1 / 2
本編(前)
しおりを挟む
「なあ、那雲っ。お前さ……そのっ、花が、好きなのか?」
ある日の放課後、俺が寮に向かって歩いていると、同級生の山浪が追いかけてきてそう言った。
その質問は、山浪にとってよほど聞きにくいものらしく、すごく思い詰めた顔をしていて、一瞬、いまから告白でもされるのかと勘違いしてしまうくらい真剣だった。
「え……別に、好きじゃないけど?」
あまりにも唐突すぎて、質問の意味がわからなかった。
一体、何を根拠に俺が花を好きだなんてことになるのか。
とりあえず、素直にありのままを答えてやれば、山浪は不思議そうに首を傾げる。
いや、俺の方が不思議なんだが。
「ってか、それ、わざわざ追いかけてきてまで聞くことか? そんなの寮に帰ってきてから聞けばいいだろ。お前、俺と同じ部屋なんだし」
「いや、それは、まあ、そうなんだけどさ……ごめん、なんでもないんだ。変なこと聞いてごめんな」
ちらちらと俺の方を見ながら、まだどこか不思議そうな顔をしている山浪は、来たときと同じくらい唐突に頭を下げると、校舎に向かって走り出した。
今日も部活があるはずなのに、あいつは何をやってるんだろう。
走り去る坊主頭を見送って、山浪が気にしていたあたりに視線を向けた。
たぶん、このあたりだっただろうか、と見下ろしたのは、いつもと変わらぬ学生服。
結局、何も見つからなくて、俺には山浪が気にしていたものはわからなかった。
だが、その日の山浪を皮切りに、俺は他の同級生からも「花が好きなのか?」と聞かれることになる。
さすがに、同じことを聞くやつが五人も出てくれば、誰だってきっとおかしいと思うだろう。
だが、どうしてそれを聞くのかわからない。
理由を聞いても、誰も答えてはくれないのだ。
ただ、そうやって聞いてくるのは、決まって附属中学からの内進生ばかりだった。
ベッドの上でゴロゴロしながら、適当に雑誌を読んでいた。
いくら集中力に自信があるとしても、休憩もせずに、ずっと勉強を続けるなんて非効率なことはしない。
何事も、適度にやるのが一番いいのだ。
気がつけば、さっきまで読んでたはずの雑誌が、顔の上に乗っていた。
いつの間にか、うとうとしていたのだろう、そのまま寝落ちていたらしい。
キリのいい時間だったのか、頭はやけにすっきりしていた。
たまには、ごろころするのも悪くない。
そろそろ夕食の時間だと思うが、いま起きなくても、山浪が帰ってくれば起こしてくれるだろう。
それまでは、もう少しのんびりしているか、とそのままぼんやりしていたら、こそこそと誰かが部屋に入ってくる気配がした。
山浪が帰ってきたのかと思ったが、どうやらそうではないらしい。
ふたつみっつ、足音が重なるように聞こえてきて、入ってきたのがひとりではないとわかった。
何をするつもりか知らないが、こいつらは俺が起きているとは思っていない。
何かあれば飛びかかってやるぞと心に決め、ひとまず耳を澄ましてみた。
俺の枕元あたりで、こそこそひそひそと話しているそいつらは、どうやら俺の同級生のようだった。
それも、あの「花が好きなのか?」と質問してきたやつらのようだ。
山浪だけはいないようだが、あいつはまだ部活なのだろう。
そうじゃなくても、あいつはこんな風にこそこそ帰ってくることはない。
ドアを開けたら、まず「ただいま」と俺に言うし、その前にノックをするのを忘れるような男じゃない。
大雑把に見えるが、かなり気の使えるやつなのだ。
◆◆◆
「誰から、やってみる?」
何やら風向きがおかしいと思ったのは、同級生の口からそんな言葉が聞こえてきたからだ。
こいつらは、人の部屋に忍び込んで、一体何をやろうというのか。
そろそろ、起きて止めるべきかと思った瞬間、部屋のドアがいきなり開いた。
「お前ら、そこで何をしてるんだ!」
それは、たぶん山浪の声だった。
三年も同じ部屋で暮らしてきた俺が、間違いないとすぐに断言できなかったのは、それが爽やかなスポーツマンらしい山浪からは全く想像できないくらいドスのきいた声だったからだ。
こんな声も出せるのか、と素直に驚く。
「いますぐ、そいつから離れろ」
そいつらは、口々に山浪はズルいだのなんだのと文句を言った。
聞こえてくるのは、同じ部屋だからチャンスがどうのこうのと、わけのわからないことばかりだ。
一体、こいつらは何の話をしているんだ。
山浪は野球部のエースだ。
どうしてそこまでがんばれるのか、朝も夜も不思議なくらい練習漬けの生活だが、だからといって勉強を疎かにしているわけでもない。
どんなに疲れていても、宿題があればちゃんと自分で解こうと努力をするし、わからないことがあれば俺に頭を下げることだってある。
こいつほど不器用で、ズルという言葉から程遠いやつはいないだろう。
部活も勉強も同じくらい真剣に、いつだって真面目に打ち込んでいるのだ。
それが、三年間同じ部屋で過ごしてきた俺が知っている山浪という男だった。
「山浪はズルくなんかないだろ!」
ムカムカしながら飛び起きた俺の第一声がそれだったからなのか、山浪も含めた五人の男たちは俺を見たままぽかんとした。
おいおい、なんでお前がそっち側にいるんだよ。
「だいたいお前らなあ、ここは俺と山浪の部屋だぞ。勝手に入ってくるな。いますぐ出ていけ!」
俺がベッドから立ち上がると、山浪以外の四人は一目散に逃げていった。
身長が他人より高いと自覚はしているが、さすがに立ち上がっただけで逃げ出されるとちょっと傷つく。
いや、本当に、なんなんだあいつらは。
「ったく、なんだったんだ、あいつら」
いきなり飛び起きたせいで、ベッドの下に落ちてしまった雑誌を拾う。
部屋の床に落としたところで、汚れるわけもないのだが、なんとなく埃を払ってから棚に戻す。
それで少しは心に余裕ができたのか、さっきから山浪がぴくりとも動いていないことに気が付いた。
さすがにもう口は閉じていたが、俺を見上げたまま固まっている。
その目は、やっぱり俺の胸に向かっているようだった。
「どうした、山浪?」
固まっている山浪に近付いて、その顔をのぞき込んだ。
こうしてみると、山浪は俺よりずいぶん小さく感じられる。
いつも堂々としているから、実際の身長よりも大きく見えるのかもしれない。
そんなことを思いながら見ていた山浪の顔が、みるみる赤くなっていく。
おいおい、いきなりどうしたんだ。
すっかり赤くなった頬に触れると、熱でもあるのかかなり熱い。
ついでに、ぴたっとおでこで熱をはかってみれば、やっぱり熱くて熱がある。
「なっ、那雲、いつから起きて……まさか、聞いてたのか……?」
だが、それもすぐに青ざめて、そのまま白くなった。
まるで、リトマス試験紙みたいな顔色だ。
とりあえず、風邪とかではないらしい、とおでこから手を外す。
「んー、いつからだろうな? まあ、いつでもいいだろ」
「あ、いや、でも、さっきのは……!」
「さっきの? ああ、あれな。ヒーローみたいで格好良かったぞ。やるな、山浪」
俺が肩を組むと、山浪は急にごにょごにょとしはじめた。
さっきまでの格好良さはどこへやらだ。
だけど、体幹がしっかりしてるからなのか、俺が軽く体重をかけているのに山浪はぐらつきもしない。
まあ、山浪は毎日、筋トレやらなんやらで鍛えてるからバキバキだしな。
それなのに、さりげなく頭を撫でたら、また顔が赤くなっていく。
なんだよ、この反応。
……山浪って、なんか可愛くないか?
