この星では人間が下等種族だったので二代目神様に任命された俺が神の奇跡で導こうと思います。けれども誰も神を信仰していないため力が出せません

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「アスカ! 服を脱いでくれ」

「ふえぇ!?」

アスカが胸を押さえながら慌てふためいている。

それにしてもハヤトは一体何をいっているのだ? 

「最低! 変態!」

「ち、違う! そういう意味じゃなくて、ノア、さっき何でもするっていったよな」

話題を私にふってきた。まさか、私が目当てなのか?

「……脱がないぞ」

「だから違うって! アスカの服を着てみたくないか」

「どういうことだ?」

「この世界は楽しみが少なすぎるんだ。まずは生活に彩りをと思ったんだが、どうだ?」

あの可愛い布を私が? 今日は真っ白な布に、明るい色のヒラヒラをはいている。ひらひらには小さな花が描かれている。膝が見えていて、足がすらりと長く見えている。いつも思うがとても可愛い。これを着たらハヤト可愛いっていってくれるかな。

「何でもするといったしな、仕方ない、着てみようかな」

「そうか! なら今すぐ着てみてくれ!」

ハヤトが両肩をがっしりとつかんでくる。力がいつもより強い。

「分かったから、近い、近い。アスカはいいのか?」

「当たり前でしょ! 私はずっとノアにはオシャレしてほしいなぁ~って思っていたのよ。さぁこっちに来て! たくさん着替えはあるのよ」

アスカの部屋に連れて行かれる。

かわいいものがたくさん並んである。しかもいい匂い。

「どれを着たい?」

外では見ないような色ばかりで目がチカチカする。可愛い。どれにしょう。あっこれ、かわいい。
どいうかこんなにたくさんの布どこに持っていたのだ?

「これが気になる?」

「その、可愛いなって思うけど……似合わないんじゃないかな?」

「そんなことないわよ! ノアなら何を着ても大丈夫。かわいいもん」

――――――

「どうかな?」

「ノア……」

「やはり似合わないか」

「キャーーーーーーーーーー! ちょっと待って、似合いすぎでしょ。ねぇねぇ、他のも着てみない? あっ、髪型も変えてみましょ!」

「わ、分かったから、自分で脱ぐから。 ちょっとどこを触っているのだ」

***********************
ずいぶん盛り上がっているな。アスカとノアが着替えにいってからずいぶんと時間がたっている。

リュカとエレナたちはもう外で友達と遊んでいる。

部屋に残っているのは俺とカインだけ。そういえば二人で話したことなかったな。

きまずい……

「あのさ」「ハヤトさん」

タイミングがかぶってしまった。

「どうした?カイン」

真剣なまなざしで俺と見てる。

「……どうやったら体を光らせることができるんですか」

「うん?」

「俺、毎日鍛えていているんですけど、今はまだ弱いけど……姉ちゃんや弟たちを守っていきたいんです」

カインは本当に礼儀正しい。線は細いが、他の人と比べて腕や足は盛り上がっている。

「カインは偉いな。でもどうして光りたいんだ?」

「えっと、かっこいいじゃないですか。それに獣人が襲ってきたときにも威嚇としても使えるかなって思って」

「なるほど……」

力を他人に渡すことは可能なのだろうか。今度力が貯まったときに試してみよう。

「お待たせー」

アスカの満足した声で振り返る。

「……!」

ノアは水色を基調としたワンピースを着ていた。清澄な海のような美しい色合いだ。ワンピースは身体に程よくフィットし、細身のウエストから広がるスカートが、彼女の足元を華やかに彩っている。服の色と対比するようにノアの顔は真っ赤だ。

正直ものすごく似合っている

「どうかな?」

おずおずとした様子でノアが問いかける。

「お、おう、いいんじゃないかな?」

急に恥ずかしくなってきた

「むう。なんなのだ、その曖昧な言葉は」

口を膨らませるその仕草もすごくかわいい

「今回のポイントはノアの純粋さをイメージした水色のワンピース! それでね……」

「アスカおねえちゃんもうおわったー?」

 外からエレナの声が聞こえる。
「もう少し待ってー! でハヤト、これからどうしていくの?」

「これからノアには服を着て生活をしてほしい。そして村の人たちに服の素晴らしさを広めてほしいんだ」

「ちょっと、それだと私だと伝えられないというの?」

少し怒り気味の表情でアスカが反応する。

「いや、そんなことはないけど、今まで同じ格好をしていたノアが着る方が大きいインパクトを与えると思うんだ。正直俺も今ギャップでやばい」

「確かにそれは分かるわ」

口をもごもごとしながら、しおらしくしているノア。

「ノアはどうだ?これから洋服で生活してくれるか?」

少し考える姿を見せるノア。

「ハヤトは私にその、こういうヒラヒラを着てほしいのか」

「ああ。正直毎日みたい」

「ならば着ようかな……。ただアスカはいいのか? かわいい服を着るのはいいが、私たちは毎日食べ物を取りに行ったりするし、せっかくの服が汚れてしまう。それにアスカの大切な服を毎日借りるのはさすがに気が引けるのだが」

確かにそれは気づいていなかった。毎日借りるのは、アスカもノアもやりにくいよな。

「そこは大丈夫よ。私は服をつくる力があるの。だからノアの分も作ってあげる」
 
ん? アスカも力を使えるのか? 後で詳しく聞いておこう。

 「それならば着たい……な」

 「任せておいて! ノアに似合う物を用意するからね! じゃあ私はリュカたちと遊んでくるわね」

外に出るアスカ。いつの間にかカインもいなくなっている。ノアと二人きりだ。

「ハヤト……どう?」

頬を赤らめながら俺の方をまっすぐとみるノア。今までとのギャップもあってドキドキが止まらない。

「すごくいいと思います」

「もっと分かりやすい言葉でいってほしいな」

「すごく……かわいいとおもう……」

恥ずかしくて声が小さくなってしまった。

そんな俺の姿を見てクスリと笑うノア。

「すごくうれしい……」

屈託のない笑顔を俺に向ける。可愛すぎなんですけど。やはり二人きりだと態度が変わる気がする。
これは反則だろ。

「じゃあ私は、野草を取りに行ってくるね」

駆け足で外から出るノア。

ぼーっ。

(ノアさん!?)

外がなにやら騒がしい。見てみるか。

「これはすごいな」

外に出るとノアが女性たちに囲まれていた。そして口々に服を褒めている。目線を広げると男どもが遠巻きにノアを眺めている。その顔はだらしない。

(ノアさんのあの格好たまらんな)

(ああ、そうだな。アスカちゃんも可愛いがノアさんもいいな)

(なんか元気がもらえるな。今日も頑張ろうぜ)

作戦は上手くいっているが、何か心がもやもやする。

「ノアさんかわいい!」

「この布きれい。すごくさらさらする」

「いいなぁ。私もきてみたいな~」

女性たちの反応もすごくいい。やはり可愛いは正義だな。これならいける!

「次の段階に進めよう」
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