2 / 49
婚約回避をするためには主人公を見つければいいんだ!
しおりを挟む
フィーロの第二性別検査はすぐに行われた。
結果はやはりベータ。アルファを期待していた両親はひどく落胆し、フィーロを怒鳴ろうとしたが傍にいたゼンが庇ったことで叱責されることはなかった。
「お兄様はすごいです。魔術協会の一級魔術師だと聞きました。それにアルファだとも……」
フィーロを部屋に送り届けて、二人でお茶をしているとそう言われて手を止めた。
ベータだったことを相当気にしているようだ。
「肩書きは努力次第でいくらでも手に入る。第二性別など気にする必要はない」
「……それでも悔しいです」
出生の関係もありフィーロはどこか心の奥底に劣等感をくすぶらせている。
下手に慰めても効果はないだろう。特にゼンは表向きは優秀なアルファであり、一級魔術師だ。
一級魔術師は魔術師の中でも優れたものだけが手にすることのできる称号だ。騎士団長と並んで力のある地位。
ゼンは一年前、一級魔術師の資格を最年少で獲得した魔術の天才だ。あくまで表向きはだけれど……。
「フィーロはまだ伯爵家に来たばかりだ。なによりも先に自分の健康のことを考えろ。ほらもっと食え。遠慮はしなくていい」
テーブルに並べられた茶菓子を適当に皿に乗せてやる。
遠慮しているのかフィーロは食がやたらと細い。これでは出したくても力も出ない。
「お兄様は騎士団長様と肩を並べるくらいお強いのですよね?騎士団長様はどんな方なのですか?」
騎士団長という言葉につい反応して口元がひくつく。
フィーロに絶対に会わせてはいけない人物。それが若くしてエイリーク公爵家の当主であり騎士団長であるルーカス・エイリークだからだ。
小説の中のルーカスとゼンは犬猿の仲で、ゼンはなにかとルーカスを敵対視していた。フィーロを利用してルーカスを窮地に陥れようとしたこともある。
(まあ、それがバレて一級魔術師の地位を剥奪されて僻地に追いやられるんだけど……)
と、そんなふうに悠長に構えている場合ではない。
ゼンもフィーロもルーカスにだけは関わってはいけない。そう!絶対に!
「フィーロ、そんなことよりこのマカロンを食べてみてくれ。俺がフィーロのために買ってきたんだ」
「わぁ!こんなに綺麗なお菓子初めて食べます!いいんですか?」
「あぁ、好きなだけ食べていい」
どうやら上手く話をそらすことができたようだ。
味わうようちまちまとマカロンを食べているフィーロはリスのようで可愛らしい。尊い姿を拝みながら、ゼンも目の前に置かれてあるチョコ菓子を口に入れた。ゼンの好み通り苦めに仕上げられたそれは、サクッと音を鳴らして口内でほぐれていく。
まだ記憶を取り戻す前、甘いものが苦手なゼンは甘いチョコ菓子を誤って出してしまったメイドを首にしたことがある。その件があってからゼンの食べるものはベテランの料理長とメイド長が用意することになったそうだ。
(流石冷血大魔王様……)
それが過去の自分の行いだと思うと恥ずかしいやら申し訳ないやら……。
お礼をいうだけで怖がられてしまうため、いたたまれない気持ちを抱えている。
フィーロに優しくするのも裏があると思われているようだ。
「フィーロ付きのメイドを用意しないといけないな。歳は近いほうがいいか?」
「その……おまかせしてもいいでしょうか?」
「わかった。すぐに手配をしておく」
ふとあることに思い至った。
確かこの時期はフィーロとルーカスの婚約の話が出る時期だったはず。
(ということは彼もすでにこの屋敷にいるはずだ)
この小説世界の主人公──シャノンは伯爵家に仕えるメイドの連れ子だ。重い病にかかったメイドがメイド長に口利きしてもらいシャノンを伯爵家に置いてもらえるように頼んだため、シャノンは伯爵家の使用人部屋に住んでいる。
(くそ~、記憶を取り戻す前は周りにまったく興味がなかったからシャノンがどこに居るのかすら把握してない)
これはまずいことになった。
あと数日もすればルーカスが屋敷に訪ねてくる。急に決まった婚約話だったためゼンもこのことを知らなかった。
しかもフィーロはオメガだと偽ってルーカスに嫁がされそうになる。
「俺が必ず守ってやるからな」
「?」
マカロンを頬張っていたフィーロが首を傾げながら見つめてきた。その表情があまりにも可愛くてニヤけてしまいそうになる。けれどゼンの強固な顔面はピクリとも動かなかった。
そもそもフィーロがルーカスに嫁ぐこととなった流れがあまりにもひどい。
フィーロがベータだとわかり、平民出身で平凡なフィーロのことを両親は邪魔だと考えた。そこでライバルとも呼べる仲である公爵家にフィーロを押し付けてしまおうと考えたわけだ。
騎士団長であるルーカスは立場上、一級魔術師であるゼンの実家の頼みを無下にはできない。仲は悪くとも互いに国を防衛する役割を担う機関のトップだ。それなりに礼儀はわきまえなくてはならないうえに、今回の婚約話が上手く行けば親交も深まる。
(けど両親はフィーロをオメガだと偽って婚約させるんだよな)
婚約の期間を設けてから婚姻が普通の流れだ。
フィーロはその期間でルーカスに恋をするが、ルーカスは早い段階からフィーロがベータだと気付いてしまう。
しかもフィーロの機嫌取りのために通っていた伯爵家でシャノンに出会ってしまうため、フィーロは婚約者からも愛してもらえず結局孤独は埋められなかった。
「お兄様考え事をされているんですか?」
「フィーロのことを考えていた。この先、きっと辛いことがたくさん起こるだろう。だが、俺だけはお前の味方だと信じてくれるか?」
唐突にこんなことを言われても驚くだけだとはわかっている。
それでも伝えたかった。可愛い弟が幸せを掴めるのであれば、仕える手はすべて使ってしまおうとすら考えているほどだ。
「僕にこんなにも優しくしてくれるのはお兄様だけです。お父様もお母様も僕のことを嫌っているし、使用人は妾の子だと言います。でもお兄様は違うから、僕はお兄様のことなら信じられます」
「ありがとうフィーロ」
なんて良い子なんだ!
こんなに可愛い子をいじめるなんて許せない。絶対に守ってやりたい。
そうと決まれば作戦を練らなければいけない。
(主人公ならどんなタイミングで出会っても大丈夫なんじゃないか?)
そんな考えが頭の中に浮かんだ。
シャノンを事前に見つけておいて、当日話し合いの場に連れてくればいい。そうすれば自然とルーカスはシャノンに目を留めるはず。なんたって二人は運命の番いだから。
そうと決まればシャノンを探そう。
「フィーロ、俺はこれから予定があるから部屋で好きに過ごしていろ」
「……はい」
寂しそうにしょぼんとした表情を浮かべたフィーロが立ち上がる。ゼンも立ち上がると、しょぼしょぼのフィーロの頭を撫でてやる。
ぱっと顔を上げたフィーロが、不安げな青い瞳を向けてきた。
「屋敷内には居るから安心しろ」
「っ、はい」
へにょりと顔を崩して笑みを浮かべるフィーロは本当に可愛い。こんなに可愛い子が悪役令息になるだなんて考えられなかった。
結果はやはりベータ。アルファを期待していた両親はひどく落胆し、フィーロを怒鳴ろうとしたが傍にいたゼンが庇ったことで叱責されることはなかった。
「お兄様はすごいです。魔術協会の一級魔術師だと聞きました。それにアルファだとも……」
フィーロを部屋に送り届けて、二人でお茶をしているとそう言われて手を止めた。
ベータだったことを相当気にしているようだ。
「肩書きは努力次第でいくらでも手に入る。第二性別など気にする必要はない」
「……それでも悔しいです」
出生の関係もありフィーロはどこか心の奥底に劣等感をくすぶらせている。
下手に慰めても効果はないだろう。特にゼンは表向きは優秀なアルファであり、一級魔術師だ。
一級魔術師は魔術師の中でも優れたものだけが手にすることのできる称号だ。騎士団長と並んで力のある地位。
ゼンは一年前、一級魔術師の資格を最年少で獲得した魔術の天才だ。あくまで表向きはだけれど……。
「フィーロはまだ伯爵家に来たばかりだ。なによりも先に自分の健康のことを考えろ。ほらもっと食え。遠慮はしなくていい」
テーブルに並べられた茶菓子を適当に皿に乗せてやる。
遠慮しているのかフィーロは食がやたらと細い。これでは出したくても力も出ない。
「お兄様は騎士団長様と肩を並べるくらいお強いのですよね?騎士団長様はどんな方なのですか?」
騎士団長という言葉につい反応して口元がひくつく。
フィーロに絶対に会わせてはいけない人物。それが若くしてエイリーク公爵家の当主であり騎士団長であるルーカス・エイリークだからだ。
小説の中のルーカスとゼンは犬猿の仲で、ゼンはなにかとルーカスを敵対視していた。フィーロを利用してルーカスを窮地に陥れようとしたこともある。
(まあ、それがバレて一級魔術師の地位を剥奪されて僻地に追いやられるんだけど……)
と、そんなふうに悠長に構えている場合ではない。
ゼンもフィーロもルーカスにだけは関わってはいけない。そう!絶対に!
「フィーロ、そんなことよりこのマカロンを食べてみてくれ。俺がフィーロのために買ってきたんだ」
「わぁ!こんなに綺麗なお菓子初めて食べます!いいんですか?」
「あぁ、好きなだけ食べていい」
どうやら上手く話をそらすことができたようだ。
味わうようちまちまとマカロンを食べているフィーロはリスのようで可愛らしい。尊い姿を拝みながら、ゼンも目の前に置かれてあるチョコ菓子を口に入れた。ゼンの好み通り苦めに仕上げられたそれは、サクッと音を鳴らして口内でほぐれていく。
まだ記憶を取り戻す前、甘いものが苦手なゼンは甘いチョコ菓子を誤って出してしまったメイドを首にしたことがある。その件があってからゼンの食べるものはベテランの料理長とメイド長が用意することになったそうだ。
(流石冷血大魔王様……)
それが過去の自分の行いだと思うと恥ずかしいやら申し訳ないやら……。
お礼をいうだけで怖がられてしまうため、いたたまれない気持ちを抱えている。
フィーロに優しくするのも裏があると思われているようだ。
「フィーロ付きのメイドを用意しないといけないな。歳は近いほうがいいか?」
「その……おまかせしてもいいでしょうか?」
「わかった。すぐに手配をしておく」
ふとあることに思い至った。
確かこの時期はフィーロとルーカスの婚約の話が出る時期だったはず。
(ということは彼もすでにこの屋敷にいるはずだ)
この小説世界の主人公──シャノンは伯爵家に仕えるメイドの連れ子だ。重い病にかかったメイドがメイド長に口利きしてもらいシャノンを伯爵家に置いてもらえるように頼んだため、シャノンは伯爵家の使用人部屋に住んでいる。
(くそ~、記憶を取り戻す前は周りにまったく興味がなかったからシャノンがどこに居るのかすら把握してない)
これはまずいことになった。
あと数日もすればルーカスが屋敷に訪ねてくる。急に決まった婚約話だったためゼンもこのことを知らなかった。
しかもフィーロはオメガだと偽ってルーカスに嫁がされそうになる。
「俺が必ず守ってやるからな」
「?」
マカロンを頬張っていたフィーロが首を傾げながら見つめてきた。その表情があまりにも可愛くてニヤけてしまいそうになる。けれどゼンの強固な顔面はピクリとも動かなかった。
そもそもフィーロがルーカスに嫁ぐこととなった流れがあまりにもひどい。
フィーロがベータだとわかり、平民出身で平凡なフィーロのことを両親は邪魔だと考えた。そこでライバルとも呼べる仲である公爵家にフィーロを押し付けてしまおうと考えたわけだ。
騎士団長であるルーカスは立場上、一級魔術師であるゼンの実家の頼みを無下にはできない。仲は悪くとも互いに国を防衛する役割を担う機関のトップだ。それなりに礼儀はわきまえなくてはならないうえに、今回の婚約話が上手く行けば親交も深まる。
(けど両親はフィーロをオメガだと偽って婚約させるんだよな)
婚約の期間を設けてから婚姻が普通の流れだ。
フィーロはその期間でルーカスに恋をするが、ルーカスは早い段階からフィーロがベータだと気付いてしまう。
しかもフィーロの機嫌取りのために通っていた伯爵家でシャノンに出会ってしまうため、フィーロは婚約者からも愛してもらえず結局孤独は埋められなかった。
「お兄様考え事をされているんですか?」
「フィーロのことを考えていた。この先、きっと辛いことがたくさん起こるだろう。だが、俺だけはお前の味方だと信じてくれるか?」
唐突にこんなことを言われても驚くだけだとはわかっている。
それでも伝えたかった。可愛い弟が幸せを掴めるのであれば、仕える手はすべて使ってしまおうとすら考えているほどだ。
「僕にこんなにも優しくしてくれるのはお兄様だけです。お父様もお母様も僕のことを嫌っているし、使用人は妾の子だと言います。でもお兄様は違うから、僕はお兄様のことなら信じられます」
「ありがとうフィーロ」
なんて良い子なんだ!