一度、可愛いと思ったからなのか、さっきまで気にならなかった山浪の赤くなった耳や潤んだような瞳、学ランの襟元からちらりと見えるうなじなんかが気になりはじめる。
顔だけじゃなくて、うなじの方まで赤くなってる気がするな。
もっと、服の奥まで見てみたい、と思ってしまう。
こいつは、どこまで赤くなっているんだろうか。
いますぐ脱がして、どこまで赤いか確かめたくなる。
それに、うつ向いた山浪が、俺に何かを隠そうとしているような気がして、なんだかすごく気にくわない。
この気持ちはなんなんだろう。
これは、ただの興味なのか、それとも……?
ある日の放課後、俺が寮に向かって歩いていると、同級生の山浪が追いかけてきてそう言った。
その質問は、山浪にとってよほど聞きにくいものらしく、すごく思い詰めた顔をしていて、一瞬、いまから告白でもされるのかと勘違いしてしまうくらい真剣だった。
「え……別に、好きじゃないけど?」
あまりにも唐突すぎて、質問の意味がわからなかった。
一体、何を根拠に俺が花を好きだなんてことになるのか。
とりあえず、素直にありのままを答えてやれば、山浪は不思議そうに首を傾げる。
いや、俺の方が不思議なんだが。
「ってか、それ、わざわざ追いかけてきてまで聞くことか? そんなの寮に帰ってきてから聞けばいいだろ。お前、俺と同じ部屋なんだし」
「いや、それは、まあ、そうなんだけどさ……ごめん、なんでもないんだ。変なこと聞いてごめんな」
ちらちらと俺の方を見ながら、まだどこか不思議そうな顔をしている山浪は、来たときと同じくらい唐突に頭を下げると、校舎に向かって走り出した。
今日も部活があるはずなのに、あいつは何をやってるんだろう。
走り去る坊主頭を見送って、山浪が気にしていたあたりに視線を向けた。
たぶん、このあたりだっただろうか、と見下ろしたのは、いつもと変わらぬ学生服。
結局、何も見つからなくて、俺には山浪が気にしていたものはわからなかった。
だが、その日の山浪を皮切りに、俺は他の同級生からも「花が好きなのか?」と聞かれることになる。
さすがに、同じことを聞くやつが五人も出てくれば、誰だってきっとおかしいと思うだろう。
だが、どうしてそれを聞くのかわからない。
理由を聞いても、誰も答えてはくれないのだ。
ただ、そうやって聞いてくるのは、決まって附属中学からの内進生ばかりだった。
ベッドの上でゴロゴロしながら、適当に雑誌を読んでいた。
いくら集中力に自信があるとしても、休憩もせずに、ずっと勉強を続けるなんて非効率なことはしない。
何事も、適度にやるのが一番いいのだ。
気がつけば、さっきまで読んでたはずの雑誌が、顔の上に乗っていた。
いつの間にか、うとうとしていたのだろう、そのまま寝落ちていたらしい。
キリのいい時間だったのか、頭はやけにすっきりしていた。
たまには、ごろころするのも悪くない。
そろそろ夕食の時間だと思うが、いま起きなくても、山浪が帰ってくれば起こしてくれるだろう。
それまでは、もう少しのんびりしているか、とそのままぼんやりしていたら、こそこそと誰かが部屋に入ってくる気配がした。
山浪が帰ってきたのかと思ったが、どうやらそうではないらしい。
ふたつみっつ、足音が重なるように聞こえてきて、入ってきたのがひとりではないとわかった。
何をするつもりか知らないが、こいつらは俺が起きているとは思っていない。
何かあれば飛びかかってやるぞと心に決め、ひとまず耳を澄ましてみた。
俺の枕元あたりで、こそこそひそひそと話しているそいつらは、どうやら俺の同級生のようだった。
それも、あの「花が好きなのか?」と質問してきたやつらのようだ。
山浪だけはいないようだが、あいつはまだ部活なのだろう。
そうじゃなくても、あいつはこんな風にこそこそ帰ってくることはない。
ドアを開けたら、まず「ただいま」と俺に言うし、その前にノックをするのを忘れるような男じゃない。
大雑把に見えるが、かなり気の使えるやつなのだ。
