。食事が始まった瞬間、ルビーがラルドに話しかけた。
「なあラルド、お母さんの飯を食ってて、ずっとここにいたいとか思わないか?」
「父さん、前に言ったじゃん。僕は姉さんを見つけて帰ってくるんだって」
「ラルド、お父さんはずーっとあなたのことばかり考えているのよ。可愛い我が子を危険な旅路に出すのはやっぱり苦しいって」
「毎回聞いてるよそれは。そんなに僕は頼りない?」
「だってなぁ、お前はまだテイマーとして未熟者なんだぞ? そんな子をほっておけるか?」
「なんでだよ。竜をテイムしてる時点で十分熟してるだろ」
「でも、本人の強さは「父さん、僕はたくさん呪文を覚えた。片手では数え切れないほどに」
「そうか……じゃあ、この家にとどまらないと言うのなら、この旅でもっと強くなってこい。俺くらいは軽く超えてくれ。それが父さんの願いだ」
「わかった。でも、父さん、レイフ様に負けるくらいだから大して強くないんじゃないの?」
「もう歳だからな。全盛期よりは弱くなってるさ。全盛期の俺は凄かったんだぞ。例えば……」
結局久しぶりの家での食事は、ルビーの武勇伝を語るだけで終わってしまった。
「はぁ……嗅覚を弱める呪文を使ってたから、味がしなかった……」
「それは残念だったな。さあ、さっさと再開するぞ」
二人は部屋に戻り、魔王スゴロクを終わらせた後、眠りについた。
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる