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もっともっと大切にするから
訓練所までの道がやけに遠く感じられた。とにかく一秒でも早くフィーロの元に向かいたい。風魔術を重ね掛けしてスピードを早める。
そこまでしてもまだ道のりがとても長く感じられた。
「フィーロ!」
訓練所に備え付けられた椅子にフィーロが座っているのが見えて名前を叫ぶ。シャノンに手を取られた状態で、フィーロがゼンの方に顔を向けた。
「お兄様……」
「怪我は?どこが痛い?大丈夫なのか??」
心配しすぎて早口に尋ねた。
「平気です。シャノンが治癒魔術で治してくれました」
「……シャノンが?」
シャノンへ視線を向けると、戸惑いがちに頷かれた。その瞬間、物凄い安堵感が押し寄せてきて、思わずフィーロとシャノンを同時に抱きしめていた。
「無事で良かった……。シャノン、本当に感謝する」
「っ……お兄様、僕のこと嫌いになっていませんか?」
泣きそうな声音で尋ねられて、ゼンまで泣きそうになった。
嫌いになるわけがない。どれだけ心配したのかを見せてやりたいくらいだ。
「フィーロ、不安にさせてすまなかった。お前たちのことを嫌うはずがないだろう」
「僕はお兄様と違って魔術も勉強も得意じゃなくて……もっと練習しようと思ってっ、でも上手くできなくてっ……」
泣きながら必死に気持ちを伝えてくれるフィーロのことをもっと大切にしてあげたいと思った。
はじめからこうやって抱きしめてやれば、根を詰めることもなかっただろう。
幸いシャノンが治癒魔術を発現してくれたおかげで大事には至らなかったようだが、魔術練習中の事故は命を落とす可能性もある。
今回は運が良かった。
「目を離して悪かった。俺の責任だ」
二人を離すと、ワシャワシャと髪を撫でてやる。
「二人はよく頑張っている。二人が弟子で誇らしい。だから自信を持て」
大きな瞳を瞬かせながら、フィーロとシャノンは何度もうなずいてくれた。
そんな二人にゼンも笑みを返す。そして改めて、小説の出来事など関係なしに、二人はゼンにとってかけがえのない家族なのだと実感した。
「明日からまた俺がしっかりと訓練をつけてやる。だから今日は三人で茶菓子を食べよう。いいか?」
「「っ、はい!」」
元気な返事を聞くと頬が緩む。
本当に素直で可愛い。だから失わないように、もっともっと大切にしようと心に決めた。
そこまでしてもまだ道のりがとても長く感じられた。
「フィーロ!」
訓練所に備え付けられた椅子にフィーロが座っているのが見えて名前を叫ぶ。シャノンに手を取られた状態で、フィーロがゼンの方に顔を向けた。
「お兄様……」
「怪我は?どこが痛い?大丈夫なのか??」
心配しすぎて早口に尋ねた。
「平気です。シャノンが治癒魔術で治してくれました」
「……シャノンが?」
シャノンへ視線を向けると、戸惑いがちに頷かれた。その瞬間、物凄い安堵感が押し寄せてきて、思わずフィーロとシャノンを同時に抱きしめていた。
「無事で良かった……。シャノン、本当に感謝する」
「っ……お兄様、僕のこと嫌いになっていませんか?」
泣きそうな声音で尋ねられて、ゼンまで泣きそうになった。
嫌いになるわけがない。どれだけ心配したのかを見せてやりたいくらいだ。
「フィーロ、不安にさせてすまなかった。お前たちのことを嫌うはずがないだろう」
「僕はお兄様と違って魔術も勉強も得意じゃなくて……もっと練習しようと思ってっ、でも上手くできなくてっ……」
泣きながら必死に気持ちを伝えてくれるフィーロのことをもっと大切にしてあげたいと思った。
はじめからこうやって抱きしめてやれば、根を詰めることもなかっただろう。
幸いシャノンが治癒魔術を発現してくれたおかげで大事には至らなかったようだが、魔術練習中の事故は命を落とす可能性もある。
今回は運が良かった。
「目を離して悪かった。俺の責任だ」
二人を離すと、ワシャワシャと髪を撫でてやる。
「二人はよく頑張っている。二人が弟子で誇らしい。だから自信を持て」
大きな瞳を瞬かせながら、フィーロとシャノンは何度もうなずいてくれた。
そんな二人にゼンも笑みを返す。そして改めて、小説の出来事など関係なしに、二人はゼンにとってかけがえのない家族なのだと実感した。
「明日からまた俺がしっかりと訓練をつけてやる。だから今日は三人で茶菓子を食べよう。いいか?」
「「っ、はい!」」
元気な返事を聞くと頬が緩む。
本当に素直で可愛い。だから失わないように、もっともっと大切にしようと心に決めた。
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