◆◆◆
「誰から、やってみる?」
何やら風向きがおかしいと思ったのは、同級生の口からそんな言葉が聞こえてきたからだ。
こいつらは、人の部屋に忍び込んで、一体何をやろうというのか。
そろそろ、起きて止めるべきかと思った瞬間、部屋のドアがいきなり開いた。
「お前ら、そこで何をしてるんだ!」
それは、たぶん山浪の声だった。
三年も同じ部屋で暮らしてきた俺が、間違いないとすぐに断言できなかったのは、それが爽やかなスポーツマンらしい山浪からは全く想像できないくらいドスのきいた声だったからだ。
こんな声も出せるのか、と素直に驚く。
「いますぐ、そいつから離れろ」
そいつらは、口々に山浪はズルいだのなんだのと文句を言った。
聞こえてくるのは、同じ部屋だからチャンスがどうのこうのと、わけのわからないことばかりだ。
一体、こいつらは何の話をしているんだ。
山浪は野球部のエースだ。
どうしてそこまでがんばれるのか、朝も夜も不思議なくらい練習漬けの生活だが、だからといって勉強を疎かにしているわけでもない。
どんなに疲れていても、宿題があればちゃんと自分で解こうと努力をするし、わからないことがあれば俺に頭を下げることだってある。
こいつほど不器用で、ズルという言葉から程遠いやつはいないだろう。
部活も勉強も同じくらい真剣に、いつだって真面目に打ち込んでいるのだ。
それが、三年間同じ部屋で過ごしてきた俺が知っている山浪という男だった。
「山浪はズルくなんかないだろ!」
ムカムカしながら飛び起きた俺の第一声がそれだったからなのか、山浪も含めた五人の男たちは俺を見たままぽかんとした。
おいおい、なんでお前がそっち側にいるんだよ。
「だいたいお前らなあ、ここは俺と山浪の部屋だぞ。勝手に入ってくるな。いますぐ出ていけ!」
俺がベッドから立ち上がると、山浪以外の四人は一目散に逃げていった。
身長が他人より高いと自覚はしているが、さすがに立ち上がっただけで逃げ出されるとちょっと傷つく。
いや、本当に、なんなんだあいつらは。
「ったく、なんだったんだ、あいつら」
いきなり飛び起きたせいで、ベッドの下に落ちてしまった雑誌を拾う。
部屋の床に落としたところで、汚れるわけもないのだが、なんとなく埃を払ってから棚に戻す。
それで少しは心に余裕ができたのか、さっきから山浪がぴくりとも動いていないことに気が付いた。
さすがにもう口は閉じていたが、俺を見上げたまま固まっている。
その目は、やっぱり俺の胸に向かっているようだった。
「どうした、山浪?」
固まっている山浪に近付いて、その顔をのぞき込んだ。
こうしてみると、山浪は俺よりずいぶん小さく感じられる。
いつも堂々としているから、実際の身長よりも大きく見えるのかもしれない。
そんなことを思いながら見ていた山浪の顔が、みるみる赤くなっていく。
おいおい、いきなりどうしたんだ。
すっかり赤くなった頬に触れると、熱でもあるのかかなり熱い。
ついでに、ぴたっとおでこで熱をはかってみれば、やっぱり熱くて熱がある。
「なっ、那雲、いつから起きて……まさか、聞いてたのか……?」
だが、それもすぐに青ざめて、そのまま白くなった。
まるで、リトマス試験紙みたいな顔色だ。
とりあえず、風邪とかではないらしい、とおでこから手を外す。
「んー、いつからだろうな? まあ、いつでもいいだろ」
「あ、いや、でも、さっきのは……!」
「さっきの? ああ、あれな。ヒーローみたいで格好良かったぞ。やるな、山浪」
俺が肩を組むと、山浪は急にごにょごにょとしはじめた。
さっきまでの格好良さはどこへやらだ。
だけど、体幹がしっかりしてるからなのか、俺が軽く体重をかけているのに山浪はぐらつきもしない。
まあ、山浪は毎日、筋トレやらなんやらで鍛えてるからバキバキだしな。
それなのに、さりげなく頭を撫でたら、また顔が赤くなっていく。
なんだよ、この反応。
……山浪って、なんか可愛くないか?
一度、可愛いと思ったからなのか、さっきまで気にならなかった山浪の赤くなった耳や潤んだような瞳、学ランの襟元からちらりと見えるうなじなんかが気になりはじめる。
顔だけじゃなくて、うなじの方まで赤くなってる気がするな。
もっと、服の奥まで見てみたい、と思ってしまう。
こいつは、どこまで赤くなっているんだろうか。
いますぐ脱がして、どこまで赤いか確かめたくなる。
それに、うつ向いた山浪が、俺に何かを隠そうとしているような気がして、なんだかすごく気にくわない。
この気持ちはなんなんだろう。
これは、ただの興味なのか、それとも……?
0
あなたにおすすめの小説
寂しいを分け与えた
こじらせた処女
BL
いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。
昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。
告白ゲームの攻略対象にされたので面倒くさい奴になって嫌われることにした
雨宮里玖
BL
《あらすじ》
昼休みに乃木は、イケメン三人の話に聞き耳を立てていた。そこで「それぞれが最初にぶつかった奴を口説いて告白する。それで一番早く告白オッケーもらえた奴が勝ち」という告白ゲームをする話を聞いた。
その直後、乃木は三人のうちで一番のモテ男・早坂とぶつかってしまった。
その日の放課後から早坂は乃木にぐいぐい近づいてきて——。
早坂(18)モッテモテのイケメン帰国子女。勉強運動なんでもできる。物静か。
乃木(18)普通の高校三年生。
波田野(17)早坂の友人。
蓑島(17)早坂の友人。
石井(18)乃木の友人。
罰ゲームって楽しいね♪
あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」
おれ七海 直也(ななみ なおや)は
告白された。
クールでかっこいいと言われている
鈴木 海(すずき かい)に、告白、
さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。
なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの
告白の答えを待つ…。
おれは、わかっていた────これは
罰ゲームだ。
きっと罰ゲームで『男に告白しろ』
とでも言われたのだろう…。
いいよ、なら──楽しんでやろう!!
てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が
こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ!
ひょんなことで海とつき合ったおれ…。
だが、それが…とんでもないことになる。
────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪
この作品はpixivにも記載されています。
そんなの真実じゃない
イヌノカニ
BL
引きこもって四年、生きていてもしょうがないと感じた主人公は身の周りの整理し始める。自分の部屋に溢れる幼馴染との思い出を見て、どんなパソコンやスマホよりも自分の事を知っているのは幼馴染だと気付く。どうにかして彼から自分に関する記憶を消したいと思った主人公は偶然見た広告の人を意のままに操れるというお香を手に幼馴染に会いに行くが———?
彼は本当に俺の知っている彼なのだろうか。
==============
人の証言と記憶の曖昧さをテーマに書いたので、ハッキリとせずに終わります。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】この契約に愛なんてないはずだった
なの
BL
劣勢オメガの翔太は、入院中の母を支えるため、昼夜問わず働き詰めの生活を送っていた。
そんなある日、母親の入院費用が払えず、困っていた翔太を救ったのは、冷静沈着で感情を見せない、大企業副社長・鷹城怜司……優勢アルファだった。
数日後、怜司は翔太に「1年間、仮の番になってほしい」と持ちかける。
身体の関係はなし、報酬あり。感情も、未来もいらない。ただの契約。
生活のために翔太はその条件を受け入れるが、理性的で無表情なはずの怜司が、ふとした瞬間に見せる優しさに、次第に心が揺らいでいく。
これはただの契約のはずだった。
愛なんて、最初からあるわけがなかった。
けれど……二人の距離が近づくたびに、仮であるはずの関係は、静かに熱を帯びていく。
ツンデレなオメガと、理性を装うアルファ。
これは、仮のはずだった番契約から始まる、運命以上の恋の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる