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38、熱烈ラバーズ
「……こんなことしといて、いまさら、本気なのか、なんて、聞くまでもねぇよな?」
びっくりして目を開けたら、すごく真面目なオヤジの顔があった。
見たこともない雄らしい表情に、おれはいますぐ食べられてしまいそうだった。
おれが好きなオヤジのはずなのに、なんだかいつものオヤジじゃないみたいで、おれはこくこくと頷くことしかできない。
ため息のような、甘い吐息のような囁きが、口から注ぎ込まれ、そのまま舌が痺れるくらい長いキスをした。
「……んぅ……っ」
ぢゅうっと舌を強く吸われて、びくくっと体が震えた。
オヤジの腕が、おれの背中をすべり降りていく。
唇が離れた瞬間、おれの体は支えていたなにかを吸いとられてしまったみたいに、一瞬でふにゃりと崩れてしまった。
オヤジの腕の中にすっぽりとおさめられて、そのたくましい胸に寄りかかる。
思っていた以上に、オヤジのキスが激しくて、なんだか体が蕩けてしまったように動けなくなってしまっていた。
「……ん。おれが本気だって、わかったの……?」
「そりゃなぁ。お前の顔見りゃわかる。でもよ、お前、わかってんのか? お前が好きだって言ってる俺は、お前のオヤジだぞ」
わかっていたはずのことを改めて言われ、ぎくりとする。
もしかして、おれはこれから振られるのか?
「おれは、ちゃんとわかってるよ。でも、好きになった人が、たまたま自分のオヤジだったってだけだ。おれは、オヤジが……あなたが、好きだ。あなたが、おれを息子としか見られなくても、……振られたとしても、この気持ちは変わらないから……んぅっ」
ぐっと引き寄せられて、そのまま唇を塞がれた。
びっくりして、大きく開いた目いっぱいに、真剣なオヤジの顔がうつる。
ああ、格好よすぎて、おかしくなりそう。
そのまま入り込んできたオヤジの舌に、抵抗もできなくなるくらいめちゃくちゃにされてしまった。
雄の顔をしたオヤジに貪るようなキスをされたおれは、とろんとした目で見返すことしかできなくなる。
「あんまり可愛いこと言ってんと、どうなってもしらねぇぞ。振ろうなんざ思ってねぇよ。俺が聞きたかったのは、お前のそれは、家族に対する好きなんじゃねぇか、ってことだ。もしかして、なんか勘違いしちまってんじゃねぇかって、確認だな」
だらしなく開きっぱなしになってしまった唇を、オヤジにぺろりと舐められて、少しだけ正気戻る。
ちゃんと答えなきゃ。
「おれが、いくら鈍くたって、そのくらいの区別はつくよ……それに、オヤジのことを、ただの家族だ、なんて思ってたら、こんな風に勃起なんてするわけないだろ?」
ゆるくどころか、しっかりとまた勃起してしまったちんぽを見下ろす。
恥ずかしいけれど、たぶん一番おれの気持ちが現れている場所だ。
「意地悪な質問するけどよ、ただ誰かとやりたいだけってことはねぇか?」
「……そりゃあ、おれだって男だから、ただやりたいって気持ちがないとは言わないけど、誰でもいいわけじゃないよ。相手がオヤジだから、したいって思って、こんな風になってるんだからな」
「……俺みてぇなオヤジのどこがいいんだかなぁ」
「オヤジは、全部、格好いいよ」
「俺みてぇなゴリラ顔がいいだなんて、お前は変わってんなぁ」
「変わっててもいいだろ。生まれた時から、こんなに格好いいオヤジと一緒にいて、他のやつを好きになれっていうのが最初から無理な話なんだよ。もう諦めて、おれのこと幸せにしてよ。おれは、オヤジじゃないと幸せになれないからさ。おれが幸せになれるんなら、いくらでも応援してくれるんだろ?」
オヤジの首に腕をまわして、唇を近付けた。
唇が触れるか、触れないかの場所で、オヤジに向かって微笑んだら、オヤジの方からちゅっとキスをされる。
「もう結婚できねぇぞ」
「知ってる? 同性の結婚ってさ、養子縁組をするんだよ。夫婦じゃなくて、親子になって家族になるんだ。それならさ、おれたちはもう家族なんだから、結婚してるようなもんだろ?」
「ははっ、そりゃいいな。お前は、もうとっくに俺と結婚してたんだな」
囁くように言われて、言い返したら笑われた。
ちゅっちゅっと唇を啄まれて、流されそうになるのをぐっと堪える。
「……ねぇ、オヤジはさ、おれのこと、どう思ってるんだよ」
「どうって、どういう意味だよ」
「……お、おれのこと、す、好きなのかって……そ、そういうことだよっ」
顔が真っ赤になってる自覚はある。
だけど、まだ一度もオヤジから、おれはそういう言葉を言ってもらえていなかった。
「そうか、まだ言ってなかったか」
「……言って、もらえてない」
「拗ねんな、拗ねんな。んな顔されたら、もっといじめたくなるじゃねぇか」
「……いじめてたのかよ」
「しょうがねぇだろ。さっきから、お前が可愛くてたまんねぇんだ」
「かっ、可愛いって、またっ、からかうなよなっ」
「からかってなんかねぇよ。……俺も、好きだぜ。どうやら、俺もお前のことはただの息子だなんて思えねぇみたいだ」
ぐりっとちんぽに擦りつけられたものを見て、ぞくぞくと震える。
そこには、臨戦態勢に入ったオヤジのちんぽがそそりたっていた。
「……どうしよう、おれ、幸せ過ぎて、どうにかなりそう……っ」
「おいおい、こんな言葉ひとつで満足すんじゃねぇよ。まだ何にもしてねぇだろ」
「うん。でも、おれ、幸せなんだよ」
「これからもっと幸せにしてやる。だから、このくらいで満足すんなよ」
「……うん」
「だから、泣くなって」
苦笑いを浮かべたオヤジが、涙の滲む目尻にちゅっとキスをして、凛々しい眉をへにょっと曲げた。
その顔がなんだかすごく可愛くて、おれはオヤジの唇にキスをする。
そして、おれたちは。
盛大に逆上せた。
びっくりして目を開けたら、すごく真面目なオヤジの顔があった。
見たこともない雄らしい表情に、おれはいますぐ食べられてしまいそうだった。
おれが好きなオヤジのはずなのに、なんだかいつものオヤジじゃないみたいで、おれはこくこくと頷くことしかできない。
ため息のような、甘い吐息のような囁きが、口から注ぎ込まれ、そのまま舌が痺れるくらい長いキスをした。
「……んぅ……っ」
ぢゅうっと舌を強く吸われて、びくくっと体が震えた。
オヤジの腕が、おれの背中をすべり降りていく。
唇が離れた瞬間、おれの体は支えていたなにかを吸いとられてしまったみたいに、一瞬でふにゃりと崩れてしまった。
オヤジの腕の中にすっぽりとおさめられて、そのたくましい胸に寄りかかる。
思っていた以上に、オヤジのキスが激しくて、なんだか体が蕩けてしまったように動けなくなってしまっていた。
「……ん。おれが本気だって、わかったの……?」
「そりゃなぁ。お前の顔見りゃわかる。でもよ、お前、わかってんのか? お前が好きだって言ってる俺は、お前のオヤジだぞ」
わかっていたはずのことを改めて言われ、ぎくりとする。
もしかして、おれはこれから振られるのか?
「おれは、ちゃんとわかってるよ。でも、好きになった人が、たまたま自分のオヤジだったってだけだ。おれは、オヤジが……あなたが、好きだ。あなたが、おれを息子としか見られなくても、……振られたとしても、この気持ちは変わらないから……んぅっ」
ぐっと引き寄せられて、そのまま唇を塞がれた。
びっくりして、大きく開いた目いっぱいに、真剣なオヤジの顔がうつる。
ああ、格好よすぎて、おかしくなりそう。
そのまま入り込んできたオヤジの舌に、抵抗もできなくなるくらいめちゃくちゃにされてしまった。
雄の顔をしたオヤジに貪るようなキスをされたおれは、とろんとした目で見返すことしかできなくなる。
「あんまり可愛いこと言ってんと、どうなってもしらねぇぞ。振ろうなんざ思ってねぇよ。俺が聞きたかったのは、お前のそれは、家族に対する好きなんじゃねぇか、ってことだ。もしかして、なんか勘違いしちまってんじゃねぇかって、確認だな」
だらしなく開きっぱなしになってしまった唇を、オヤジにぺろりと舐められて、少しだけ正気戻る。
ちゃんと答えなきゃ。
「おれが、いくら鈍くたって、そのくらいの区別はつくよ……それに、オヤジのことを、ただの家族だ、なんて思ってたら、こんな風に勃起なんてするわけないだろ?」
ゆるくどころか、しっかりとまた勃起してしまったちんぽを見下ろす。
恥ずかしいけれど、たぶん一番おれの気持ちが現れている場所だ。
「意地悪な質問するけどよ、ただ誰かとやりたいだけってことはねぇか?」
「……そりゃあ、おれだって男だから、ただやりたいって気持ちがないとは言わないけど、誰でもいいわけじゃないよ。相手がオヤジだから、したいって思って、こんな風になってるんだからな」
「……俺みてぇなオヤジのどこがいいんだかなぁ」
「オヤジは、全部、格好いいよ」
「俺みてぇなゴリラ顔がいいだなんて、お前は変わってんなぁ」
「変わっててもいいだろ。生まれた時から、こんなに格好いいオヤジと一緒にいて、他のやつを好きになれっていうのが最初から無理な話なんだよ。もう諦めて、おれのこと幸せにしてよ。おれは、オヤジじゃないと幸せになれないからさ。おれが幸せになれるんなら、いくらでも応援してくれるんだろ?」
オヤジの首に腕をまわして、唇を近付けた。
唇が触れるか、触れないかの場所で、オヤジに向かって微笑んだら、オヤジの方からちゅっとキスをされる。
「もう結婚できねぇぞ」
「知ってる? 同性の結婚ってさ、養子縁組をするんだよ。夫婦じゃなくて、親子になって家族になるんだ。それならさ、おれたちはもう家族なんだから、結婚してるようなもんだろ?」
「ははっ、そりゃいいな。お前は、もうとっくに俺と結婚してたんだな」
囁くように言われて、言い返したら笑われた。
ちゅっちゅっと唇を啄まれて、流されそうになるのをぐっと堪える。
「……ねぇ、オヤジはさ、おれのこと、どう思ってるんだよ」
「どうって、どういう意味だよ」
「……お、おれのこと、す、好きなのかって……そ、そういうことだよっ」
顔が真っ赤になってる自覚はある。
だけど、まだ一度もオヤジから、おれはそういう言葉を言ってもらえていなかった。
「そうか、まだ言ってなかったか」
「……言って、もらえてない」
「拗ねんな、拗ねんな。んな顔されたら、もっといじめたくなるじゃねぇか」
「……いじめてたのかよ」
「しょうがねぇだろ。さっきから、お前が可愛くてたまんねぇんだ」
「かっ、可愛いって、またっ、からかうなよなっ」
「からかってなんかねぇよ。……俺も、好きだぜ。どうやら、俺もお前のことはただの息子だなんて思えねぇみたいだ」
ぐりっとちんぽに擦りつけられたものを見て、ぞくぞくと震える。
そこには、臨戦態勢に入ったオヤジのちんぽがそそりたっていた。
「……どうしよう、おれ、幸せ過ぎて、どうにかなりそう……っ」
「おいおい、こんな言葉ひとつで満足すんじゃねぇよ。まだ何にもしてねぇだろ」
「うん。でも、おれ、幸せなんだよ」
「これからもっと幸せにしてやる。だから、このくらいで満足すんなよ」
「……うん」
「だから、泣くなって」
苦笑いを浮かべたオヤジが、涙の滲む目尻にちゅっとキスをして、凛々しい眉をへにょっと曲げた。
その顔がなんだかすごく可愛くて、おれはオヤジの唇にキスをする。
そして、おれたちは。
盛大に逆上せた。
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