こんなに可愛い子をいじめるなんて許せない。絶対に守ってやりたい。
そうと決まれば作戦を練らなければいけない。
(主人公ならどんなタイミングで出会っても大丈夫なんじゃないか?)
そんな考えが頭の中に浮かんだ。
シャノンを事前に見つけておいて、当日話し合いの場に連れてくればいい。そうすれば自然とルーカスはシャノンに目を留めるはず。なんたって二人は運命の番いだから。
そうと決まればシャノンを探そう。
「フィーロ、俺はこれから予定があるから部屋で好きに過ごしていろ」
「……はい」
寂しそうにしょぼんとした表情を浮かべたフィーロが立ち上がる。ゼンも立ち上がると、しょぼしょぼのフィーロの頭を撫でてやる。
ぱっと顔を上げたフィーロが、不安げな青い瞳を向けてきた。
「屋敷内には居るから安心しろ」
「っ、はい」
へにょりと顔を崩して笑みを浮かべるフィーロは本当に可愛い。こんなに可愛い子が悪役令息になるだなんて考えられなかった。
1,138
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
執着騎士団長と、筋肉中毒の治癒師
マンスーン
BL
現代日本から異世界へ転生した治癒師のレオには、誰にも言えない秘密がある。
それは「定期的に極上の筋肉に触れて生命力を摂取しないと、魔力欠乏で死んでしまう」という特異体質であること!
命をつなぐため、そして何より己のフェティシズムを満たすため、レオがターゲットに選んだのは「氷の騎士団長」と恐れられる英雄ガドリエル。
「あぁっ、すごい……硬いですガドリエル様ッ!(大胸筋が)」
「……っ、治療中にそんな熱っぽい声を出すなッ」
生きるために必死で揉みしだくレオを、ガドリエルは「これほど俺の身を案じてくれるとは」と都合よく勘違い
触られたいムッツリ攻め×触りたい変態受け
捨てられΩの癒やしの薬草、呪いで苦しむ最強騎士団長を救ったら、いつの間にか胃袋も心も掴んで番にされていました
水凪しおん
BL
孤独と絶望を癒やす、運命の愛の物語。
人里離れた森の奥、青年アレンは不思議な「浄化の力」を持ち、薬草を育てながらひっそりと暮らしていた。その力を気味悪がられ、人を避けるように生きてきた彼の前に、ある嵐の夜、血まみれの男が現れる。
男の名はカイゼル。「黒き猛虎」と敵国から恐れられる、無敗の騎士団長。しかし彼は、戦場で受けた呪いにより、αの本能を制御できず、狂おしい発作に身を焼かれていた。
記憶を失ったふりをしてアレンの元に留まるカイゼル。アレンの作る薬草茶が、野菜スープが、そして彼自身の存在が、カイゼルの荒れ狂う魂を鎮めていく唯一の癒やしだと気づいた時、その想いは激しい執着と独占欲へ変わる。
「お前がいなければ、俺は正気を保てない」
やがて明かされる真実、迫りくる呪いの脅威。臆病だった青年は、愛する人を救うため、その身に宿る力のすべてを捧げることを決意する。
呪いが解けた時、二人は真の番となる。孤独だった魂が寄り添い、狂おしいほどの愛を注ぎ合う、ファンタジック・ラブストーリー。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
脱落モブ男が人気アイドルに愛されるわけがない
綿毛ぽぽ
BL
アイドルを夢見るも、デビューできずオーディション番組に出演しても脱落ばかりの地味男、亀谷日翔はついに夢を諦めた。そしてひょんなことから事務所にあるカフェで働き始めると、かつて出演していた番組のデビューメンバーと再会する。テレビでも引っ張りだこで相変わらずビジュアルが強い二人は何故か俺に対して距離が近い。
━━━━━━━━━━━
現役人気アイドル×脱落モブ男
表紙はくま様からお借りしました
https://www.pixiv.net/artworks/84182395
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる